旅レポ
“一度は行きたい!”エリアを巡る日タイ修好130周年・タイはじめて旅(その1)
ナイトマーケットで名物メニューを堪能。現地到着が夕方でも大満足
2017年8月18日 00:00
1887年に日本とタイの間で条約「日暹(にっせん)修好通商に関する宣言」が結ばれ、正式な外交がスタートして約130年。今年は日本とタイの修好130周年という記念の年だ。2016年は140万人以上の日本人観光客がタイを訪れ、年を追うごとに旅行先としての人気がさらに高まっている。
今回、タイ国政府観光庁とタイ国際航空が共催するツアーに参加。タイと日本のゆかりの地をはじめ、タイ旅行で“一度は行きたい!”エリアを巡った旅の様子をレポートする。
エアバス A380-800型機で成田からバンコクへ、オリエンタルな雰囲気の座席で約6時間の旅
今回の旅で利用したのは、成田国際空港を10時50分に出発、バンコク・スワンナプーム国際空港に15時20分着に到着するタイ国際航空のTG641便。出発便の24時間前から可能なWebチェックインを行ない、成田空港第1ターミナルへ。インターネットまたはモバイルチェックイン用の手荷物カウンターで荷物をサクッと預け、出国手続きへと進んだ。
Webチェックイン後にiPhoneのPassbook向けにモバイル搭乗券が発券されるので、プリントアウトする手間もなくスムーズなのもよかった。
搭乗する機材はエアバス A380-800型機で2階建てとなっており、ファーストクラスの「ロイヤルファーストクラス」12席、ビジネスクラスの「ロイヤルシルククラス」60席、エコノミークラス435席となっている。座席数が多いため搭乗橋の先には2階席やファーストクラス、エコノミークラスと3カ所のエントランスがあった。
利用したエコノミークラスは前述のように435席。パープルとピンクのオリエンタルなカラーリングがポイント。3-4-3の座席配置だが機体が大きいためか窓側の席はかなり余裕がある印象で、座席と窓の間に広めの空間があった。席には枕とブランケットが用意されている。
座席手前には10.6インチのタッチパネル式モニターとコントローラ。USBポートも用意されている。テーブルは2段階式。ポケットには、ヘッドフォンや機内誌、免税品の案内などが入っている。足下には、フットレストを完備。定刻どおり出発し、タイへの旅がスタートした。
しばらくすると、まずはウェルカムドリンクとスナックを配布。ブルボンの「味ごのみ」が渡され、安定の美味しさ。機内メニューは、パーソナルモニターの「機内サービス」ボタンで常に確認ができる。食事は前菜が「ローストチキン ポテトサラダ」、メインが「チキンのタイ風マッサマンカレー(ピーナッツ入り)、俵御飯、季節野菜」もしくは「カツ丼 季節野菜」そしてパンとバター。タイ気分を満喫したかったため前者をオーダーした。デザートは「栗のケーキ」。
前菜の「ローストチキン ポテトサラダ」は、旨味を閉じ込めたローストチキンとほくほくのポテトサラダの相性がばっちり。メインの「チキンのタイ風マッサマンカレー(ピーナッツ入り)、俵御飯、季節野菜」は赤唐辛子エリアはかなりの辛さながら、ほかのエリアはマイルドな美味しさ。日本とは異なるスパイス感は食欲をアップしてくれ、食べ終わったあとにはじんわり汗をかいていた。
蕎麦はつるりと喉越しよく、「栗のケーキ」はしっかりマロンが利いていた。また、食後のデザートとしてグリコのバニラアイスクリームも。
ほどなくして、就寝時間となったが朝出発だったため、機内エンタテイメントで映画を鑑賞。「美女と野獣」や「LOGAN/ローガン」をはじめ常時100作品の映画、150種類のテレビ番組、395種類の音楽アルバム、そして30種類以上のゲームが用意されている。また、「THAI SKY CONNECT」でWi-Fiも有料ながら使用可能だ。映画を1本ちょっと鑑賞したところで、まもなく着陸体制に入るとのアナウンス。そして定刻より若干早くバンコクへと到着した。
午後&夕方到着ならナイトマーケット、雨降りでもOKな屋根付きの話題エリアへ
スワンナプーム国際空港に到着したのが16時ごろで、入国手続きや荷物のピックアップをしているうちにあっという間に17時過ぎに。訪れた6月のタイは雨季のためスコールの気配も。帰宅ラッシュにぶつかると名物の交通渋滞で時間がかなりかかるため早めの移動が大事。そのため、空港から市内までならばエアポートレイルリンク(ARL)、市内ならばスカイトレイン(BTS)、または地下鉄(MRT)で効率よく移動するのがおすすめ。
移動中に雨に見舞われながらも、全天候型の商業エリアを併設するチャオプラヤー川沿いの「アジアティーク・ザ・リバー・フロント」へ。もともとはシャム国時代の貿易港として栄えた場所であり、欧州諸国との取引のためにイースト・アジアティークによる船着き場があったエリア。旧建築物を修復し、1500店舗以上のショップと40以上のレストラン、そして「カリプソ・キャバレーショー」や「ジョールイ人形劇場」なども楽しめる巨大商業施設として2012年に開業。17時からのオープンで深夜まで営業と、夕方からのショッピングやディナーにぴったりなのだ。
