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GoPro最新モデルでウインタースポーツを撮影するコツは? スマホアプリで自動編集、SNSに投稿も
2023年1月3日 12:00
アクションカムの「GoPro」がメディア向けに開催した体験会に参加してきた。
9月に発売した新モデル「GoPro HERO11 Black」とアクセサリー、スマホやタブレットでGoProのコントロールと動画の自動編集などができるアプリ「Quik」の使い勝手を、長野県白馬のスキー場周辺で思いっきり試すことができた。ウインタースポーツを楽しみつつ、GoProでどんな感じで遊べるのか、これからのウィンターシーズンにぜひ参考にしてみてほしい(⇒前回)。
ここからは、GoProファミリーで世界中を旅するインフルエンサー「Kei&Aya」夫婦も合流し、GoProの使いやすさや魅力を教えてくれるという。ちなみに、GoProファミリーとはGoProが公認する映像クリエイターのことだ。
パン焼き体験でGoPro撮影の肩慣らし
一通りのレクチャーを聞き終えたので、国営「アルプスあづみの公園」に移動し、パン焼きを体験しているシーンでGoProの撮影操作に慣れることに。この時点で「Creator Edition」のセットを装着してみている。パン生地を細長く伸ばし竹に巻き付け、回転させながら炭火で焼くという体験だ。
撮影後はホテルに戻り、GoProからQuikアプリに映像を転送し、編集するという操作を一通り教わった。GoProとスマホの接続はWi-FiとBluetoothを使った無線が使えるが、急いでいる場合にはUSB Type-Cの有線接続を使った方が圧倒的に速い。iPhoneの場合は、USB Type-C-USB Type-AケーブルとApple純正の「Lightning-USBカメラアダプタ」を使って変換して接続する。
転送するとQuikの「メディア」タブに表示されるので、適当に複数選択して「Mural」(ミューラル、壁画という意味だが、お気に入りシーンを貯めとく場所と捉えるとよい)を選ぶと、すぐにお勧めの動画としてBGM付きの短編が作られる。タイトルは付けてもスキップしてもOK。
必要に応じて「Edit」から「スタジオ」に移り、BGMを変えたりシーンの長さを微調整することもできるが、この編集はオプションだ。最後に保存してシェアすれば、SNSなどにアップしたり、MacとiPhoneならAirDropで転送したりできる。GoProサブスクリプションに入っていれば、自動的にクラウドにもアップロードされる。
なんともお気楽な動画編集アプリなワケだが、GoProとQuikを連携させてサクサクSNSにアップできるのは、なかなか気持ちがよい。動画編集が仕事ではないGoProで遊びたい人にはこの操作感がピッタリだと思う。
ちょっと慣れてきたら「Edit」で「テーマ」や「音楽」を変えたり、「タイムライン」でシーンの長さや速度、フィルターなどを調整していけば、かなり作り込むことができる。もちろん、「8:7」で撮影した素材を「フレーム」でほかの比率に変更することもできる。細かいことをいうと、これらの作業はすべて非破壊編集になっていて、いつでも元に戻したり変更を追加したりが可能だ。BGMは「GoProオリジナル」内のものであれば著作権はクリアされていて、商業利用もOKになっている。
こんな感じで、ほぼオート編集に任せて作ってみた動画がこちらだ。最後に「タイムラプス」内にある「TimeWarp」という機能を使って撮影したシーンがある。ここで強力な手ブレ補正「HyperBoost」の効き具合が分かるはずだ。かなり長い距離を歩いているが、ブレが抑えられていることに注目してほしい。ちなみに最後に入っているGoProロゴは自動で入るのだが、編集で消すこともできる。
GoProは夜のタイムラプス系撮影もオートで楽しめる
日が暮れてからは、GoProで夜に楽しめる特殊撮影モードを体験した。
