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エクスペディア、2025年旅行トレンドを解説。伸びしろのあるオールインクルーシブ、お土産=食品は日本だけ?
「Unpack'25」
2024年10月17日 00:00
- 2024年10月17日 発表
エクスペディアは、2025年の旅行トレンド「Unpack'25」を発表した。エクスペディアやホテルズドットコムをはじめとするグループ内データに加え、日本を含む世界19地域の2万5000人を対象にした調査からまとめたもの(調査期間:2024年8月5日~9月2日)。
10月15日、エクスペディアホールディングス 代表取締役 兼 エクスペディアグループ リテール日本統括ディレクターの木村奈津子氏が、6つのテーマについて説明を行なった。
第二の旅行先(Detour Destinations)
2024年の旅行トレンドでは、大都市に似ていてより安価な「#Dupe(そっくり観光地)」を挙げたが、2025年は、人気観光地よりも混雑していない「第二の旅行先」が人気としている。
エクスペディアの調査では、世界の約63%、日本の48%が「第二の旅行先に行きたい」と回答。具体例として、日本の東京に対して福岡、フランスのパリに対してランスなどを挙げている。
木村氏は、「第二の旅行先として、クラビ(タイ)は、あまり日本でなじみのない地域かもしれない。バンコクやプーケットよりも人混みを避けて、ビーチや自然を感じられるうえ、東南アジアなので比較的安く滞在できる」とコメントした。
買い物旅行(Good Getaways)
ドバイのチョコレートバー、韓国のスキンケア製品、日本のお菓子など「現地ならではのお土産」を求める人が増えるとのこと。
世界のお土産事情について、木村氏は「グローバルブランドの力が非常に強くなる一方、ラグジュアリーやコスメなど、どの都市もショッピングモールに並ぶブランドが同じになっている。現地でしか買えないもの、地元の人がスーパーで買うような食材などのニーズが高まっているのではないか」と見解を述べた。
また日本は「現地のローカルグルメや珍味」が68%と、世界の平均(42%)よりも20ポイント以上高く、最も多くなっている地域とのこと。世界では食品よりも、キーホルダーやマグネットなどの小物を求める人が多いという。
オールインクルーシブの時代
調査では、Z世代の42%が「オールインクルーシブホテルを好む」と回答。実際に利用した人は、世界の平均(68%)に対して、日本では38%に留まっていることから、今後伸びしろのあるテーマとしている。
傾向として「日本からは遠くなじみがないものの、新婚旅行で定番のモルディブ、メキシコのカンクンなど、ホテルのプールや目の前のビーチで泳いだりまったりするような地域との相性がよい」とのこと。
グルメ重視のホテル選び
ホテルズドットコムのレビュー(集計期間:2023年1月1日~7月4日、2024年1月1日~7月4日)によると、ホテルのレストランやバーに関するレビューが40%増加。「特に海外では、レストランの優先予約やルームサービスなどを重視している人も多い」という。
ロケ地巡り2025
2024年に引き続きトレンドになると予想。旅行の行き先を決めるのに影響を受けたものとして、世界ではInstagram(43%)、Facebook(35%)などのソーシャルメディアが上位になっているのに対し、日本ではテレビ番組(68%)、本(39%)と昔ながらのメディアの影響力が大きくなっている。
ワンクリック旅行
エクスペディアの調査では、世界の49%の旅行者が「SNSで見た旅行をそのまま体験・予約したい」と回答するも、予約にかかる時間や複雑さから実現できていないとのこと。
そこでエクスペディアは、新機能「Travel Shops(トラベルショップ)」を10月から提供している。クリエイターが実際に体験した100以上の旅行プランを、専用サイトからそのまま予約・購入できるサービス。現在はアメリカ・イギリス限定で、日本での提供時期は未定となっている。
木村氏は「インフルエンサーやクリエイターを通じた購入体験について、美容・ファッションでは一般的になっているものの、旅行においては初期段階にある。各クリエイターの専用サイトから、お勧めの旅行先や宿泊先を決められるようなビジネスモデルを構築したく、日本語対応を楽しみにしている」と期待を寄せた。