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首都高、中央環状線の全線開業1か月後の交通状況と効果

渋滞による時間損出は5割減少

2015年4月24日 発表

中央環状線の全線開業1か月後の交通量の変化

 首都高(首都高速道路)は、中央環状線の全線開業1か月後の交通状況と効果について発表した。発表の概要は以下の通り。

・都心環状線の交通量は約5%減少(1日約39万台→約37万台)。渋滞による損失時間は、中央環状線内側で約5割減少、首都高速全線において約4割減少した。これは1万2000人分の労働力に匹敵するという。

都心環状線の交通量は約5%減少

・混雑緩和により所要時間のばらつきが減少。定時性の向上により、新宿~羽田空港までのばらつきが30分から15分に半減。羽田空港のリムジンバスでは、4月のダイヤ改正から混雑時の所要時間のばらつきが最大30分から15分に短縮。例えば、新宿(西新宿ジャンクション)~羽田空港(空港中央)までの混雑時(11時台)の所要時間は約40分から19分に短縮され、利便性の向上がみられる。

・山手通り、環七通りなどから中央環状線への交通転換が図られ、混雑している所要時間については約1割~3割の短縮がみられる。また、山手通りと並行する区道においても大型車の交通量が減少し、自転車走行での安全性が向上している。

環七通りなどから中央環状線への交通転換が図られている
一般道での大型車の交通量が減少し、中央環状線への交通転換が図られている

・物流業界においては、宅配時間にかかる所有時間の短縮と配達時間の安定。観光業界では、各観光地での滞在時間の延長などの効果があるとのこと。

編集部:柴田 進