HERO11 Blackでは、ビデオと写真以外に「タイムラプス」というモードに切り替えることができる。そのなかには、手に持ったライトを動かすと、自動で動きを撮影して光の軌跡で模様を描くことができる「ライトペインティング」というモードや、星空の軌跡を長時間かけて撮影する「スタートレイル」というモードがある。これは仕組みを知っていれば、デジカメでコマ撮りして後加工することでも仕上げられるのだが、イージーに撮影するだけでよいというのがGoProのイイところ。
例えばスタートレイルで撮影すると、置いておくだけでこのような映像が撮れる。これはホテルの近くの地上にVoltaを使って置いておき、深夜から早朝まで6時間ほど放置しただけだ。軌跡の残り具合などは、設定で調整できる。
ライトペインティングは極寒のなかで、ぶっつけ本番だったので一部微妙な出来になってしまったが、慣れればおもしろい作品がどんどん撮れそうだ。これも撮影中放置しておき、ライトを手に持って描くだけで、ほぼカメラ任せで自動的に仕上がる。
これら夜のタイムラプス系をQuikで短編動画にしたのがこちら。もちろん動きが加わるのでとても楽しく見れる。イベント時に動画のタイトルの一部としして混ぜたりするとおもしろいだろう。ちなみに丸く描いているのはニコちゃんマークを描いて失敗している。こういった場合、移動中はライトを消し、再度描くときにライトをオンにするとうまくいくはずだ。
ここで、今回宿泊したホテル「ANA ホリデイ・インリゾート信濃大町くろよん」を簡単に紹介しておこう。ホリデイ・インは、マリオットやヒルトンなどと同じインターコンチネンタルホテルズグループ(IHG) 傘下のブランドだ。海外ではよくホリデイ・インを見かけるが、日本ではまだ3軒しかないそうで、ちょっと貴重なホテル。露天の温泉にも入れるので、白馬のスキー場に来るなら利用してみてほしい。
「白馬岩岳マウンテンリゾート」でGoProでスノースポーツ撮影
翌日は待望のウィンタースポーツ体験。目指すスキー場は「白馬岩岳マウンテンリゾート」だ。天候にも恵まれ存分に楽しむことができた。
スキーやスノーボードでは、GoProのさまざまなマウントが用意された。ポールマウントでストックの先に付けたり、、チェストハーネス「Chesty」などがあったり。ヘルメットに付ける粘着性ベースマウント(曲面)は、HERO11 Blackに標準で付属する。このほか、今回は使わなかったが、バイトマウントという口にくわえて、目の前を撮影するアクセサリーもある。両手が空くのでスポーツ向きだ。
一番おもしろかったのは、セルフィショット用の長いポールの先に付けて滑って撮った映像だ。普段自分を見ることがないというのもあるが、自分は止まったように見えて周囲が流れていくのがおもしろい。友人を見つけて、カメラを向けるのも簡単。
撮った映像を見てもらえると分かるが、調子に乗って一度コケている。GoProではないカメラを下げていたので、雪まみれになってしまった。幸い防滴構造なので無事だったが、下手なカメラなら壊しても不思議はない。もちろんGoProなら防水なので、雪まみれになってもまったく問題ない。ただし、今回付けていたメディアモジュラーを付けた状態だと完全な防水は保たれないので、本当は外しておいた方がよい。ただVoltaも含め、今回何度も雪の上に落としてしまったが、この程度の雪ならかぶってもなんら問題なかった。
スマホも防水のモデルがほとんどだが、落として画面を割るのが怖い。グローブを付けたまま使える操作性のよさもGoProに軍配が上がる。
スノースポーツのシーンもQuikを使って短編動画にしてみたのが以下の映像だ。ほとんど編集はしていない。自動でできたものだが、途中のシーンに「雪」の種類のフィルターをかけてみて、ちょっとハデ目にしてみている。
こんな感じの動画がウィンタースポーツを楽しみながら休憩時間に完成してしまうのは、SNSを楽しんでいる人にはかなり魅力的じゃないかと思う。