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DeepL、Teamsの会議やスマホアプリでリアルタイム音声翻訳する「DeepL Voice」を実演

2024年11月26日 実施

DeepLが音声翻訳ソリューション「DeepL Voice」を説明

 DeepL(ディープエル)は11月26日、音声翻訳ソリューション「DeepL Voice」について都内で説明した。

 すでに13日に同社がベルリンで行なったイベントで公開済みの情報だが、DeepL Voiceはオンラインまたは対面で複数の異なる言語によるリアルタイム翻訳を行なうもので、オンラインミーティング向けの「DeepL Voice for Meetings」とモバイル端末向けの「DeepL Voice for Conversations」の2つの形態が存在する。

 前者はミーティング参加者がそれぞれ自分のネイティブな言語を選択して発言でき、ほかの参加者は翻訳された字幕をリアルタイムで確認できる仕組み。後者は1対1の対面会話の音声をスマホアプリに取り込んで、翻訳した字幕を端末に表示する。

DeepL 創業者兼CEO ヤロスワフ・クテロフスキー氏
DeepL 製品担当副社長 クリストファー・オズボーン氏

 DeepLは2017年にサービスを開始以後、日本国内でも文書翻訳精度の高さで注目を集めてきたが、音声翻訳は言いよどみや不明瞭な発声、マイク入力の問題などで、文書翻訳とは状況が異なるという。創業者兼CEOのヤロスワフ・クテロフスキー氏は、DeepL Voiceはその課題を開発初期段階から前提としたソリューションとして作り上げてきたという。

 発表時点では、音声入力は日本語のほか英語、ドイツ語、韓国語、スウェーデン語、オランダ語、フランス語、トルコ語、ポーランド語、ポルトガル語、ロシア語、スペイン語、イタリア語をの13言語を利用でき、翻訳表示する字幕はDeepLがサポートする33言語に対応する。

 DeepL Voiceは250人以上など比較的規模の大きい法人向けソリューションとして提供し、for Meetingsについては現状Microsoft Teams上で動作する。今後Zoomなどそのほかのプラットフォームでの対応も検討しているという。

 for Conversationsはスマホ向けのDeepLアプリ上で動作するが、こちらも法人契約したユーザー向けに提供するもので、特にDeepL VoiceについてはAPIがまだ存在しないため、他社がこのソリューション採用して(例えばポケトークのような)具体的な製品を発売する、といった段階にはないとのこと。

実際にTeams上で異なる4言語のユーザーがミーティングする様子を実演してみせた