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ANA井上社長、新制服は「ベストメンバーで世界が注目するデザインに」。担当デザイナーは滝沢直己・桑田悟史・アディダス

2025年7月2日 発表
ANAが新制服のデザイナーを発表した

 ANAは7月2日、創立75周年にあたる2027年12月をメドにお披露目を予定している制服について、担当デザイナーを発表した。

 旅客係員・客室乗務員は約12年ぶり、機内搭載係員は22年ぶり、グランドハンドリング係員は23年ぶり、運航乗務員は37年ぶり、整備士は39年ぶりの新制服となる。

 デザイナーは3カテゴリーに分かれており、運航部門(運航乗務員)はNAOKI TAKIZAWA DESIGNの滝沢直己氏、接遇部門(旅客係員・客室乗務員)はSETCHUの桑田悟史氏、機能系部門(整備士・グランドハンドリング係員・貨物係員・機内搭載係員)はスポーツ用品のアディダスがそれぞれ担当することを明らかにした。

 ANA 代表取締役社長の井上慎一氏は新制服の方針について、
・過去から守り続けてきた空の安全とあんしんを、わたしたち一人ひとりが徹底して未来へつなぐ
・いつもお客様に寄り添い、新しい価値体験を提供し、こころからの笑顔を生み出し続ける
・その積み重ねが、世界中でたくさんの喜びへとつながり、多くの人たちの人生を豊かにしていく
と挙げており、「このベストメンバーなら世界が注目するデザインが生まれるはず。着用する社員が誇りを持てる制服になる」と説明した。

全日本空輸株式会社 代表取締役社長 井上慎一氏
NAOKI TAKIZAWA DESIGN 滝沢直己氏
SETCHU 桑田悟史氏
アディダス ジャパン株式会社 代表取締役 萩尾孝平氏

「エアラインの制服を昔から手掛けてみたいと思っていた」と話す滝沢氏は、これから手掛けるパイロットの新制服について、「制服はファッションとは異なり、同じデザインで作らなければならない。着用する皆さんがストレスなく、ゆとりをもって仕事ができるように、そして(乗客が)安心して任せられるようなものに仕上げたい」という。

 利用者が最も目にすることになる接遇部門を担当する桑田氏は、「ユニフォームは会社の顔になる大事なものなので責任感を感じている」としつつ、「接客業の前に命を守る立場であり、長時間のフライトでゆとりを感じてもらう」デザインを目指すとした。

 39年ぶりの更新という整備士を含む機能系部門を担当するアディダスの萩尾氏は、「ANAの制服を手掛けるにあたり、安全な運航のために過酷な環境でも最高のパフォーマンスが求められる皆さんは、アスリートと共通する部分が多い。今回の制服でも、スポーツで培ってきたテクノロジー・デザイン・情熱を注ぎ込みたい」と意気込みを話す。

 これから約2年をかけて、デザインの検討や試着試験などを進める予定で、新制服の着用開始時期は2027年度下期以降を見込んでいるという。