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西武鉄道、100周年アニバーサリーを盛大に締めくくるイベント「SEIBU 100th Anniversary “SMILE DAY”」を開催
新コーポレートメッセージ「あれも、これも、かなう。西武鉄道」も発表
(2016/3/24 14:19)
- 2016年3月21日 開催
西武鉄道は春分の日の振替休日となる3月21日、4年間にわたり行なわれた100周年アニバーサリーを盛大に締めくくるイベント「SEIBU 100th Anniversary “SMILE DAY”」を西武プリンスドームと隣接する西武球場前駅間の広場を使って開催した。
西武鉄道は、1912年5月7日に前身である武蔵野鉄道が設立され、2012年に創立100周年を迎えた。また、1915年に武蔵野鉄道が開業、池袋~飯能駅間の池袋線が開通して、2015年に開業100周年となった。2012年から2015年度までの4年間さまざまな形で100周年イベントを実施してきていた。このイベントは、そのクロージングイベントとなる。
イベントには沿線自治体による出展のほか、タケカワユキヒデさん、松本零士氏をはじめとした多数のゲストも出演。FM NACK5による公開生放送も行なわれた。また、西武鉄道の新コーポレートメッセージ「あれも、これも、かなう。西武鉄道」の発表もあった。その様子をレポートしよう。
西武プリンスドーム内ではライブのほか歴史が分かるパネルなどを展示
「SEIBU 100th Anniversary “SMILE DAY”」のイベントは、西武プリンスドームの最寄り駅となる西武球場前駅の目前に広がる広場から西武プリンスドームまでの広いエリアを使って、さまざまな催しが開催された。
西武プリンスドーム内にはステージとパフォーマンスエリアが設置され、そこでさまざまなライブを披露。100周年にちなみ100のライブに挑戦という試みになっていた。
西武プリンスドーム内では、ライブを披露するメインステージとパフォーマンスエリア以外にも、西武鉄道の歩みが分かる「西武鉄道100周年アニバーサリーパネル展示」などのパネル展示や物販ブース、記念撮影コーナーなども設置された。
駅前広場では沿線の食が楽しめる
西武プリンスドームから西武球場前駅まで続く広場では、「SEIBU 100年ごはんフェス!」と銘打って地元食材などが販売されるエリアになっていた。目にとまったブースを順不同で紹介する。
また西武グループもブースを構え、台湾にある「グロリアプリンスホテル・台北」、「剣湖山プリンスホテル」、「ナイスプリンスホテル嘉義」を台湾観光局とともにアピール。台湾グルメを提供するなど、台湾旅行の魅力を伝えていた。
沿線ゆかりのシェフがスペシャルレシピを提供するエリアも設けられ、つきぢ田村(田村隆氏、観光電車 西武 旅するレストラン「52席の至福」総合監修)、海鮮名菜 香宮(篠原裕幸氏、観光電車 西武 旅するレストラン「52席の至福」中華担当)、Bon Courage(斉藤仁也氏、池袋線練馬駅)、みや(宮本浩樹氏、新宿線所沢駅)、Te'PAN Le OMUS(兎川貴孝氏、新宿線本川越駅)の5店が出店した。
駅前の広場では食関連のほかにも、パフォーマンスやFM NACK5の番組「GOGOMONZ」の公開生放送、航空自衛隊入間基地による展示、西武バスの高速バス展示、ミニSL乗車体験なども行なわれていた。
ゆるキャラも大集結
会場内には、西武グループのキャラクターはもとより、自治体のキャラクターもたくさん参加していた。ここで開場で出会えたゆるキャラを紹介する。どこでも、子供たちと記念写真に引っ張りだこだった。
西武鉄道100年アニバーサリーのクロージングセレモニー
ステージでは、西武鉄道100年アニバーサリーを締めくくるセレモニーも行なわれた。
冒頭、西武鉄道 取締役会長 後藤高志氏より「西武鉄道は1915年4月15日に池袋~飯能駅間が開業し、本年度で無事100周年を迎えることができました。感謝の気持ちとして、1日だけですが、SEIBU 100th Anniversary “SMILE DAY”を企画しました。沿線の皆様が日々ご利用いただくことで、事業は成り立っています。改めて日頃のご愛顧に感謝します。今日の日を堺に西武グループは、新しい100年に向けて力強く走り出します。」と挨拶があった。
