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就活に役立つ情報満載!? 学生向け「JAL エアラインスクール」短期集中コースを見学してきた!

2022年8月31日 開催

今回は30名の学生が4日間にわたり就活に必要なスキルやJAL社員との交流を行ないました

 JALは、8月29日から9月1日にかけて学生向けの「JAL エアラインスクール」短期集中客室乗務員コースを開催しました。今までも企業向けの講習会などは実施していましたが、就職活動まっただなかの学生を対象に講座を行なうのは今回が初めて。

 コロナ禍を経ての新たな航空業界の魅力を伝え、さらに同業界への就職を目指す学生の夢のサポートを目的として開校。航空業界の現状を学び、就活に必ず必要な自己分析、さらに模擬面接にメイクや立ち振る舞いのレッスンまでのフルラインアップです。今回見学した「客室乗務員コース」は4日間の講習で参加費は22万円(東京会場)、30名の学生が参加しました。

最大の特徴は現役社員が講師。本番さながらに実際の面接官相手の練習も

 短期集中講座を実施した「JAL エアラインスクール」、最大の特徴は現役社員が講師を務めること。コロナ禍で日々オペレーションが変化するなか、現場で業務にあたる社員たちの生の声を聞くことができます。

 プログラムは難関を突破し、就職した先輩たちが「ここをやっておけば、さらによかった!」と就活後の振り返りで感じた部分も反映して練られたもの。今回講師を担当したJAL 総合政策センター 産学連携部 事業開発グループの川瀬飛香氏によると「自己分析」がその1つだとか。

「就職したい気持ちがあふれるばかりに、企業に自分を合わせてしまうパターンがありますが、そうではなく自分自身をきちんと出すことが大事。しっかりと講座をとおして自己分析することで、本来の自分と会社とのマッチング、さらにその先の“なぜ客室乗務員でないといけないのか”まで深掘りをします」と話してくれました。まさに先人たちの知恵と思いが詰まったプログラムと言えるでしょう。

教室は「JAL SKY MUSEUM」のすぐお隣。廊下は滑走路デザインです
教壇に立つ日本航空株式会社 総合政策センター 産学連携部 事業開発グループ 川瀬飛香氏

 見学した3日目午後は面接対策が中心。客室乗務員としてのコミュニケーション能力やアイコンタクト術、さらに人の話をしっかりと聞くための技術をグループディスカッションと面接練習を経て磨いていきます。面接を受ける心構えやポイントなど講義でしか知り得ない情報もあり、知的財産権の関係で詳しいことはここでは書けませんが、社会人として見学しても目からウロコなお話ばかり。

1教室15名ずつで、講師と参加者たちがとても近い形で進んでいきます
3日目午後のプログラム。就活で必ず経験するグループディスカッションと面接が中心
メモをとりながら、面接の心構えやポイントを講師から聞きます
講師と生徒、直接話をする場面も多く、3日目となると緊張→笑顔へ

 10分間のグループディスカッションでは、「日本が海外に誇れる点」「訪日観光客を増やすために必要なこと」の2つのお題をチームごとに議論します。実際に以前採用にたずさわった社員2名が面接官として目の前に座り、参加者たちのチームワーク力をしっかりチェック。

 教室には張り詰めた雰囲気が漂いながらも、進行役・書記・タイムキーパーと役割分担をしチームワークでゴールへ向かう様子は本番さながら! 実際の業務でも同様にコミュニケーション力とチームワークが要となるため、面接官は時間配分や意見交換からまとめる力まで、総合的にチェックしているように見えました。

 なお、ディスカッション後には面接官やメンターからのフィードバックも。業界を目指す学生視点でみても、かなり実践的で実りのある時間となるのは確実です。

グループディスカッションの様子
進行役・書記・タイムキーパーと役割分担をしチームワークでゴールを目指します
面接官役の社員がフィードバッグ
メンターも別角度から見た感想をフィードバックしてくれます

 続いて、参加者3名と面接官2名での模擬面接も実施。自己紹介をはじめ、まさに本物の面接試験が繰り広げられ、一般的な質問「なぜ業界を目指しているのか」から、自己紹介を経ての深掘り質問まで。周囲にはほかの参加者、そして目の前には面接官、ほぼ1対1の対話を全員で共有し、学びを得ながらグループ面接も進みます。

 こちらの面接後にも面接官とメンターからのフィードバックが。よかったポイントなどを中心に、より採用にググッと近づくためのアドバイスを各参加者が得ていたのが印象的でした。

グループ面接の様子。ほかの参加者の受け答えを共有できるので、とても学びの多い時間です
マスクをしていても表情の柔らかさや面接官とのアイコンタクトを絶えず行なっている姿が分かります

「機内同様に業界を目指す学生一人一人のニーズに寄り添いたい」と川瀬氏

 プログラム終了後には参加者の大学生・志賀雅さんに話を伺うことに。受講のきっかけについて志賀さんは「幼少期から客室乗務員に憧れていました。本プログラムの開校を待ち望んでおり、現役社員の方に直接指導を受けられるとのことで受講を決めました」と話してくれました。

 今回の受講で一番の収穫は?との問いには「自己分析です」と即答。「自身を掘り下げる観点や志望動機に盛り込むべき点が明確になりました」と手応えはかなりあったよう。面接やディスカッションに関しては「緊張もありましたが、楽しい部分も。志望する企業から直接フィードバッグがもらえる機会はなかなかないので、準備もしっかりし挑みました」とのこと。

参加者の大学生・志賀雅さん。受講で多くの学びを得たそう
グループディスカッションでは落ち着いたトーンで進行し相手に寄り添う会話技術が光っていました

 冒頭でも話を伺ったJALの川瀬飛香氏は、今回の開校意義について「航空業界に関心を持ってもらい、未来の業界を盛り上げる仲間を作っていきたい。JALが目指す部分、現状を知っていただき、今後航空業界は明るくなるという未来をきちんと伝えていく意味もあります」と話します。

 さらにJALが手がけることについては「本物を提供、体験し学べる部分が大きい」とし、少人数制導入に関しては、機内サービスを例に「客室乗務員は一人一人のニーズに少しでも寄り添えるよう日頃から努力しています。学生の皆さまの思いに4日間の間で、どれだけ寄り添い、引き出してあげられるかを大事にしたい。少人数制はより一人一人に寄り添うのが狙いです」と教えてくれました。

日本航空 川瀬飛香氏さんは本プロジェクトの初期段階から関わっており、現役の客室乗務員としても活躍中

 今後航空業界を目指す学生に対しエールを、とのリクエストには、「航空業界はとにかく楽しいよ!と伝えたい。そして皆さんの夢をあきらめないでほしいと思っています。私たちは学生の皆さまに夢を叶える素晴らしさも知っていただきたい。その先の明るい未来を一緒につくっていきましょう」と笑顔で応えてくれました。

 なお、同スクールは教育事業の1つとして今後も継続予定。企業向けならびに個人向けとは別に学生対象の事業として育てていくとのこと。