旅レポ

LCCの直行便でリゾートへ! インドネシア・エアアジアXの成田~デンパサール線で行くバリ島(その4)

リバー・チュービングにケチャダンス、最後はシーフードディナーで〆の巻

約2kmにおよぶ大自然のなかでのリバー・チュービング!

 インドネシア・エアアジアXで行くバリ島ツアー、最終回の今回はバリ島内陸部のジャングルで初挑戦したリバー・チュービングからご紹介です。

 思いっきりアクティブに体を動かしたあとのナシ・チャンプルの美味しさは格別でした!

マイナスイオンをたっぷりを浴びながらリバー・チュービング&滝壺スイミング

2013年にオープンしたバリ島唯一の高速道路。料金所のデザインがバリっぽい
海の上に作られた海上高速道路なので、行き帰りで潮の満ち引きが見て取れました

 バリ島南部のホテルを朝9時30分に出発してバスに揺られること2時間。延々と北上して着いたところは、映画「ジュラシック・パーク」のロケができそうなうっそうとしたジャングル。レストランのある建物で水着に着替えたら、軽トラックの荷台に積めこまれて川が流れる谷あいまで移動です。

人里離れたところに到着
マイクロバスに乗り換えて着いたLekeLekeカフェ
ニワトリ放し飼いだし、なんだかとてもワイルド
なぜかヤマアラシもいる

 用意されていたのはカラフルで大きなタイヤ・チューブ。お尻が当たる部分にはメッシュ布が施されていて座れるようになっています。このチューブに1人ずつ乗り込んで約2kmにわたる川下りがスタート!

ヘルメットとライフジャケットを装着してこれに乗ります

 川の流れは最初は比較的ゆっくりです。周りはむわ~んとした湿り気の熱帯ジャングルで、プカプカと非日常の浮遊感を味わいながら空を見上げると、南国らしい植物と鳥のさえずりが。ひんやりした川の水も次第に慣れてきて、なかなかいい気分です。

おお~! これは楽しい!

 川幅はそれほど広くないのですが、ところどころに大きな岩があって、水の流れが急に変わったりします。ときには岩と岩の間をすり抜けるようにして激流とともに流れ落ちるなんていう絶叫ポイントも出てきて、あちこちで「わーわー!」「ぎゃ~落ちる~!」といった悲鳴が響いていました。

慣れてきたら手で舵を切りながら進みます
時々流れが止まる休憩ポイントあり

 ようやく川の流れに慣れてきて方向転換もできるようになったころにリバー・チュービングは終了。チューブを降りた場所から歩いて5分程のところに滝があるというので行ってみると……ここがまた楽しかった! 日本なら「危ないので滝壺には近づかないでください」という立て札があるような場所ですが、そこはバリ島(笑)、自己責任で遊べます。

 滝が流れ落ちている裏側まで泳いで行けて、裏見の滝見物までできるのです。しかも滝壺は思っていたよりも深くてびっくり。ヘルメット着用必須ですが、ものすごい水圧の滝に打たれることも可能です。マイナスイオン浴びまくりの楽しいパワースポットでした。

足元に気をつけて滝へ
なかなかの迫力! 滝壺まで行けます

 童心に戻った気分でアクティビティを堪能したあとは、急坂を15分ほど登って(これがちょっとキツイい!)レストランまで戻ります。シャワールームで着替えたら、お待ちかねのランチタイム。笹の葉のお皿に盛られた素朴で素敵なコーディネートで出てきたのは“ナシ・チャンプル”! 7種類のおかずを真ん中のご飯に「チャンプル=混ぜて」いただくという地元グルメです。日本では嫌だけど、なぜかこのパサパサしたご飯が東南アジアではものすごく美味しく感じられるから不思議。この旅で一番美味しく、思い出に残った食事でした。

レストランでお待ちかねのランチ
地元グルメ“ナシチャンプル”。混ぜ混ぜして食べます。これで1人前

バリ島きっての夕陽スポット・ウルワツ寺院でケチャダンス鑑賞

 前回はバリ島の伝統舞踊の一つバロンダンスをリポートしましたが、今回ご紹介するのは50名ほどの半裸の男性が「チャッ、チャッ、チャッ」という掛け声で大合唱するケチャダンスです。鑑賞したのはバリ島南西端の海岸線に位置するバリ・ヒンズー教のお寺、ウルワツ寺院。インド洋を望む70mものダイナミックな断崖絶壁に建つこの寺院は、バリ島屈指の夕陽スポットとしても有名です。

寺院参拝の際はサロンと呼ばれる腰布を巻かなくてはいけません。入場料にレンタル料が含まれています
断崖絶壁に建つウルワツ寺院
反対方向を見るとご覧の景色
寺院の建物内には一般人は入ることができません
打ち寄せる波をずっと見ていたいと思いました

 このウルワツ寺院、とにかくかなりの絶景に建っているため、景色に見とれて写真撮影をする観光客で埋め尽くされています。この日もお寺を参拝というよりはビュースポットで記念写真という感じで、ぞろぞろと前に進んでいただけという印象でした。そして景色を堪能した人はケチャダンスが開催される会場へぞろぞろと列を作るといった感じです。

ケチャダンス会場までは遊歩道を歩きます
会場ズームアップ!

