旅レポ

沖縄・今帰仁城跡で2年ぶりの桜まつり見てきた! 夜のライトアップは動画アーカイブあり

 沖縄県北部に位置する今帰仁村の今帰仁城跡では、1月29日から2月6日まで2年ぶりに「今帰仁グスク桜まつり」を開催した。今回で15回目となる。

 まん延防止等重点措置の期間中のため、イベントの中止を決定する自治体が多いなか、今帰仁グスク桜まつり実行委員会では来年以降の開催につながるようにとの思いを込めて実施を決定。城跡の開場中には一般公開をし、閉場後のライトアップはネット中継によるオンライン開催とした。

今帰仁城跡。石垣が力強く広がる

 今帰仁城は14世紀ごろに琉球で南山・中山・北山の三大勢力が争っていた時代、北山王が居城としていた城(グスク)。北山は15世紀のはじめに中山に滅ぼされ、琉球王国が統一された。その後、17世紀の薩摩の侵攻により今帰仁城は完全に滅んだという歴史を持つ。

 今帰仁城跡は1972年5月に国指定史跡に、2000年12月には今帰仁城跡を含むグスクおよび関連遺産が世界文化遺産に登録された。

城郭の入口に世界遺産の碑がある
城の入口「平郎門」。石垣に使われているのは古期石灰岩で硬くて割れにくいのが特徴。ちなみにほかのグスクでは白い琉球石灰岩が使われているところが多い

 日本一早い桜が楽しめる沖縄。桜の種類は本土のソメイヨシノとは異なる「寒緋桜」で、濃いピンク色と下向きに咲く花が特徴だ。沖縄本島北部から咲きはじめ、徐々に南下していくのも特徴的。

 今帰仁城跡の桜は昭和40年代に地域の区民により植樹されたとのこと。

昼の桜並木
取材当日はあいにくの天気だったが、晴れていればこんな景色を楽しめる(提供写真)
ライトアップ時。桜越しに石垣が浮かび上がる
下を向いて花が開く寒緋桜。濃いピンク色をしている
平郎門から桜並木を望む

 桜まつりでは桜の木にライトアップを施し、城壁にもライトアップ。今回はテーマを「共創 歴史ある今帰仁 地域と共に明るい未来へ」として村内の小中学生たちが歴史や未来をイメージして光の変化をデザインしたという。

 週末にはMCが城内を案内するオンラインツアーも実施した。なお、オンラインツアーの様子はアーカイブ映像が公開されている。

1月29日分
1月30日分
光の色の移り変わりも楽しめた今回のライトアップ。白い光から……
幻想的な青い光へ
赤い光でライトアップされた桜

 今帰仁城跡の開場時間は8時~18時。なお夏期延長期間(5~8月)は19時までとなっている。入場料は大人400円、小中高生300円、小学生未満無料。ボランティアガイドによる案内も無料でおこなっている。時間指定ができる有料ガイドもあり(詳細は今帰仁グスクを学ぶ会)。

 今帰仁城跡および今帰仁村の歴史や発掘された遺跡などが展示されている歴史文化センターもあり、城跡の入場券で入場できる。歴史文化センターのみの利用は150円。

今帰仁村の歴史を知ることができる歴史文化センター
大城和歌子

横浜生まれのウチナーンチュ二世。東京での出版社勤務を経て1998年11月に沖縄移住、フリーのライターとなり「和歌之介」のペンネームで活動。主に音楽系記事を得意とし、沖縄インディーズの隆盛を間近で体感した。自らも音楽活動をゆる~く展開。現在、那覇市内でレコードバー「リンドウ」を営んでいる。