ニュース

三菱重工、送迎用バスで置き去り防ぐ検知システム。保育園や幼稚園、バス製造会社向けに受注開始

2023年7月7日 発表

三菱重工は送迎バスでの置き去りを防ぐシステムを開発

 三菱重工グループの三菱重工機械システムは、保育園や認定こども園、幼稚園の送迎バス内などにおける園児の置き去り防止を支援する「Mikke(みっけ)」を開発し、送迎用バスを保有する各園やバス製造会社、自動車整備会社からの注文受付を開始した。

 Mikkeは置き去り防止支援装置である「降車時確認式」と、置き去り検知システムである「併用式」(降車時確認式と自動検知式による2重チェック式)の2機種。

 降車時確認式は、エンジン停止後に「車内を確認してください」と音声アナウンスを流し、運転手に車内の目視確認を促すもの。運転手はアナウンス停止ボタンを押すことで車内点検を完了するが、ボタンが押されなかった場合は車内の確認を促すアナウンスが車外に流れる仕組みとなっている。オプション機能により、スマートフォンへ確認を促すメッセージを送ることもできる。

 併用式では、降車時確認式による運転手の目視確認に加え、レーダーセンサーの電波によって車内を自動検知する。従来の自動検知式はカメラ検知が主流で、状況によっては視認しづらいといった課題があったが、この電波は金属以外のさまざまな物質に対する透過性を有し、障害物の影響を受けにくい。シートの裏や毛布などに隠れている園児の微小な動きも検知する。また万が一、降車時確認で見逃しがあり置き去りを検知した際には「車内に人がいます。確認してください」といった音声警報により車外に置き去りの存在を知らせる。

 なお同製品は、国交相の「送迎用バスの置き去り防止を支援する安全装置のガイドライン」に適合する安全装置の補助金の対象商品となっている。