 で、その遊歩道にはいたずら好きの猿がいるのでご用心。どこからともなく現われて、あっという間に自撮りしていた中国人カップルの男性からサングラスを盗んでドヤ顔で座り込んでいました。すぐさま係の人がやってきてスナック菓子の小袋を与えると、サングラスは用済みとばかりに地面に落としてお菓子をボリボリ。どうやら人間の持ち物を盗れば食べ物がもらえるという知恵がついてしまっているようです。

ウルワツ寺院では猿にご注意! この日もサングラスが被害に

 さて、こちらも海際の断崖絶壁に設けられたケチャ・ダンス会場。バロンダンスのときと同様に自由席なので、早めに行ってよい席を確保しましょう。私はダンサーの向こうにウルワツ寺院が見える位置を選びました。

開演を待つ会場
半裸の男性約50人が登場

 ケチャ・ダンスの見モノはなんといっても“チャッチャッチャッ”と独特のリズムで合唱する男性陣です。黒と白のギンガムチェックの腰巻きをして頭に赤いハイビスカスの花という出で立ちです。舞台中央に円陣を組んでひたすら“チャッチャッチャッ”と合唱する様子に会場全体が引き込まれていきます。喉は乾かないのだろうか? と、そればかり気になってしまいました。

円陣を組んで座ります
“チャッチャッチャッ”という大合唱。これは猿の鳴き声なのだとか
すっかり夕焼け空に
海に夕日が沈むころ
ウルワツ寺院の美しいシルエット
女性ダンサー2名が登場

 ケチャダンスの内容は、ヒンズー神話に出てくるアヨディア王国のお話だそうで、ラマ王子、妃シータ、ラマ王子の弟ラクサマナ、魔王ラワナ、白猿ハノマンなどが登場します。日本語の解説ガイドをもらえますが、正直読んでもよく分かりませんでした。それよりなにより、あのダイナミックな会場の雰囲気と夕陽の共演、迫力あるケチャの大合唱を聞けば“これぞスピリチュアル、バリ島!”と感じることでしょう。ウルワツ寺院でのケチャ・ダンス、一見の価値アリです。

きらびやかな衣装も見モノ
最後はファイヤーパフォーマンス!

ジンバラン名物のシーフードバーベキュー

 ウルワツ寺院でケチャ・ダンスを見たあとは海辺の街ジンバランでシーフードディナーというのが定番コースです。帰りの大渋滞をやっと抜けてジンバランの人気店Menega Cafeに着いたのは夜の20時過ぎ。シーフードレストランが十数軒ずら~と立ち並ぶ海岸線の景色は圧巻でした。びっくりしたのが魚介類を焼くときに出る煙! 頭上はモクモクした煙でものすごいことになっているのです。なんでもここではココナツの殻を燃料にして焼いているそうですよ。

ジンバランでも人気のMenega Cafe
店内の様子。ほとんどの人が外で食べていました
ビーチ沿いに十数軒のシーフードレストランが軒を連ねるジンバラン

 で、こちらのシーフードBBQ、てっきり自分たちで焼いて食べるのかと思ったらそうではなく、厨房で焼いてワンプレートで持ってきてくれるスタイル。白身の魚やエビ、貝など数種類の魚介はお店オリジナルのソースで調理されていて、これが美味! 間違いなくビールがススム! 魚介類の新鮮さもさることながら、このお店ごとに違うソースのお味が決めてのようです。ただしテーブルにはキャンドルが置かれるだけで照明はなく、はっきり言って何を食べているのか分からないほど暗い! まぁこれもバリ島らしくていい思い出になったのですけどね。

なんだか見た目はアレですがお味はGoodでした!(スマホのライトで照らして撮影)

 4回に渡ってリポートしましたインドネシア・エアアジアXで行くバリ島ツアー。本格的な乾季に突入し、これからは湿気のないカラッとした気候が続くベストシーズンの到来です。航空券を安く抑えた分、ホテルを思い切って贅沢しちゃうご褒美旅とか、週末を使っての弾丸旅行もできちゃいます。今年の夏は自分だけのとっておきのバリ島旅行をぜひ計画してみてくださいませね~♪

ゆきぴゅー

長野生まれの長野育ち。2001年に上京し、デジカメライター兼カメラマンのお弟子さんとして怒涛の日々を送るかたわら、絵日記でポンチ絵を描き始める。独立後はイラストレーターとライターを足して2で割った“イラストライター”として、雑誌やWeb連載のほか、企業広告などのイメージキャラクター制作なども手がける。