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ソラシド エア、スカイマーク運休の穴を埋める那覇~石垣線就航セレモニー

記念キャンペーン価格で4800円から

2015年3月29日 就航

 ソラシド エアは3月29日、沖縄(那覇)~石垣線および沖縄(那覇)~名古屋(中部)線の2路線を新たに就航した。同社は宮崎空港内に本社を置き、九州各地と羽田(東京)、那覇(沖縄)と各地を結ぶ便を就航。今回の2路線増加により、ネットワークのさらなる強化が図られることになる。

 那覇~石垣線はスカイマークが3月28日限りで運航を休止しており、今回の就航によりその穴を埋める格好だ。運航ダイヤは那覇発~石垣着(11時15分発~12時15分着)、石垣発~那覇着(12時50分発~13時45分着)、那覇発~石垣着(17時45分発~18時45分着)、石垣発~那覇着(19時20分発~20時15分着)の1日2往復4便(3月29日~6月30日および10月1日~10月24日、7月1日~9月30日はダイヤ変更)の1日2往復4便。使用機材はボーイング737-800。

 運賃は3月31日までは大人2万3000円、小児1万1500円。各種バーゲン運賃や特売り、「沖縄県離島住民割引運賃カード」または「『沖縄県離島住民割引運賃カード』転出者用証明書」を持つ離島居住者向けとして「ソラ島割」も用意する。また、就航記念として3月29日~6月30日(GWを除く)の期間、搭乗日の28日前までに予約すると「バーゲン28」適用により4800円で利用することができる。

2013年に開港した新石垣島空港
愛称は「南ぬ島(ぱいぬしま) 石垣空港」
チェックインカウンターはANAと共通。出発ロビーへの案内にもソラシド エアの文字が追加されている
式典は6番ゲート前で行なわれた
同社のカラーリングが施されたボーイング737-800型機の模型
12時過ぎに那覇からの1番機が到着。使用機は最新の11号機(JA811X)。乗客は169名と幼児5名
乗客を横断幕でお出迎え
那覇からの1番機
スカイネットアジア航空 代表取締役社長 髙橋 洋氏

 沖縄発~石垣着便のSNA45便の到着と、折り返しのSNA46便の出発に合わせて行なわれたセレモニーには、スカイネットアジア航空 代表取締役社長 髙橋 洋氏が登壇。「本日は私どもにとって記念すべき第1日でございます。本日、石垣と那覇を結ぶ便が就航いたしました。我々にとりましては6年前に沖縄の那覇まで九州から入ってまいりましたけれども、6年かかりまして八重山・石垣に足跡を記すことができました」と挨拶。

 その後、13年前に会社を設立、その後7年連続の黒字決算、昨年度は初の配当を実施するなど業績が上向いていることに触れつつ、「那覇~石垣は1日2便でございますけれども、その先、那覇から宮崎、鹿児島、神戸、中部セントレアにもつながっております。沖縄と石垣を1つの起点にするアジアの大きな人の流れの中で、我々としても地域に根を下ろしたエアラインとしてさらなる役割を果たしていきたいと考えております」と、今後の成長シナリオを描いた。

 また、同社が石垣に進出する意味が3つあると説明。1つは「八重山・石垣の豊かな自然、おいしい食べ物、なによりも温かい人情、この素晴らしさに感嘆しておりまして、もっともっと多くの人に足を運んでいただいて、地域の素晴らしさを実感して帰っていただきたい」。

 2つ目は「地域のエアラインとして安全で、時間に正確で、なおかつ快適な空の旅を提供するというエアラインとしての重要な責務がございます。そういった中で少しでも安く、安心してご利用いただける。これを目指してローカルエアラインとしての役割をきっちりと果たしていく必要がある」。

 最後に3つ目として「観光だけでなく、大変素晴らしい資源に恵まれている。おいしいマンゴーやパイナップルなど、スペースに余裕があれば貨物を運ぶことで地域の産業の発展に少しでも貢献していきたい」と解説した。

 最後に「ソラシド エアは空から笑顔の種(シード)をまく、が名前の由来。地域の皆様と一緒になって、地域の皆様がソラシド エアがあって地域が少し変わった、よかったな、という風に思っていただけるような、大手のエアラインとは少し違った形でこれからも石垣・八重山の皆様にサポートしていただけるようなエアラインになっていきたいなと思っております」と締めくくった。

石垣市長 中山義隆氏

 次いで来賓を代表して石垣市長 中山義隆氏が登壇。「(新石垣島空港は)一昨年(2013年)の3月7日に開港し、一昨年は94万人、昨年は111万人、そして今年は120万人を目指そうというところでございまして、(ソラシド エアの就航により)これまでなかなか開拓のできていなかった九州南部、鹿児島・宮崎から那覇経由でお客様を運んでいただくことが可能になってまいりました。今後はその地域にも積極的にプロモーションをかけながら新たなお客様の掘り起こしをしていきたいなと考えております。合わせまして地元の魅力を県内外に発信する1つの大きなきっかけになるのではないかと思います。訪れたお客様が石垣島、そして八重山の島々で幸せの種を一杯受け取って持ち帰ってもらって楽しい観光ができることを期待したいと思っています」と挨拶した。

 セレモニー終了後、囲み取材に応じた高橋社長は「我々は12年間、新規に入ったところは1路線も撤退していない。就航した以上は3年でも5年でもやり抜く覚悟」とした。料金については「ソラシドらしいサービスと、より安い料金を提供していきたい。そのためには赤字で安い料金を出すのではなく、キッチリと黒字を確保してその上でコストを下げて(料金を)下げていくのがソラシドらしいアプローチ」と答えた。

就航を記念したテープカット
中山市長、高橋社長とともに就航を喜ぶ南ぬ島 石垣空港の公式キャラクター「ぱいーぐる」
案内表示にもソラシド エアのロゴが入った
ボーディングブリッジが外されたSNA46便。乗客は165名と幼児1名
12時55分、新石垣空港を後に那覇へと向かって飛び立った

安田 剛