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タイ国政府観光庁、バンコク・チェンマイ視察を実施。現地からのセミナーでは書類の煩わしさなどを改めて指摘する声

2022年3月30日 実施

タイ国政府観光庁 東京事務所所長 セークサン・スィープライワン氏

 タイ国政府観光庁は3月30日、チェンマイから生中継でオンラインセミナーを開催した。同庁は日本、台湾、韓国や東アジア諸国、オーストラリアから約100名の旅行業関係者やメディアを招いて視察ツアーを開催しており、日本からも3月26日~4月2日に旅行会社やツアーオペレーター、メディアなど8名が参加していた。

 セミナーでは冒頭、東京事務所所長のセークサン・スィープライワン氏が、2022年の観光コンセプト「Amazing thailand, Amazing New Chapters(アメージングタイランド、驚くべき新章)」に基づきキャンペーンを展開していく予定であることを取り上げ、「(コロナ禍の入国区分である)Test&Goのスキームが2月1日から行なわれており、特にアジア、南太平洋のマーケットを中心に観光業を戻そうと考えている」と説明。大規模な視察ツアーの開催によって、ホテルや観光地、レストラン、ヘルス&ウェルネス、SDGs関連を中心としたローカルエクスペリエンスなどを紹介して、ツアー化につなげたい考えを示した。

タイ国政府観光庁 東京事務所 マーケティングマネージャー 藤村喜章氏

 続いて、東京事務所 マーケティングマネージャーの藤村喜章氏が、今回の視察ではバンコクとチェンマイを訪問し、最終日にはタイのサプライヤーとの商談会を実施する旨を説明した。そのうえで、タイへの入国方法や3月30日までに訪問した先について詳しく述べた。

 藤村氏によると、入国の際はパスポートや渡航前72時間以内のPCR陰性証明書などの必要書類を提出(4月1日以降は入国審査時のPCR陰性証明書は必要なし)。そのあとは病院に移動して車内でPCR検査を受けてホテルに入った。翌朝、早朝に病院から陰性の報告があったことを受け、ツアーを通常通り開始したという。

 バンコクでは「サイアム・カントリークラブ・バンコク」や「ワット・サマーン・ラッタナーラーム(ピンクガネーシャ)」などを見学。ベンチャキティ森林公園には新しくスカイウォークができていたほか、フアランポーン駅が廃止されて新たにバンスー中央駅が開業したこと、MRTサムヤーン駅直結のサムヤーンミットタウンに24時間営業のコワーキングスペースができたことなど、バンコクの移り変わる姿を紹介した。

視察ツアーの様子

 チェンマイではバーンライコンキン村を訪問し、麺料理「カオソイ」を食べたあとに「ヤムカーン」というマッサージやハーバルボール作りを体験。藤村氏は、バーンライコンキン村は村の伝統文化を守り、村を存続するための取り組みを行なっていることでも知られていることから、「自治体のモデルコースになり、体験もできる。来た際はぜひ寄ってもらいたい」とアピールした。

 このほか、セミナーでは視察ツアー参加者が現地の様子や気づいたことなどをコメント。タイではほとんどの人がマスクをして活動していること、バンコクの夜の町は人が少ないものの、バーなどでは皆楽しく酒を飲んでおり、「心理的バリアはあるが行ってみたら意外と普通だった」との報告があったほか、日本の若者のゴルファーが増えるなか、タイでのゴルフの可能性を示唆するコメントもあった。

 加えて、参加者からは「旅行会社は旅行に行けない理由を考え過ぎているのでは。一般のお客さまも行けない理由を探している」とのコメントがあり、出入国の書類の煩わしさや外務省の感染症危険情報レベルの高さなどが海外旅行の阻害要因になっているとの指摘が改めてなされた。

 そのうえで「逆の発想で行ける理由を考えてほしい」との意見があがり、旅行会社が消費者に対し、随時変わる入国審査の情報をまとめて分かりやすくWebサイトに掲載するなど、情報を分かりやすく提示するべきとのコメントがあった。

タイ国政府観光庁 福岡事務所 冨松寛考氏

 最後に、福岡事務所の冨松寛考氏が「国がオープンしたので行ける理由をどんどん提供していきたい」としたうえで、「行けるなかでどういう改善が必要なのか声にしていただきたいし、消費者に伝えられれば消費者が安心して行けるのでは」とコメント。「タイへは大きな潜在需要があると思う。その人たちの声を広げて伝えていくことで、需要は少しずつ伸びていくのでは」と期待を示した。

 なお、本視察ツアーにはトラベル Watchも参加しており、その模様は後日レポート記事として掲載する。