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ソラシド エア、長崎~羽田線の就航10周年を記念して長崎空港で式典

遊覧飛行への招待など新たなキャンペーン

2015年8月1日 実施

 ソラシド エア(スカイネットアジア航空)は8月1日、長崎空港~羽田空港線の就航10周年を記念して、長崎空港 2階のイベントスペースで記念式典を実施した。式典には、代表取締役社長である髙橋洋氏、長崎県副知事の里見晋氏、国土交通省 大阪航空局 長崎空港事務所 空港長の鳥井良平氏らが参列。さらに、地元から就航年と同じ年に生まれた10歳の子供が2名参加したほか、長崎県大村市のマスコットキャラ「おむらんちゃん」も登場し、式典を盛り上げた。

 現在、ソラシド エアによる長崎~羽田線は1日4往復8便が、最新機材のボーイング 737-800型機で運航されている。

記念式典は長崎空港2階のイベントスペースにて行なわれた

 式典は髙橋氏からのあいさつでスタート。「10年という時を経てきましたが、その間、さまざまなことにチャレンジしてきました。スタッフや機材、平均的に若く至らない部分もあったかと思いますが、長崎の方には温かく支えて頂きました。就航10周年でもありますが、同時に長崎空港が開港して40周年の節目でもあります。さまざまな企画を用意して、恩返しをしていけたらと思います」と挨拶。

 長崎県知事の代理として祝辞を述べた副知事の里見氏は、「就航以来、長崎にお客様を呼ぶ大事な役割を担って頂いていると感じています。地元九州のエアラインとして、関東、関西に負けないくらい魅力ある九州のアピールに尽力して頂いています。県としても、さらに協力し合いながら、魅力ある観光地としてのアピールを頑張って行きたい。特に世界遺産による交流人口を増やしていければ、よりいっそう盛り上げることができると信じています。ソラシド エアの長崎~羽田線は、大事な役割を持っている航路ですので、さらなる期待もしております」と語った。

 国土交通省 大阪航空局 長崎空港事務所 空港長の鳥井氏は、「これまでの安全運行には、目に見えないところでただならぬご苦労があったかと思います。この10周年という節目も、スタッフ皆様の努力があってのことだと存じます。ますますの発展を祈願し、長崎の魅力を共にアピールしていきたい」と、10年を迎えてのねぎらいの言葉を贈った。

スカイネットアジア航空株式会社 代表取締役 髙橋洋氏は「長崎~羽田便10周年を迎え、さらに魅力ある土地としてのアピールをしていく」と語る
参列できなかった中村法道(ほうどう)長崎県知事の挨拶を代読した副知事の里見晋氏
国土交通省 大阪航空局 長崎空港事務所 空港長の鳥井良平氏は「ただならぬ安全運行への努力に感謝している」と祝辞を述べた

就航開始の2005年に県内で生まれた子供達を招待し記念のテープカット

テープカットには、祝辞を述べた来賓のほかに、長崎県商工会議所 連合会会長の上田恵三氏、長崎空港ビルディング株式会社 社長の中村昭彦氏、大村市 商工観光部 部長の高濱広司氏、スカイネットアジア航空株式会社 取締役の増田秀隆氏も参列した。

 祝辞のあとには、長崎~羽田線が就航した2005年に県内で生まれた10歳の子供達が登場し、フォトセッションやテープカットを行なった。

 男の子代表の北島響くん(諫早市)はパイロットの制服、女の子代表の吉村風香さん(長崎市)はCAの制服にそれぞれ身を包み、司会からの「長崎のどんなところが好きですか?」の問いに、「魚が美味しいところです!」と元気よく応答。緊張しつつも大きな声で質問に答えていた。

 さらに、大村市のマスコットキャラクター「おむらんちゃん」も参加し、式典を盛り上げた。ちなみに、おむらんちゃんはソラシド エアの機体に「おむらんちゃん号」として採用されていた実績もある(運用は2013年11月21日~2014年11月26日)。

