旅レポ
「レフ大宮 by ベッセルホテルズ」グランドオープン
2020年9月19日 08:00
- 2020年9月16日 グランドオープン
ベッセルホテルズは、新ブランド「REF by VESSEL HOTELS」として2軒目となる「レフ大宮 by ベッセルホテルズ(以下、レフ大宮)」(さいたま市大宮区大門町2-116-6)を9月16日に開業した。
同ブランドとしては首都圏初出店となり、大宮駅東口から近く、隣のビルにはコンビニもあるなど、駅周辺繁華街に位置するため利便性も高い。大宮駅東口には高島屋があり、その東側の位置になる。オープン前日には、内覧会が開催された。
レフ大宮 by ベッセルホテルズ
開業: 2020年9月16日
所在地: さいたま市大宮区大門町2-116-6
客室数: 全198室(地上11階)
アクセス: JR「大宮駅」東口から徒歩3分(250m)、首都高速埼玉新都心線「新都心西」から車で10分(3.8km)、JR「東京駅」からJR「大宮駅」まで新幹線で25分、在来線で31分、羽田空港から「大宮駅」西口までリムジンバスで約90分(52km)
Webサイト: レフ大宮 by ベッセルホテルズ
ホテルブランドの「REF(レフ)」は「Regional(地域性を大事にする)」「Experience(体験を楽しむ)」「Flexible(余白のある空間)」の頭文字をとっており、その土地にある自然、芸術、工芸や食文化などの地域の個性を掘り出すことで旅の本質的な価値を感じられるホテルを目指している。
形態はビジネスホテルとなるが、各ホテルに特徴あるキーワードを与えていて、それに沿って滞在を楽しめる工夫が随所にあり、それぞれ異なるワンランク上の体験ができる。REF by VESSEL HOTELSとしては、昨年末に「レフ熊本 by ベッセルホテルズ」がオープンしており、2020年には「レフ京都八条口 by ベッセルホテルズ」も建物はすでに完成していて、正式オープンを待つ状態にある。
レフ大宮では「THE PARK」をテーマに掲げ、ホテル全体を緑あふれる公園に見立てて各所にフラワーアーティスト「michiko」氏制作の草花が飾られている。各室にもホテルとしては珍しい生花のサボテンやエアープランツが置かれているのも特徴。全体的に明るめの色の家具が置かれ、カジュアルな居心地の良い空間になっている。全体に奥に長い建物となっていて、正面エントランスから見るとコンパクトに見えるが、実際には道路から見て奥側に長く敷地が広がっていて設備も充実している。
ホテルは宿泊利用だけでなく、コワーキングスペースとしての利用も想定されていて、ラウンジカフェは10時~23時まで3時間500円、1日1000円で利用できる。Wi-Fiとコンセントが完備されている。個室オフィスは月額12万円~で借りることもできる。
サウナ付きの大浴場は2階にある。浴室にも植物が置かれている(ここのみメンテナンスの関係上造花)のはとても珍しい。サウナは男性側がドライサウナで、女性側はミストサウナとなっている。脱衣所は、規模から広めに作られていて、座って寛ぐスペースが多めだ。また自由に使えるタオルやアメニティも置かれ、子供用のイスも用意されているなどサービスが充実している。
3階~11階が客室フロアとなっていて、全198室。もっともコンパクトな「シャワーブースシングル」(13.8m 2 )~3人での利用も可能な「スーペリアツイン(スーペリアトリプル)」(22.5~23.8m 2 )まで、6タイプが用意されている。もっとも部屋数が多いのは「スタンダードシングル」(14.8m 2 )で117室あり、1名使用時で6000円~という料金設定となる。
全室禁煙で、空気清浄機、テレビやWi-Fi、LANポートも完備。作業ができる机もあり、日中は日がよく入る。仕事での滞在も含め快適に過ごせるだろう。
1階一番奥に朝食用のレストランがあり、ここは朝食時間にのみ、ラウンジカフェの本棚となっているドアが開けられる。朝食はビュッフェスタイルでの提供。埼玉を意識した郷土料理やB級グルメなどが提供される。今回は、「Morning Food Market」と題して、秩父の「わらじカツ」や「かてめし」、行田市の「ぜりぃフライ(オカラのコロッケ)」、「大宮ナポリタン」、埼玉の牧場「埼玉種畜牧場」が手がける「サイボク」ブランドのハムやソーセージなどのメニューが提供されていた。また、朝食としては珍しい和菓子を中心としたスイーツも楽しめる。単に取って食べるだけでなく、自身で好みの味付けや調理の一部を楽しめる工夫がされているのも特徴となっている。
朝食レストランは、宿泊者以外でも利用可能。また、今後ワークショップやマルシェなども開催が予定されている。
ベッセルグループは、97年前に創業し、広島県福山市に本社がある。ホテル業をはじめ、印刷業、ドトールコーヒーと星乃珈琲店のFC事業を手がけている。ホテル業では、ベッセルホテル開発がベッセルホテルズとして、「あなたと家族と街を愛する」というビジョンを掲げ29ホテルを運営している。
内覧会で挨拶に立ったベッセルホテル開発 代表取締役社長の瀬尾吉郎氏は、「日本で一番、お客さまと地域を愛するホテルを目指して運営しています。お客さまの声をとても大切にし、アンケートは幹部全員が必ず回覧して対応しています。この細かい積み重ねもあり、昨年、顧客満足度を調査するJ.D.パワーでホテル業界にて1位という評価をいただきました」と紹介。
昨今のコロナ禍での運営については、「厳しい状況で、このレフ大宮の開業スタッフは地元で新規採用をせずに、各地の熱い思いを持った若手を中心に集めています。状況は厳しくなっても地域一番最初に選ばれるホテルを目指しています。地域の皆さまと一緒にタッグを組んで盛り上げていきたい」と語った。
続いて登壇したレフ大宮 by ベッセルホテルズ 支配人の羽原佑介氏は、同ホテルについて「大宮という地域を発信していき、地域密着型のホテルにしていきます。公園をイメージし、350を超える観葉植物を飾り緑豊かな、一般的なビジネスホテルとは異なる雰囲気に仕上がっています。この空間をさまざまな用途で利用することも考えていて、マルシェなどの週替わりにイベントや、正面にキッチンカーを呼ぶなど、地域の方々といろいろなコトができればと声をかけている状態です。宿泊だけではなく楽しめる仕掛けを考えていますのでご期待ください」と語った。
最後に、UDSの中原典人氏が、「このレフという新ブランドは、ライフスタイルホテルとして新しい切り口で、昨年末開業したレフ熊本に次ぐオープンになります。レフ熊本は『THE BATH』としてお風呂に特徴があります。大宮は植物が育ちやすく盆栽の街として有名で『THE PARK』として緑豊かな公園をイメージし、客室を含め9割以上本物の緑を飾っています。1コンセプトでどれだけ満足度を上げられるか、とても苦心して作り込んでいます。屋外のような雰囲気に仕上げ、いろいろ楽しめる仕掛けがありますので、ぜひ足を運んでみて体験してください」と、コンセプトやデザインについての解説もあった。