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ワクチンパスポートの行動制限緩和に旅行業界から期待感。「マーケットが動き出して地域経済の活性化に寄与」

2021年9月10日 発表

JATAがワクチンパスポートによる行動制限緩和についてコメント(写真は7月の記者懇談会)

 JATA(日本旅行業協会)は9月10日、新型コロナウイルスワクチンの接種で段階的に行動制限を緩和するという政府の方針を受けて、業界団体としての期待感をコメントした。

 政府の発表では、ワクチン接種や陰性証明を行なった人に対して、10月以降に段階的に行動制限を見直し、緊急事態宣言・まん延防止重点措置の対象地域でも移動自粛の対象外とする、大規模イベントの上限5000人制限を緩和する、などの方針が挙げられている。

 JATAは8月25日に自民党の観光立国調査会へ要望書を提出しており、そのなかで、いわゆるワクチンパスポートの国内/海外での活用と、海外旅行で最大の障壁になっている日本入国時の14日隔離の緩和を要請している。

 経団連の経団連の「ワクチン接種記録の活用に関するタスクフォース」にも参画しており、9月6日付で経団連から政府に提出した提言には、「一定の隔離期間を設ける際でも、旅行会社や企業による行動管理等を行うことで、隔離期間中であっても一定の行動を可能とすべきである」というJATAの意見が含まれているという。

JATAのコメント

 今回政府の方針を受け、JATAとしては旅行マーケットの再開に向けた前進と受け止めています。

 ワクチン接種や陰性証明を条件に県境を越える移動の自粛要請の対象外となれば、航空機や新幹線といった交通機関を利用しての旅行が活発化し、旅行マーケットが動き出す要因になり、地域経済の活性化についても大きく寄与するものと考えます。また、イベントへの入場制限が緩和されればイベントに伴う人の移動も活発化するものと思われます。

 まずは感染の拡大を防ぐことを第一に、旅行業界としては実証実験も重ね、感染対策を万全にしながら、安全安心な旅行を提供していきたいと思います。