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レッドアローとLaviewが並んだ! ブルーリボン受賞記念の「車両基地まつりin横瀬」に行ってみた

2020年11月8日 開催

001系Laviewがブルーリボン賞を受賞をしたことを記念して開催された「Laviewのブルーリボン賞受賞記念 車両基地まつりin横瀬」

 西武鉄道は11月8日、2019年春にデビューした新型特急車両001系Laview(ラビュー)がブルーリボン賞を受賞をしたことを記念して、「Laviewのブルーリボン賞受賞記念 車両基地まつりin横瀬」を開催した。

 西武鉄道の車両がブルーリボン賞を受賞したのは1970年の初代特急車両「5000系レッドアロー」以来2度目で、会場の横瀬車両基地(埼玉県秩父郡横瀬町)には、「5000系レッドアロー」と「001系Laview」が並べて展示された。

 なお、いまだ収束の見えないコロナ禍での開催であることから事前申し込みによる2部制となり、午前の部、午後の部それぞれ1000枚ずつの電子入場券を西武線アプリにて配布した(1枚で4名まで入場可能)。

会場のある横瀬駅までは池袋から001系Laviewで運行される特急ちちぶ号を利用した
グラスエリアが広く明るい車内はとても快適だった
感染対策を促す車内のモニター
到着直前に車窓から車両基地まつりの会場が見えてきた
来場者を歓迎する横瀬駅の看板
西武秩父線 横瀬駅。ここから徒歩で会場に向かう
入場の際全員の検温を行なっていた
入場前に手のアルコール消毒を行なっていた
来場者にはクリアファイイルが手渡された
10000系ニューレッドアローの西武池袋線ラストランを記念したクリアファイル

ブルーリボン賞を受賞した西武鉄道の車両を並べて展示

西武鉄道の初代特急車両「5000系レッドアロー」(左)と最新の特急車両「001系Laview」

 イベントの目玉「ブルーリボン賞受賞特急電車展示コーナー」には、西武鉄道の初代特急車両「5000系レッドアロー(5503)」の先頭車両と、最新の特急車両「001系Laview(A編成)」が並べられた。展示コーナーは展感染対策として一度に20人まで、1回1分30秒での完全入れ替え制での見学となっていた。

見学のルールが示された看板
これから見学する人が右に列、見終わった左へと導線が別れていた
1996年に西武での運転を終了した5000系レッドアロー
半世紀以上続く「特急ちちぶ」の名称
前照灯。左は5000系レッドアロー、右が001系Laview
連結器。左は5000系レッドアロー、右が001系Laview
サイズが大きく違う客室窓。左は5000系レッドアロー、右が001系Laview
スマイルモードの前照灯がかわいい001系Laview

電車、機関車、貨車まで揃った充実の展示車両

 懐かしい車両、機関車の展示も充実していた。10000系ニューレッドアローや、本線で走ることはなく車両基地での入換作業などで使用している機関車D16、2014年に引退した3000系 初代「銀河鉄道999デザイン電車」など、幅広いランナップの展示となっていた。

10000系ニューレッドアロー
3000系 初代「銀河鉄道999デザイン電車」
505系 電車
101系 電車
E33(E31)
854(E851)
ED102(ED10)※写真右
D16
E52(ED12)※写真手前 奥はE61(ED11)
E61(ED11)
E43
スム201
ワフ105
横瀬車両基地に並んだ往年の機関車

人気の鉄道部品の販売

鉄道部品コーナー

 鉄道部品コーナーへの入場は、イベント会場への入場に必要な「電子入場券」とは別に「鉄道部品販売電子入場券」が発行された。4回に分けた入場時間それぞれに10名と狭き門となった。なお、この「鉄道部品販売電子入場券」を入手した人は「電子入場券」なしでもイベントを楽しめた。

鉄道部品コーナーで販売された部品の1部。購入できるのは1人2点まで
来場者のソーシャルディスタンスは枕木1本おき。車両基地らしい目安だ

保線作業実演や子供制服撮影、記念撮影コーナー

保線作業実演

 午前、午後それぞれ1回保線作業の実演を実施。普段なかなか見られない保線作業を間近で見学できるとあってなかなかの盛況ぶり。親子での見学も多かった社会科見学的アトラクション。