地元新聞に掲載された式典参加の呼びかけに当選した10歳の子供達が登場
パイロットの制服を着用した北島響くん(左)と、CAの制服を着た吉村風香さん(右)
おむらんちゃんも子供達をサポート
すでに運用を終えている「おむらんちゃん号」のパネルは展望デッキ階に掲示されている

10月3日「空の日」に長崎県在住者を対象とした遊覧飛行招待などのキャンペーン

 この式典の最後には、髙橋社長より就航10周年と長崎空港開港40周年の特別企画として、10月3日の空の日に長崎県上空を飛ぶ、遊覧飛行のプレゼント企画が発表された(プレスリリース、PDF)。

 応募条件は、長崎県在住であることと、小学生以下は保護者同伴であることの2点のみ。募集期間は8月5日10時~9月15日23時59分。応募方法は募集が開始される8月5日に同社のWebサイトを確認してほしい。

 遊覧するルートは未定だが、大村湾や有明海など長崎県の特徴的な風景を上空から楽しめる内容となりそうだ。1回あたりのフライト時間は30分程度を予定。午前と午後の2回に分けて実施し、それぞれに35組70名、合計70組140名を募集する。

 なお、10月3日は長崎空港で「長崎空港開港40周年記念 2015空の日フェスタinNAGASAKI」が行なわれる日でもあり、全国的に「空の日」として航空イベントが行なわれる日となっている。

 このほかにも、ソラシド エア独自の企画が進行中だ。9月6日には、長崎市内のカフェとコラボして「ソラシドカフェ」を1日限定でオープン。実際に長崎市内で営業している「長崎の路地裏caf'e」(長崎県長崎市古川町5-15)を利用して、この日だけソラシド エアのCAがサービスを行なう。数名のCAと、限定のオリジナルパンケーキなどが振る舞われるとのことだ。

式典後、報道陣に展望を語ってくれた髙橋社長

 式典終了後に髙橋社長が報道陣に、「言い足りなかった」として、これからの展望を語ってくれた。

「現在所有している12機のボーイング 737-800型機は、数年前より積極的に導入を図り、機体年齢が平均2.2年と、最もフレッシュな機材を使っているエアラインとしての自負があります。社員たちの平均年齢も若く、お客様に対しては至らない点も今まであったとは思うが、やる気はある。そういう力を総動員させて、地元九州、そしてこの長崎の魅力を正確に知ってほしいという気持ちでやっています。

 ここ長崎空港は、当社の実機訓練にも使わせて頂いており、日頃、大変お世話になっている場所でもあります。そういう協力体制のもと、就航10周年を迎えて、今回発表した遊覧飛行のような企画にもご協力頂いており、大変ありがたいです。

 国内の旅行者、例えば関西や関東からでも早割でチケットを購入していただければ、新幹線よりも安く速く身近に感じてもらえるのが九州です。1時間と少しで、九州各地の空港に降り立てますからね。

 今、面白いところでは長崎名物の角煮まんじゅうを模した寝袋のプレゼント企画も若い力でやっていたりします(関連記事参照)。

 ほかにも、この8月から地元雲仙産の野菜のPR企画も準備しています。雲仙というエリアは、美味しい農作物が採れるエリアでもあるんですよ。採れる種類も豊富。こういう地元の人しか知らないような魅力を掘り起こして、外へアピールして盛り上げていく一翼を担えれば、と思いますので期待していてください」と、ソラシド エアの取り組みと、積極的に観光資源をアピールするプランを丁寧に語ってくれた。

 九州に本拠地を置くエアラインとして、長崎の魅力を存分にアピールしていく役割を、行政や空港側との友好関係で実現させていく連携が、密であることを実感させるセレモニーとなった。特に遊覧飛行の招待企画は数少ないチャンスなので、長崎に住んでいる読者の皆さんは応募してみてはいかがだろうか。

(赤坂太一)