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ANA、787-10国内線仕様を公開。プレミアムクラスは15.6インチ画面にペットボトルポケットも

2024年3月25日 公開

ANAが国内線仕様の787-10を公開した

 ANAは3月25日、国内線に投入する新フラグシップ機のボーイング 787-10国内線仕様(登録記号:JA983A)を公開した。同社はすでにアジアを中心とした国際線で787-10を3機運用しているが、今回の導入を受けて、内際ですべての787シリーズ(787-8、787-9、787-10)を運航する航空会社となった。

 787-10が国内線へ投入されるのは本邦初で、ANAの787-10国内線仕様の初便は、3月27日の羽田~新千歳線(NH59便)を予定している。

 機体を公開したハンガーでその概要を説明した取締役 常務執行役員の矢澤潤子氏は、「世界で最も多くの787シリーズを保有するエアラインとして、今回の導入を心待ちにしていた」と寄せる期待の大きさを示した。また、同社は今回の受領にあたり、ボーイングのチャールストン工場へ整備士を派遣して組み立て段階から安全性の確認を行なっていたほか、テストフライトはボーイングの自社パイロットのほかANAのパイロットも加わっている。

ハンガーに入ってくるANAのボーイング 787-10国内線仕様(JA983A)

プレミアムクラスは15.6インチのモニターにペットボトルポケットも

 座席はプレミアムクラス28席、普通席401席の全429席。

 プレミアムクラスは座席幅が56cm(アームレスト内側のくぼみ含む)と国内線最大級で、座席間には視線を遮る大型のディバイダを設置(固定式)。ヘッドレストの横にもウイングレットのような張り出しを設けることで、プライバシー感を高めている。

 背もたれとレッグレストは電動操作に対応し、充電用のコンセントとUSBポートを肘掛け内側のくぼみに設けることで、ほとんどの動作が身体を起こさずにできるようになった。このコンセント周辺の空間をペットボトルポケットとしている点も注目したい。

 個人用のモニターは15.6インチで、収納式のテーブルは展開状態で天板が90度回転するため、ノートPCなどを置いたままでも席を立つことができる。

 一方、普通席は3-3-3配列で各席の足元にはコンセントとUSBポートを備える。個人用モニターは13.3インチ(バルクヘッド席などは10.1インチ)で、折りたたみではない1枚タイプのテーブルを備えている。

格納庫へ進入するANAのボーイング 787-10国内線仕様(登録記号:JA983A)
機首が格納庫へ入る
尾翼まで収まった
プレミアムクラス(28席)
座席幅は56cm(アームレスト内側のくぼみ含む)
かなり大きくシートを倒すことができる
肘掛けの内側に電動スイッチやコンセント、ペットボトルポケットを設けた
肘掛け内側のくぼみが分かるだろうか
ヒキダシし木のテーブルは展開状態で90度回転する
このまま席を立つことも
個人用モニターは15.6インチ
ヘッドレストにも視線を遮る張り出しがある
普通席(401席)
3-3-3-配列だが微妙に互い違いになっている
個人用モニターは13.3インチ(バルクヘッド席は10.1インチ)
テーブルのカップホルダーは取り出しやすいクローバー形
各席の足元にコンセントとUSBポート
全日本空輸株式会社 取締役 常務執行役員 矢澤潤子氏
全日本空輸株式会社 フライトオペレーションセンター B787部 機長 谷口涼氏
全日本空輸株式会社 整備センター 機体事業室 ドック整備部 坂本雅宏氏