鉄道の安全を支える保線作業は一見地味ながらなかなか興味深い内容

 憧れの鉄道マンになって記念写真を撮影できる子供制服撮影コーナーは001系Laviewが背景のセットと、001系Laviewの顔出しパネルの2種。

子供制服撮影のコーナー
男子用、女子用、サイズも幅広く揃えていた

 記念撮影用のボードは、西武鉄道のキャラクター「レイルくん」と「スマイルちゃん」、トミーテックが展開する実際の鉄道事業者の制服を着たキャラクター「鉄道むすめ」から「井草しいな」「神井みしゃ」のスタンディ、横瀬町の公式キャラクター「ブコーさん」の顔出しボード。

「スマイルちゃん」と「レイルくん」
「鉄道むすめ」から「井草しいな」「神井みしゃ」
横瀬町の公式キャラクター「ブコーさん」

鉄道グッズや秩父・横瀬のお土産コーナー

 会場では西武鉄道をはじめとしたさまざまな鉄道グッズや秩父、横瀬のお土産を販売していた。なお、今回は新型コロナウイルス感染防止の観点から、飲食物の販売は見送られた。

横瀬町にある道の駅「果樹公園あしがくぼ」のお菓子3種
秩父市内の和菓子工房 玉木家の和菓子や石川漬物の秩父名物しゃくしな漬け
秩父産メープルシロップ(楓糖)を使った栗助の「すのうぼうる」
秩父の老舗紺屋(染物屋)齋藤染物店のコーナー
横瀬町のコーナー
横瀬町の公式キャラクター「ブコーさん」グッズも多数

 西武鉄道グッズ販売コーナーでは、94年の歴史に幕を閉じたとしまえんのグッズや3月に池袋線・秩父線での運行を終了した10000系ニューレッドアローを記念したグッズ、そして今回ブルーリボン賞を受賞した001系Laviewのグッズなどが充実していた。また、グッズ販売とは別にLaviewのブルーリボン賞受賞を記念した記念乗車券を販売するブースも用意。

としまえんグッズいろいろ
10000系ニューレッドアローのラストランを記念したグッズ
01系Laviewのグッズの充実。なかでもネクタイとピンのセットはブルーリボン賞受賞記念のものだ

まだまだあった車両基地まつりin横瀬の見どころ

 西武池袋線 池袋~椎名町駅間のJR山手線をまたぐ山手跨線橋の架け替えによって不要となった、かつての跨線橋が飾られていたり、Laview運転士腰掛の試作品が展示されていたりと見どころは多く、また会場内へのアクセス向上および混雑緩和のため現在池袋線。秩父線では運行されていない「レッドアロークラシック」が特別運行されるなど見どころの多いイベントとなった。なお、「レッドアロークラシック」は会場からも見ることができた。

かつての山手跨線橋が保存されていた
Laview運転士腰掛の試作品
特別運行した「レッドアロークラシック」は会場からも走行風景を楽しめた
さらりと置かれたパンタグラフだが、この前で記念写真を撮る親子連れも多かった
車両基地と隣接した横瀬駅のホームからも会場は見えたがブルーリボン賞の車両は見えなかった
イベント当日特別運行した「レッドアロークラシック」(写真は会場内から)
前面窓下部のアルミ板も含め、レッドアロークラシックのカラーは今回展示されたオリジナルの「5000系レッドアロー」をよく再現していることを改めて感じさせる
授乳室は車両基地の建物内に設置
消毒液を各所に配置
横瀬駅と会場の移動は往復の経路を完全に分離して回避していた

 コロナ禍で行なわれた「Laviewのブルーリボン賞受賞記念 車両基地まつりin横瀬」は、入場時の検温、消毒液の使用などが徹底されていた。

 飲食販売の中止、駅~会場の導線を往路と復路で完全分離、混雑緩和のための臨時便の増発など、可能な限り安全に配慮した印象を受ける。事前申し込みによる入場者数の制限で来場がかなわなかったファンもいるかと思うが、状況が好転して、もっと多くの人が楽しめるイベントができる日が早くきてほしいと感じた。