旅レポ
南アフリカ発祥の地・ケープタウンの市街地とテーブルマウンテン
2018年11月8日 00:00
南アフリカを巡る旅、今回からはケープタウンを紹介していく。
ケープタウンは、喜望峰やテーブルマウンテンがある南アフリカでも最も人気の観光地。バスコ・ダ・ガマが1497年に喜望峰経由で欧州とインドを結ぶ航路を発見したのち、南アフリカに白人が入植した地でもあり、ヨハネスブルグやダーバンが発展するまでは、もっとも大きな都市として栄えた。南アフリカ発祥の地ということから、「マザーシティ」とも呼ばれている。
見どころは多く、特に「喜望峰」と「テーブルマウンテン」含め、周辺は珪質砂岩からなる雄大な自然が満喫できる。街は緩やかなテーブル湾を中心に栄えていて、欧風で雰囲気のよい街並みが並び、そのなかでカラフルな家屋が並ぶストリート「ボカープ」は、フォトスポットとしても人気。湾のウォーターフロントにはモールが広がっていて、ショッピングを1日楽しめる。市街は観光客も多く比較的治安がよい。特にウォーターフロントは美しく整備されていて、安心して散策を楽しめる。また内陸部の地域では、ぶどう畑が広がり一大ワイン産地となっている。少し郊外まで足を伸ばせばサファリも楽しめる。
こういったケープタウン周辺の観光ポイントを2回に分けて紹介していこう。
市街近くにそびえ立つテーブルマウンテン
まずは、ケープタウンといえば間近に迫るテーブルマウンテン。そして市街を見ていく。
テーブルマウンテンは、ケープタウンのランドマークと言える山。市街地から急激に切り立った岩山がそびえ立ち、山頂が平たくテーブルのように見えることから、その名が付けられている。標高は1086m。テーブルマウンテン国立公園に指定されていて、自動車やバスでロープウェイ駅まで行け、ロープウェイで気軽に山頂まで登ることができる。ケープタウンを訪れたら、まずはとにかく登ってみよう。ケープタウン周辺を一望できるので、南アフリカに来たことを実感できるはずだ。平坦な山頂は広く、一帯を散策することができるので、滞在時間は長めでも、山頂から眺めるだけでなく、めずらしい高山植物やネズミが巨大化したような微妙にカワイイ小動物「ケープハイラックス(ダッシー)」を探したり(たくさんいるので確実に出会える。もちろん餌付けは厳禁)、自然散策が結構楽しめる。
中央部分にテーブルマウンテンがあり、その両端にはデビルズピークとライオンズヘッドというとがった山がある。固い珪質砂岩が浸食されて作られた、切り立った崖が美しい。海からの風で雲が出来やすく、薄く雲がかかると「テーブルクロス」のように見える。
ケープタウン市街地の見どころ
ケープタウンのテーブル湾にある港の周囲は「ビクトリア&アルフレッド(V&A)ウォーターフロント」という再開発された一大施設になっている。ショッピングモールやホテル、水族館があり、マリーナや高級住宅街も含まれていて、ちょっとした別世界のようなエリアになっている。高級ブティックや土産物のショップもあるが、地元のスーパーも入っていて、半日はゆうに過ごせる。
ここの一角にテーブルマウンテンをキレイに写真に収められるフォトフレームが用意されている。グループで記念写真を撮るのにピッタリのフォトスポットとなっている。
V&A ウォーターフロント
市街に入ったところにある「ボカープ(Bo-Kaap)」地区は、カラフルな家屋が並んでいる。モスクやミュージアムのあるが、ほとんどが一般の家屋。このようになったいきさつは諸説あるようだが、労働者として移住してきた子孫が解放された喜びを表わし家をカラフルに塗ったというのが有力なようだ。主にマレー系のイスラム教徒が住んでいて「マレークオーター」地区とも呼ばれている。
Bo-Kaap
このすぐ近くには、「グリーンマーケット・スクエア」があり、お土産物を選ぶのにぴったりな青空市場となっている。アフリカ各地の民族の民芸品や装飾品、絵画などがところ狭しと並べられている。アフリカっぽい土産物を考えているなら、必ず何かめぼしい物が見付かるはず。それくらいの品数であふれている。もちろん値段交渉も楽しみのうち。
この広場は、国会議事堂の近くにあたり、ちょうど街の中心地となっている。
南アフリカの多様な植物を体感できる「カーステンボッシュ国立植物園」
市街地からは少し離れるが、ガーデニングや自然散策が好きならぜひ、「カーステンボッシュ国立植物園」を訪れてみてほしい。テーブルマウンテン東側の斜面に広がっていて、世界遺産に登録されているケープ植物区系保護地域の一部となっている。
南アフリカは植物の楽園。そのなかの絶滅危惧種を含めた7000種の植物を観察することができる。園のなかでは、南アフリカの国花「キングプロテア」も見ることができる。春に見ごろを迎える。ほかにも100種を超えるプロテアを集めたエリアもある。
とても広いので、十分楽しむなら半日以上は時間をとっておきたい。取材時は一部を見ただけだったが、見たことのない植物が多く、個人的には1日かけてゆっくり回ってみたいと思ったほど居心地がよく圧巻の植物園。園内には、カフェやレストランもある。
ケープタウン市街で極上肉が楽しめる「カルネSA」
ケープタウン市街で肉が美味しいレストラン「カルネSA(Carne SA)」を紹介しておこう。先に紹介したグリーンマーケット・スクエアやボカープから近い中心街にある。
イタリア料理の店で、美味しいお肉が食べられる。牛のTボーンやサーロイン、ランプといった各部位はもちろん、チキンや豚、ラムもある。ラムはすべて南アフリカのカルー(Karoo)地方で育てられたもの。ジビエ系もそろっていて、狩猟で獲られたジビエはゲームミートと呼ばれていて、店にはダチョウ、クードゥー、ヌー、インパラ、ブレスボックがあった。
ケープタウンでの宿泊「Protea Hotel Cape Town Victoria Junction」
最後にケープタウンで宿泊したホテル「Protea Hotel Cape Town Victoria Junction」を簡単に紹介する。ホテルは、市街地よりやや港側に位置している。内装が最近リニューアルが入っていて、部屋やレストランも広く、バーもあり居心地よい。いわゆる欧州調で重厚なフルサービスホテルではなく、カジュアルな雰囲気があり、気負わずに宿泊できる。特に若い人にオススメ。少し長めの滞在にも使いやすいはずだ。