「アジアティーク・ザ・リバー・フロント」は、エントランスを中心とし、1000店舗以上のショップが並ぶ「チャルンクルン地区」、東洋と西洋スタイルが融合しレストランやビアホールなどが集まる「タウンスクウェア地区」。タイの最先端のファッションが楽しめる「ファクトリー地区」、300m以上の遊歩道でゆったり景色を眺められる「ウォーターフロント地区」の4エリアに分かれている。今回は倉庫内にショップが広がる「チャルンクルン地区」を中心に散策。
散策途中に「Mango Tango」でひと休み。フレッシュマンゴーにタピオカミルクがたっぷりの「Mango Aloha」(85バーツ、約315円、1バーツ=3.7円換算)をチョイス。サラサラと飲みやすいタピオカミルクの中には、食べごろのジューシーなマンゴーがたっぷり。タイの夜の熱さのなかでもさっぱりと味わえる1杯だった。市内で味わう場合は行列覚悟の店舗だけに、ここでサクッと味わえるのはありがたい。
アジアティーク・ザ・リバー・フロント
住所:2194 Charoen Krung Rd, Khwaeng Wat Phraya Krai, Khet Bang Kho Laem, Krung Thep Maha Nakhon 10120
Webサイト:アジアティーク・ザ・リバー・フロント(英語)
到着初日にショッピングを楽しみたいのならばBTSの「Asok」駅にほど近い「ターミナル 21」が便利。空港のターミナルをイメージしたショッピングセンターで各階が東京やロンドン、ローマなどをテーマとしたユニークなデコレーションが話題となっている。特にレストルームが味わいたっぷりなので、訪れた際は各階をチェックしてみよう。
ショッピングがてらスーパーマーケット「ザ・グルメ・マーケット」や生鮮食品やケーキ、ファーストフードなどのショップが並ぶ地下1階へ。ここで必ず味わいたいのがタイティーの老舗ブランド「Cha Tra Mue」の「Cha Thai Soft Serve」(45バーツ、約167円)。タイティーならではの茶葉の濃さがソフトクリームに再現されており、まるでお茶を飲んでいるかのよう。クリーミーで口溶けも滑らかで、もう1つ味わいたくなるクセになる美味しさだ。
別日に一番人気の「THAI TEA」(40バーツ、約148円)と「Custard Bum」(10バーツ、約37円)も駅ナカのショップで購入し、味を確かめてみたが、ソフトクリームもお茶もまさに紙一重で、ともにタイティーのよさが存分に楽しめた。BTSの「Asok」駅の駅構内でも手軽に購入できるため、ショッピングに夢中で食べ忘れた場合も帰りにチャンスがあるのでご安心を。
ターミナル21
住所:88 Soi Sukhumvit 19, Khwaeng Khlong Toei Nuea, Khet Watthana, Krung Thep Maha Nakhon 10110
Webサイト:ターミナル21(タイ語)
Cha Tra Mue Terminal 21
住所:88 Soi Sukhumvit 19, Khwaeng Khlong Toei Nuea, Khet Watthana, Krung Thep Maha Nakhon 10110 (LG floor)
Webサイト:Cha Tra Mue Terminal 21(英語)
一度は食べたい元祖プーパッポンカリーと対面、「ソンブーン・シーフード・レストラン」へ
海外からの観光客をはじめ地元民にも愛される、1969年創業の「ソンブーン・シーフード・レストラン」。蟹のカレー炒めをふわふわの卵でとじた、「プーパッポンカリー」(380~1200バーツ、約1406~3600円)を生み出し、タイを訪れたのならば必ず足を運びたいレストランだ。
名物料理とともに、シャッキリとした歯応えと日本人好みの味付けでファンも多い「空芯菜炒め」(140~260バーツ、約518~962円)やダイナミックな姿揚げでカリッふわな食感に夢中になる「フエダイとナンプラー揚げ」(500バーツ、約1850円)、さくさく&ぷりぷりな「海老コロッケ」(150~300バーツ、約555~1110円)などどれをオーダーしても美味しさは保証付き。メニュー表は写真とともにタイ語、英語、日本語が併記されているので安心だ。
「ソンブーン・シーフード・レストラン」スラウォン店
住所:169/7-12 Surawong Rd.Suriyawong,Bangrak,Bangkok10500
Webサイト:ソンブーン・シーフード(タイ語)
駅近の5つ星ホテルで夜のバンコクを満喫、充実のホスピタリティーで大満足
BTSの「Nana」駅から徒歩1分ほどでアクセス&移動に便利な立地とバンコク中心部という抜群の立地を誇る「ザ・ランドマーク・バンコク」。全399室の客室を用意。老舗ホテルでありながら、2015年に全館改装され、より居心地のよい空間へと生まれ変わり、ビジネスマンをはじめ多くの旅行者から信頼が厚いホテルだ。
