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ハイアット初の温泉旅館「吾汝 ATONA」、由布・屋久島・箱根で2026年以降開業へ。坂村代表「日本のユニークな旅館体験を世界に」
2024年5月27日 14:29
- 2024年5月27日 発表
ハイアット ホテルズ コーポレーションとKirakuは5月27日、両社が合弁事業で展開する温泉旅館ブランド「吾汝 ATONA」について、由布・屋久島・箱根で2026年以降に開業すると発表した。
吾汝 ATONAの施設は、その土地で湧く温泉と季節の食材を使ったオープンキッチンとバーなどを備え、客室数はいずれも30~50室程度となる見込み。平均面積はスタンダードルームで50~70m2程度、客室平均単価は10万円前後。施設では温泉を活かしたウェルネス体験や、地域の魅力に触れる文化体験などのアクティビティも提供予定という。
「吾汝」とは「わたしとあなた」を意味する古語(われ・なんじ)を組み合わせた名称で、「家族や友人と日常を離れた愉楽を共有する」という期待を込めたもの。
会見に登壇した日本ハイアット 代表取締役/Atona 共同代表の坂村政彦氏は、コロナ禍を経て観光から体験へ志向が変わりつつあり、ウェルビーイングを重視する傾向にあると指摘。また、訪日外国人の増加で多様化と新しいデスティネーションの発掘が進んでいると説明した。
ハイアットは、リゾートにおけるラグジュアリーカテゴリーは最も多い施設数を展開しており、ラグジュアリーにおけるリーダーを自負しているという。そのなかで吾汝 ATONAを立ち上げるに当たって、「アジアにおけるポートフォリオの中心的なブランドにしたい」と考えているとし、外資の大手ホテル系チェーンが手掛けてこなかった「“温泉旅館”で革新的な施設を作りたい。日本のユニークな旅館滞在を体験してほしい」と述べた。
トークセッションで吾汝 ATONAの出店エリアに言及したKiraku 創業者・代表取締役CEO/Atona 共同代表のサンドバーグ 弘 ウィリアム氏は、エリアの選定条件として、当然ながら温泉があることが必須で、「日本の自然資源は限られているが、日本には温泉があり、ほかの国と大きく違うところ」と述べたほか、デスティネーションを選ぶ際に「景観はもちろん、地域に根付く文化を大事にしたい。日本各地の体験と景観を訪日外国人が発見できるようにしたい」と話した。