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iPhoneアプリ「Flightradar24」で、“大野くんデザインの嵐ジェット”をデジタル追っかけしてみた

JA751J、東京五輪応援機「JAL FLY to 2020 特別塗装機」を探せ

2015年6月27日

羽田空港からJL905便として那覇空港へ向かう東京五輪応援機「JAL FLY to 2020 特別塗装機」(登録記号:JA751J)。大野智氏がデザインしたことから、“大野くんデザインの嵐ジェット”とし、その見つけ方を紹介していく

 6月27日から運航が始まり、大きな話題となっている嵐の大野智氏がデザインした東京五輪応援機「JAL FLY to 2020 特別塗装機」。とくに正式な略称はないようだが、記事を書いていくのが大変なので、仮に“大野くんデザインの嵐ジェット”とさせていただく。

 26日に開催された発表会の記事では、“大野くんデザインの嵐ジェット”の27日~28日の予定はなんとなく分かるものの、その先の予定は分からない。JAL(日本航空)のWebページ「FLY to 2020」で予定を公開していくとしているが、現状は路線の紹介だけのようだ。

 「“大野くんデザインの嵐ジェット”がどこを飛んでいるのか知りたい!!」「せっかくだから旅行に使ってみたい!!」と思う人は多いはず。後者については、航空機の運用は天候要因などさまざまに変更されるため実現は難しいが、前者についてはフライトトラッキング系のアプリやWebサービスを使えば比較的容易に実現できる。ここでは、よく知られているフライトトラッキングアプリ「Flightradar24」を使用して、“大野くんデザインの嵐ジェット”をデジタル追っかけしてみた。Flightradar24のアプリは、iPhone版、Android版ともに出ているが、iPhone版アプリをiPhone 5sで使用した。ややこしいことに、このiPhone版だが、無料版の「Flightradar24 Free」、有料版(現在は600円)の「Flightradar24(Android版はFlightradar24 Pro)」、月額版の「FR24Premium」がある。本記事で使用したのは、制限などがなく使いやすい有料版のFlightradar24になる。

iPhone版のFlightradar24。羽田空港には航空機が一杯
メニュー構成。今回使うのは、上部の検索窓のみ
アプリ内課金のオプション。すでに購入していたため、購入済みの表示に。必要に応じて購入するとよいだろう

世界中を飛んでいる航空機が分かる「Flightradar24」

 現代の旅客機の多くは、飛んでいるときに自分の位置を電波で発信している。これは自機の位置をほかに伝えることで、運航管理などが容易になるほか、安全性も高まるからだ。Flightradar24は、その電波を世界中の各地で受信し、Google Mapなどデジタル地図サービス上に旅客機の位置を描画するものだ。

 iPhone版では標準地図サービスの「マップ」上に表示され、航空機アイコンとともに便名が描かれている。“大野くんデザインの嵐ジェット”を探すには、便名からではなく、個々の機体につけられている登録記号からが便利だ。記事にも記されているとおり、機体はボーイング 777-300型機で、登録記号は「JA751J」。このJA751JをFlightradar24の上部に表示されている検索窓に入力し、検索すればOKだ。“大野くんデザインの嵐ジェット”が“運航中”であれば無事見つかることだろう。

JA751Jの登録記号で検索したら、羽田空港のD滑走路を飛び立とうとする“大野くんデザインの嵐ジェット”が見つかった
航空機視点の3D表示機能があり、D滑走路の風景を表示してみた
中央下のダブルシェブロンマークをクリックすると詳細なデータ表示に。飛んでいるときは、速度や高度が分かる
もちろん一般的な便名でも検索できる。これは「JL」、つまりJALの航空機を検索したところ
こちらは、自分の現在位置から近いものを探したところ。羽田空港にいたので、たくさんの航空機が見つかった
Flightradar24にはAR機能もある。目の前の航空機が、どのような航空機か分かる
アプリ内課金の「Custom alerts」を使ってみたところ。登録記号のJA751Jを設定し、エリアを設定。このエリアにJA751Jが入るとアラートがでる
3番目がFlightradar24のアラート

 運航中と書いたのは、メンテナンスをしているときや、地上にあって乗客が搭乗中のときなどは、自機の位置を示す電波が出ておらず、Flightradar24には表示されないため。一度使ってみると分かるが、航空機が着陸し、しばらくすると表示が消える。これは離陸も同様で、離陸のために滑走路に向かう途中でFlightradar24に航空機が現われる。離陸~飛行~着陸という流れの中で、必要なときに電波を発信しているのだろう。

 ただ、有料版のアプリでは見ることができないが、無料のWebサービスの「Flightradar24」では見ることができる。検索窓に登録記号を入れれば、JA751J、つまり現在は“大野くんデザインの嵐ジェット”となった機体の飛行履歴を見ることができる。

Web版のFlightradar24
JA751Jを検索
飛行履歴が出る
飛行履歴の再生も可能だ
再生中
6月27日のフライトを終えての飛行履歴。28日のフライト予測の参考になりそうなデータが並んでいる

 たとえば、6月27日ならJL905便として羽田~那覇へ飛び、JL2084便として那覇~伊丹へ、その後JL2087便になって伊丹~那覇、そしてJL2088便として那覇~伊丹と4区間飛行したことが分かる。つまり“大野くんデザインの嵐ジェット”は伊丹空港へお泊まりしているわけだ。

 また、この履歴を見ると同様のパターンで6月21日に飛行していることも分かる。その翌日(22日)にはJL2081便となって伊丹~那覇と飛んでいることから、同様の運航をするのだろうなと想像できるわけだ。ちなみにJL2081便の後は、JL906便となって那覇~羽田に投入されている。JL906便は羽田空港の到着時刻が定刻14時40分なので、“大野くんデザインの嵐ジェット”を見たければ28日の14時くらいに羽田空港に行けばよいのだなと推測できる。

【追加】28日17時までは記事の推測どおりのスケジュールで運航。現在JL921便として那覇空港へ飛行しており、その後、JL920便として那覇20時00分発~羽田22時20分着で運航されると思われる。

写真は羽田空港にJL905便、つまり“大野くんデザインの嵐ジェット”の初仕事として入ってくるJA751J
20分遅れでスポットアウト。多くのお客さんが乗り込んでいた
スタッフに見送られて、いざ出発。ちなみにこの段階ではFlightradar24には表示されていなかった

 ただし航空機は、先述のとおり確実な運用が決まっているわけではない。別の機体の問題で、別路線に飛ぶことになるかもしれないし、当日の状況次第だ。ただ、そうした場合もどこを飛んでいるかは分かるので、デジタル追っかけしながら、“大野くんデザインの嵐ジェット”が自宅から近い空港にいつ来るのかを類推してみていただきたい。

編集部:谷川 潔