続いて来賓の埼玉県知事 上田清司氏は「池袋~飯能駅間が開業したとき、当時埼玉県は132万人で全国16番目の人口でした。現在726万人を超え、全国で5番目の人口の県になりました」「西武鉄道は埼玉県内に5路線あり、毎日58万人の県民を乗せて走っています。西武鉄道の発展とともに埼玉県も発展してきた、と言っても過言ではないでしょう」と挨拶。続けて、沿線の豊島区長 高野之夫氏、飯能市長 大久保勝氏、所沢市長 藤本正人氏も100周年を祝い挨拶した。
さらに来賓には、記念品としてレール断面をはめ込んだデザインの記念の盾が贈られた。
続いて、台湾鉄路姉妹鉄道協定締結1周年記念セレモニーも行なわれた。台湾鉄路管理局は、今年で129周年を迎える台湾を一周する鉄道。西部幹線、東部幹線、南廻線、平渓線、集集線、内湾線などで構成される。2015年3月14日に西武ホールディングスが締結した「包括的事業協定に関する友好協定」とあわせ、西武鉄道は姉妹鉄道協定を結んでいる。この1年間、双方の国でPRブースを設置したり、見学会を催すなど、その取り組みがビデオで紹介された。6月には「台湾鉄路×西武鉄道姉妹鉄道締結記念乗車券」も発売している。
列席した台湾鉄路管理局 副局長 鹿潔身(ルー・ケツシン)氏は、「西武鉄道100周年記念のクロージングイベントに参加でき、たいへん光栄に思います。昨年御社と友好関係を締結させていただきき、それ以後に、京急電鉄、JR東日本とも協力し、台湾と日本の鉄道会社と共に実施している『日中横断! 鉄道スタンプラリー』は、とても大きな反響を集めています」と挨拶した。
続けて、西武鉄道のこれまでの歩みと、今後の取り組みを紹介するビデオが上映され、そのなかで新たなコーポレートメッセージとなる「あれも、これも、かなう。西武鉄道」が発表された。
発表を受けて、西武鉄道株式会社 取締役社長 若林久氏は、「仕事にも遊びにも、みなさまのお役に立ち貢献できる鉄道会社として、末永く愛される存在になりたいという思いを込めて、次の100年に向けての新コーポレートメッセージ『あれも、これも、かなう。西武鉄道』を制定しました。西武鉄道はみなさまの夢や想いをかなえていく、鉄道会社を目指します」と述べ、池袋の最新オフィスビルの建設から、秩父、飯能、所沢地区の魅力向上する取り組みを行っていることを紹介。
若林氏は新型車両についても触れ、「新国立競技場を手がける隈研吾さんのデザインする観光電車、建築界のノーベル賞と言われるプリツカー賞を受賞された妹島和世さんのデザインによる新型特急電車、さらに新型の通勤車両40000系も導入。観光にも通勤にも、どちらにも快適にご利用いただける電車を目指します。これからも『あれも、これも、かなう。西武鉄道』にご期待ください」と新コーポレートメッセージとこれからについて語った。
最後は、西武鉄道 取締役会長 後藤高志氏が閉会の言葉を述べた。また、場内には、埼玉西武ライオンズ 田辺徳雄監督、RAG FAIRのボーカル土屋札央さん、オードリー春日さん、渡辺美里さんからのビデオメッセージも流された。
フィナーレは松本零士氏も駆けつけ銀河鉄道999を合唱
ステージの最後を飾ったのは、「銀河鉄道999」のテーマソングでもおなじみのタケカワユキヒデさん。アカペラグループの「SPLASH」に飛び入り参加し「銀河鉄道999」をアカペラで唄い、続けて自身のバンド演奏で「Monkey Magic」「ガンダーラ」「Where'll we go from now」「Taking off」「ビューティフル・ネーム」を熱唱。
フィナーレの前に、本日の参加者と「銀河鉄道999」の作者 松本零士氏が登壇。銀河鉄道999の主人公メーテルが描かれた記念サイン色紙と花束を贈呈された。松本氏がデザインした「銀河鉄道999のデザイン電車」が西武線を走ったり、2008年には銀河鉄道999のキャラクター「車掌さん」が、大泉学園駅の名誉駅長に就任したりするど、深く関わっている。
松本氏は「100年の時間の中を走り続けていただけたおかげで、我々の人生が成り立っているんです。ありがとうございました。大泉学園に住んでいますが、西武線を使って池袋にでます。すると都心の出版社はどこへでも行けるのです。西武プリンスドームにも、マンガ家協会の野球団と野球をやって転んでケガをした思い出があったりします。ちばてつやさんもいました。西武鉄道が大好きなんです」とコメントした。
最後はフィナーレソングの「銀河鉄道999」を、会場全員で合唱し、客席側からの銀打ち演出もあり、テープが舞い華やかに終了した。