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西武鉄道、西武池袋線100周年記念式典を池袋駅と飯能駅で開催
開業当時の駅に停車するラッピング臨時電車を運行
(2015/4/13 10:35)
- 2015年4月12日開催
1915年4月15日に開業した武蔵野鉄道の池袋駅~飯能駅間。その路線を受け継ぐ西武鉄道の西武池袋線は、武蔵野鉄道の開業から数えて今年の4月15日でちょうど100年を迎える。それを記念して西武鉄道は、池袋駅と飯能駅で、100周年記念セレモニーを4月12日に開催した。また、それに合わせて100周年記念ラッピングを施した臨時電車を池袋駅から飯能駅の間で運行した。
池袋駅での記念セレモニーには、来賓として池袋駅の地元から豊島区長の高野之夫氏、飯能駅の地元である飯能市の市長 大久保勝氏、西武鉄道と包括的事業連携を締結している台湾の台湾鉄路管理局から黄振照氏が参加。また、西武鉄道からは取締役会長の後藤高志氏、取締役社長の若林久氏、池袋駅管区長の土屋敏行氏が参加した。
記念セレモニーでは、まずはじめに西武鉄道取締役会長の後藤高志氏が挨拶を行った。後藤氏は「2012年度よりスタートした西武鉄道100周年事業も、本年をもって終了となります。その間、2012年に西武鉄道創立100周年、2015年3月に西武新宿線国分寺-本川越駅の開業120周年、そして4月15日には池袋線の池袋~飯能駅間開業100周年を迎えることができました。これも、沿線や日頃西武鉄道をご利用いただいている皆様のお力によるものです。西武グループは、次の100年に向けて力強く歩みを進めてまいります。2014年4月23日には、西武ホールディングスとして東京証券取引所1部上場を果たしました。また、2015年3月14日には、台湾鉄路管理局との間で『包括的事業連携に関する有効協定』や『姉妹鉄道協定』を締結しました。沿線では、2016年3月から池袋駅の全面的リニューアル、2019年度には池袋駅南口の再開発、そのほか石神井公園駅、大泉学園駅、所沢駅の再開発など、今後もビッグプロジェクトが進捗してまいります。我々は次の100年に向けて、快適で安全なサービスを提供し、地域社会の発展に貢献してまいります。今後とも、より多くの方に微笑んでいただけるように、西武鉄道役職員一同、力を合わせて頑張ってまいります」と、西武鉄道100年の歩みや、今後100年を見すえた意気込みを語った。
続いて、池袋駅の地元となる豊島区長の高野氏が登壇し祝辞を述べた。高野氏は「西武鉄道100年の歴史は、大変大きいものがあると思っております。豊島区はまだできて83年ですから、西武鉄道の方が歴史があります。つい先日、豊島区の新庁舎が落成しましたが、この(池袋駅の)場所から非常に近い所にあります。街の発展は駅にあります。西武鉄道と共に歩む豊島区として街の発展に努力していきたいと思っております」と、今後の池袋の発展への期待感や抱負を述べた。
また、飯能駅の地元となる飯能市から市長の大久保氏も祝辞を贈った。大久保氏は、「武蔵野鉄道、西武鉄道池袋線が100周年を迎えましたが、先人たちのことを思うと、非常に感慨深いものがあると思っております。西武池袋線は100周年、豊島区は新庁舎完成と、この地域はお祝いのメッカとなっています。その勢いに乗って、私ども飯能市も素晴らしい“観光飯能”を構築したいと思っております。民間の繁栄は地域の繁栄、地域の繁栄は行政の繁栄であります。今後とも皆様のお力を借りまして、これからも西武鉄道を応援していきたいと思います」と、力強く祝辞を述べた。
その後、来賓および出席者によるテープカットが行われ、池袋駅でのセレモニーは終了となった。
池袋駅でのセレモニーに引き続き、池袋駅から飯能駅の間で100周年記念臨時電車が運行された。臨時電車として利用された車両は、西武鉄道最新車両となる30000系車両で、先頭および最後尾車両の側面に池袋線開業時から営業している駅の昔の駅舎や旧車両などの写真をラッピングが施された池袋線100周年記念の特別ラッピング車両だ。また、車両の先頭には100周年記念のヘッドマークも取り付けられていた。なお、この特別ラッピング車両は、4月12日から100日間、池袋線で運行される。
臨時電車は、池袋駅を出発し、東長崎駅、練馬駅、石神井公園駅、保谷駅、東久留米駅、所沢駅、西所沢駅、狭山ヶ丘駅、入間市駅、仏子駅と、開業当時から営業している駅に停車しつつ、飯能駅まで運転された。この臨時電車は、通勤型の車両を利用していることもあり、有効な切符や定期券などを持っていれば誰でも自由に乗り降り可能だったため、一般の乗客や鉄道ファンが大勢乗り込んで運行された。途中駅や沿線には写真を撮る鉄道ファンの姿も多数見られた。
また、臨時電車では駅間のアナウンスで西武池袋線に関する様々な情報を披露。例えば、練馬高野台駅通過時には、「間もなく通過する練馬高野台は、1994年12月7日に開業した西武線で最も新しい駅です。なお、これはあまり知られてはいませんが、開業前についていた仮の名前は“東石神井”でした」とアナウンス。さらに、途中停車駅では、開業当時の駅の案内板を再現するなど、心憎いサービスも行われた。
臨時電車の飯能駅到着後に、飯能駅でも記念セレモニーが行われた。飯能駅でのセレモニーには、飯能市長の大久保勝氏、飯能市郷土館館長の柳戸信吾氏、飯能市教育委員会教育長の澤田清志氏が参列し、飯能市長の大久保氏が祝辞を述べた。また、祝辞の後には、飯能市立美形台中学校吹奏楽部による演奏も行われた。演奏はアンコールも含めて6曲で、大勢の観客が見守る中、セレモニーは大いに盛り上がった。