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牽引で走るログハウス「IMAGO」発表会。塗装や日曜大工を楽しめる杉無垢材作りで386万円~
2021年10月4日 13:10
- 2021年10月16日 発売
全国でログハウス「BESS」を展開するアールシーコアは、新商品「IMAGO iter(イマーゴ・イーテル)」「IMAGO X(イマーゴ・エックス)」を10月16日に発売する。この発表に合わせて、同社の展示場BESS MAGMA(東京都目黒区)で報道関係者に向けた製品披露を行なった。
「IMAGO iter」「IMAGO X」は、同社の小型のログ小屋モデルIMAGOシリーズのコンセプトを受け継ぎながら、車輪付きのトレーラータイプとしたもので「IMAGO iter」は12フィートタイプ、「IMAGO X」は20フィートタイプとなる。
発表会では「IMAGO iter」が一般道(旧山手通り)を乗用車に牽引されながら登場し、関係者の待つ会場に到着した。
到着した「IMAGO iter」の室内は3.2×2m(壁芯)で、床面積6.51m 2 と4畳ほどのこじんまりとした心地よい空間だ。漂う木の香りは厚さ70mmの国産杉材のもので、発表会では森林資源が豊富な我が国の林業活性化も狙いの一つとの説明があった。
今回発表した新商品は無塗装での引き渡しが基本で、オプションで塗装も用意するものの、同社としてはオーナーが楽しみながら想い想いの塗装を行なうことも、IMAGOシリーズの楽しみの一つとして推奨している。また、無垢材を使用しているので釘やネジが使用でき、棚や家具の設置も容易で、塗装同様自分だけの空間づくりができるのも魅力だ。
今回の2つの商品は、これらの魅力に加え移動の自由を加えたことが大きな特徴で、なかでも税区分の違いがとても大きなファクターになっている。
従来の固定式はもちろん建造物なので建築基準法が適用されるのに対し、「IMAGO iter」「IMAGO X」は車両なので道路交通法が適用される。そのため、車検証とナンバープレートの交付や自動車税の納付、そして車庫証明が必要になる。
一方で従来必要だった建築の申請や固定資産税が不要になり、設置場所の制限もなくなる。なお、トレーラー部とログ小屋は分離できる構造になっている。実は車両として扱われるのはトレーラー部のみでログ小屋は積載物扱いとなり、車検やナンバーの交付はトレーラー部のみに適用される。このあたりが車両自体の持つ空間を居住スペースとするキャンピングカーとの最も大きな違いだ。
「IMAGO iter」「IMAGO X」はあくまで、「快適なログ小屋で過ごすひとときを別の場所でも」がコンセプト。それゆえ窓などの開口部の広さはキャンピングカーには見られないもので、ログ小屋ならではの魅力を感じる。なお、移動に関しては牽引一種免許が必要となので注意が必要だ。
アールシーコアとしては新規事業となる車両の販売に伴い、今回発売する2車種は日本自動車研究所 城里センターにて走行試験を行なっている。試験項目はR70/R50のコースを50km/h、R30は30km/hで走行する円旋回。このほかレーンチェンジやJターンなど、それぞれが高速道路のレーンチェンジやタイトターンが続く山道を想定したものだ。同社によるとこのようなテストコースでトレーラーハウスの本格的走行試験を行なうのは日本初とのこと。
発表会では新商品開発の背景として、コロナ禍におけるライフスタイルの変化を指摘した。テレワークなど働き方の変化、自然豊かな環境への移住、外遊びなどへの関心が増えたことで直近の4月~8月では同社の固定式ログ小屋IMAGOの申し込み台数は前年の2.2倍と好調で、この時代背景が可動式ログ小屋を生んだとのこと。
販売目標は10月から2022年3月までに150台。来期(2022年4月~2023年3月)は1000台としているが、個人利用はもとより、すでに商業利用や農業利用での問い合わせも入っているという。
販売は同社が展開する全国のLOGWAY 40か所で10月16日から。価格は本体価格386万円(IMAGO iter 木屋根モデル)から用意する。