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JAL、人気の無料工場見学「スカイミュージアム」を2年2か月振り再開。格納庫で眼前に迫る旅客機に歓声も!

2022年5月1日 再開

「JAL 工場見学~スカイミュージアム~」を5月1日に再開

 JALは、長らく中止にしてきた羽田空港の展示施設「スカイミュージアム」と格納庫の見学ツアーを5月1日に再開した。航空業務やJALの歴史が分かる、飛行機を間近に見られる、しかも無料といった内容は幅広い年齢層から支持を受け、年間12万人以上が足を運んできた大人気のアクティビティだ。

 スカイミュージアムがオープンしたのは2013年で、8年が経過したことから2021年7月に全面リニューアルを行なった。残念ながらコロナ禍であったため、リモート工場見学において動画で紹介されるだけであったが、ここにきてようやく来場者を迎え入れることができるようになった。

 スカイミュージアムの責任者である統括マネジャーの渡辺泰彦氏は、2年2か月振りに見学ツアーを再開できたことに「リニューアルしたのでぜひともお客さまに来てもらいたかったですし、私どもも待ちに待った再開となりました。今日を迎えられてホッとしています」と再開にあたっての感想を感慨深げに話す。

 リニューアルのポイントについては、デジタル化によってより多くの情報に触れられるように工夫を凝らしたとのこと。例えば、年表は時系列で資料を置く必要があることからスペースの制約上、情報量に限りがあったが、デジタル化したコンテンツを用意することで、タッチパネル操作で各々が好きなものを視聴できるようになっている。渡辺氏は「今まで以上に日本航空の歴史や航空会社の仕事などをお客さまに見ていただきたい」とアピールした。

大型ディスプレイやデジタルコンテンツを搭載したタッチパネルを備えたことにより、より多くの情報を提供できるようになった
日本航空株式会社 総務本部 ESG推進部 社会貢献グループ 統括マネジャー 渡辺泰彦氏

 再開するにあたり4月27日に5月1日~5月15日までのツアーを募集したところ、ほどなく満席になるなど人気は衰えていない。以前は1日に5回、1回の催行人数が100~120名の募集であったが、コロナ禍であるため、現在は午前と午後の2回で、30人前後に絞っている。また、感染状況に対応できるよう、当面の間は1~2週間分単位で段階的な予約受付になる。現在決まっている5月16日以降の予約開始スケジュールは以下のとおりだ。

JAL 工場見学~スカイミュージアム~(見学定休日:水・金曜)

5月16日~5月31日見学分: 5月6日9時30分に予約開始
6月2日~6月12日見学分: 5月13日9時30分に予約開始
6月13日~6月20日見学分: 5月20日9時30分に予約開始
申し込み: JALスカイミュージアム

 再開初日には33名の応募者がスカイミュージアムを訪れ、それぞれがリニューアルされた展示物を興味深く眺めていた。展示エリアの自由見学に始まり、格納庫の見どころをまとめた見学ポイントのムービーを視聴してから格納庫に向かった。

 実際に目の前で飛行機が見れるとあって、参加者のテンションも最高潮。扉を抜けて眼前に巨大な空間と飛行機が姿を現わすと、感嘆で声が上がっていた。M1格納庫に続き、さらに広いM2格納庫に移動すると、そこには5機ほどがズラリと並んでおり、大人も子供もスタッフの解説を聞きながら大きさや部品の複雑さを実感していた。千葉県から参加した男の子2人は「機体もAPU(補助動力装置)も大きかった!」「エンジンがすごい複雑な形をしていた」と実物の感想を楽しげに話してくれた。

航空業務の展示を見学する参加者
操縦室を再現したモックアップもある
教室では見学における諸注意や見どころポイントが伝えられる
ムービーでは飛行機や羽田空港など細かな部分が説明されるのでかなり参考になる
初めて訪れた人は必ず驚く、巨大な飛行機と格納庫
高さ20m近くある尾翼は間近で見ると大迫力
この日のM2格納庫には、ボーイング 737型機が2機、777型機が2機、787型機が1機の計5機が駐機していた。参加者はスタッフの案内で1階に降り、近くで整備の様子を見学した

 ファンもスタッフも待ちに待ったスカイミュージアムの再開。大人気アクティビティの復活であることから予約をするにもなかなか難しい部分はあると思われるが、JALを知りたい人や飛行機を間近で見たい人はスカイミュージアムのWebサイトをチェックしてもらいたい。

 また、2020年11月から始めているリモートによる見学ツアー(土・日曜)も引き続き開催しているので、そちらへの応募も考えてはいかがだろうか。

さまざまな「空の仕事」に迫るエリア
タッチパネル式で「空のトリビア」を知ることのできる端末
ボーイング 737-400型機のコクピットモックアップ
現行品を含む歴代制服の展示スペース。ここまで間近でじっくり見る機会もそうそうない
アーカイブ展示エリア。年代ごとに電子化されており、当時の資料や映像をタッチパネルで見ることができるほか、モデルプレーンやデジタルではないリアル資料も揃う