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この秋、温泉行くなら大分県がアツい! とり天にりゅうきゅう丼、地酒など、地元民が推す“隠れた逸品グルメ”を紹介
2023年9月12日 20:19
- 2023年9月12日 開催
大分県は9月12日、ご当地グルメや特産物をPRするメディア向け試食会を、東京都有楽町にあるレストラン型アンテナショップ「坐来大分(ざらいおおいた)」で開催した。
テーマは大分県の“知られざる”グルメ。今や王道メニューとなった「とり天」や「りゅうきゅう」のみならず、ほかにも郷土料理「きらすまめし」や「やせうま」など地元の隠れた名物は数多い。
この日は大分県から広報広聴課の職員らが参加し、温泉の源泉数・湧出量ともに全国第1位を誇る“おんせん県”の観光スポットなども紹介された。
地域によって呼び名が異なる「りゅうきゅう丼」。〆は茶漬けでどうぞ
大分の海で獲れた新鮮な魚を、ネギや生姜、ゴマなどの薬味と一緒に醤油やみりん、酒を配合した調味液で漬け込む郷土料理「りゅうきゅう」。
お酒のアテとしてそのままつまむのはもちろん、アツアツご飯にのせても美味しく、佐伯市の蒲江地区や米水津地区では「あつめし」、津久見市では「ひゅうが丼」と呼ばれている。最後に出汁をかけて、お茶漬けにして食べるのが地元流。
大分名物「とり天」。実はただの“天ぷら”ではなかった!
大分市は1年間の一世帯当たりの鶏肉の購入額が全国1位。なかでも「とり天」は大分県を代表するソウルフードとして知られている。
しかし普通の「とりの天ぷら」とは少し違って、大分のとり天はもも肉や胸肉にあらかじめニンニク、生姜、醤油などで下味を付け、天ぷら粉でカラッと揚げたもの。言わば、素材を活かしたシンプルな「天ぷら」とパンチの効いた「から揚げ」のハイブリッドのような味わい。
家庭によってそのレシピは異なり、食べる際には練りからしを溶いた酢醤油や特産カボスの果汁を加えたポン酢などでいただくのが一般的という。
名前からは想像もつかない大分グルメ。「きらすまめし」「やせうま」って何だ?
「きらすまめし」とは、おからをまぶした料理のこと。臼杵市の方言で「きらす」はおから、「まめし」はまぶすを意味する。漁業が盛んな臼杵市だが、江戸時代中期にはたびたび財政難に見舞われたため、魚の中落ちを大豆の搾りかすでかさ増しした栄養豊富な“倹約メシ”として食べられていた歴史がある。
一方「やせうま」は、甘いデザート。練った小麦粉を平たくのばして茹でたものに、きな粉や砂糖をまぶした料理で、古野(由布市)が発祥とされている。その昔、お腹がすいた貴族の子供が八瀬という乳母に「やせ、うまうま」とおやつをねだったことが由来という。県内のスーパーや土産店でも購入できる。
美味しいごはん&銘酒をたっぷり味わうなら温泉宿へ! 新スポットも続々
大分県は、温泉の源泉量・湧出量ともに日本一を誇る“おんせん県”。県内には5093もの源泉が湧き、別府や湯布院など県内18市町村のうち、16市町村で温泉が楽しめる。
大分県東京事務所の三雲早紀氏によれば、これは県内に数多くの火山があるためで、温泉熱や地熱を利用した再生可能エネルギーの自給率も全国トップ。自宅のお風呂が温泉という家庭も多く、もはや温泉は暮らしの一部なのだとか。
また、7月に発表された「じゃらん宿泊旅行調査2023」(じゃらんリサーチセンター調べ)では、都道府県魅力度ランキングの総合満足度において大分県が1位を獲得。魅力的な宿が多いこと、ご当地ならではの体験・アクティビティを楽しめることなどが高く評価された。
実は全国にはまだまだ知られていない、一風変わった温泉スポットもある。例えば、鉄輪温泉(別府市)にある「鉄輪むし湯」は温泉の蒸気で熱せられた床に石菖(せきしょう)という薬草を敷き詰め、香りに包まれながら横たわるスタイル。
約13℃の自然湧水に浸かる冷たい温泉が人気の寒の地獄温泉(九重町)には、7月に「暖の地獄サウナ」がオープンしたばかり。寒・暖・休憩を繰り返すことでととのう“温冷交代浴”を通年楽しめるようになった。
宿泊施設では、湯布院御三家として知られる老舗「湯布院 玉の湯」「山荘 無量塔」「亀の井別荘」をはじめ、5月に開業したオーベルジュ「ENOWA」が紹介された。ENOWAでは、自社ファームや地元農家で毎朝採れる季節の野菜をたっぷり使ったフルコースが味わえる。
大分県東京事務所 おんせん県おおいた課の副主幹 古城紀子氏は、「大分はとにかく食材が豊富です。なかなか“食べ物が美味しい県”というイメージは定着していませんが、実際に大分に旅行した人は皆さん“食事が美味しかった”と必ず仰ってくれるんです。今回ご紹介した郷土料理はほんの一部ですが、温泉宿での滞在や街歩き、アウトドア体験などを楽しむなかで、大分グルメの魅力も存分に味わってほしい」と語ってくれた。