宿泊したのは「プレミアムルーム」。30~35m2の客室はダブルベットが1台あり、ジムトンプソンのような雰囲気たっぷりのファブリックが迎えてくれる。ベッド正面には液晶テレビを用意。
落ち着いた室内には、ゆったり座れる眺めのいいソファーやデスクなどが。枕元にはTVのリモコンや内線とともにメディアハブがあり、照明の調整や空調管理などが一度に行なえる。デスク周辺にはユニバーサルコンセントやUSBポートなどを集約。また、ウェルカムフルーツは季節ごとに変わり、泊まるごとに旬な美味しさを提供してくれる。
バスルームはガラス張りだが、ワンタッチでスモーク化。テレビの音量も室内から調整できるため、見ながらの入浴も可能だ。バスタブとシャワーのお湯の出もよく、湯船を溜めながらシャワーを使用しても出力は変わらず。シャワーブースも個別にあるため、タイ滞在中に外出の度に使う際にも便利だった。
アメニティは、オリジナルブランドでシャンプー、コンディショナー、シャワージェル、ローションの4つを提供。ボックスの中には、シャワーキャップや、シェーバー、歯ブラシキットにコットン類、ソープが入っていた。なお、シャワージェルはシャワーブースにも用意。トイレは自分の手で動かす温水洗浄機能付き。
クローゼットには、利用者に着心地のよさで定評のあるバスローブとふんわりと疲れた足を優しく包むスリッパを用意。アイロン台やアイロン、雨季ならではの傘も常備されており、心遣いがうれしい。ドライヤーもこちらに用意されている。セキュリティボックスもクローゼット内にあり、靴べらなども設置されていた。
サイドのミニバーには、たっぷりのドリンクやアルコール、そしてスナックが。ちょっと欲しいを充実のミニバーで補ってくれる。
ほかの客室も見学ができたのでご紹介。「プレミアム・コーナー」は2カ所からの眺めが楽しめる部屋で約42m2。大きめのソファーが設置してあり、ゆったりと過ごすことが可能。洗面台も2カ所あるので朝の忙しい時間帯などはうれしい。
「デラックス・スイート・ルーム」は約60m2でタイシルクの老舗・ジムトンプソンのテキスタイルを使用。バスルームがとにかく広く、仕事や旅の疲れを癒すのに最適。自宅のようにくつろぐことが可能だ。
「エグゼクティブ・スイート・ルーム」は、プライベートダイニングがありバンコク市内を眺めながら食事も楽しめる。約75m2の客室には、ジムトンプソンのシルクアイテムが配置され、優雅なひとときが過ごせる。
朝食会場はロビー横の「ATRIUM」で。和食から洋食、そしてタイの定番料理まで種類が豊富。スタッフがその場で作ってくれるタイラーメンも人気で、自分好みのトッピングができるのもいい。また、お粥類もあり、揚げパンと一緒に楽しめる。ドリンク類はグアバジュースなどのフレッシュ系、フルーツはドラゴンフルーツやグアバにスイカなどが。観光前にカリウムやビタミンを補給するには最適。
「デラックス・スイート・ルーム」や「エグゼクティブ・スイート・ルーム」などに宿泊の場合は、クラブフロアの専用ラウンジでの朝食も可能。高層階から景色を眺めながら優雅な朝食を味わうことができる。ラウンジ横のレストラン「RIB ROOM AND BAR STEAKHOUSE」の厨房で作られた出来立てメニューが頬張れる。
朝食後は、タイ式スパにビルの谷間のプールでひと泳ぎするのもいい。伝統的なタイ式マッサージが受けられる「ビバ・ジバ・スパ」はレモングラスの香りが店内に広がり、足を踏み入れた瞬間からリラックスモードに。人気のコースは「THALASSO THERAPY」の「PHYTOMER-OLIGOMER TREATMENT」で60分(2590バーツ、約9583円)、90分(3531バーツ、約1万3065円)。ディープ・ティッシュ・マッサージのテクニックを使い、筋肉の深い部分までほぐしてくれるためリラックスでき、体に活力を与えてくれる。
また、「TRADITIONAL THAI MASSAGE」もおすすめ。60分(1883バーツ、約6967円)、90分(2590バーツ、約9583円)、120分(3120バーツ、約1万1544円)。伝統的なタイマッサージを基本に身体に沿って圧力をかけ、筋肉や関節の緊張を和らげながら身体のバランスを取り戻してくれる。なお、施術ルームは1名からカップル用まで用意され、バスタブにはたっぷりの花が。価格も比較的リーズナブルなため、宿泊した際には利用してみよう。
なお、「ザ・ランドマーク・バンコク」は会議用のカンファレンスルームなども複数用意。少人数から50~70名向けの大会議室まで利用ができる。実際に滞在中もさまざまなイベントが複数開催され常に賑わっていた。
ザ・ランドマーク・バンコク
住所:138 Sukhumvit Road,Bangkok 10110,
Webサイト:ザ・ランドマーク・バンコク(英語)
今回は、スワンナプーム国際空港到着まで、そして夕方到着時でも利用できるナイトスポットなどを紹介したが、次回は日本と関係の深い水の都・アユタヤのユネスコ世界文化遺産や、名物の川海老グルメなどを中心にお届けする。