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沖縄県石垣市/宮古島市/多良間村、東京都・小笠原村が来訪自粛を要請。緊急事態宣言の発令意向受け
2020年4月7日 14:55
- 2020年4月6日 発表
新型コロナウイルスの感染拡大に対応すべく安倍晋三内閣総理大臣が首都圏/近畿7都府県を対象に緊急事態宣言を発する意向を示したことを受け、沖縄県石垣市、沖縄県宮古島市、沖縄県多良間村の各首長は、いわゆる“東京脱出”を目的とした来訪者からのウイルス感染への懸念や、各自治体の医療体制を理由に、旅行者や帰省者に対して来訪/来島自粛を呼びかけるメッセージを発表した。
石垣市の中山義隆市長は、石垣市の移動は空路のみで、その路線は羽田空港、成田空港、中部国際空港、関西国際空港、福岡空港、那覇空港、宮古空港、与那国空港と多くが緊急事態宣言下の都市であることを指摘し、「市長として懸念することは緊急事態宣言下での制限の掛かった地域での自粛生活を避けるために、本市を含む八重山諸島での避難生活を求め、多くの方が旅行・移動してくることにより、新型コロナウイルスに感染している方が本地域にウイルスを持ち込むことであります」との懸念を表明。石垣市には感染病床が3床のみであるなど、住民や観光客の健康/生命に対し十分に保証できないとし、「緊急事態宣言発令期間中は本市への旅行は厳に慎んでいただくようお願いいたします」と要請している。
そして、現状状況下では十分なおもてなしをできないことも理由として挙げ、「どうか島の事情をご理解いただき旅行の自粛、延期をしていただきますよう重ねてお願いいたします。新型コロナウイルス感染症が終息し、気兼ねなく旅行が出来るような状況になりましたら、どうかまた石垣島と八重山の島々にお越し下さい。私どもも島を挙げて大歓迎と大サービスで皆様をお迎えいたします」と記している。
宮古島市の下地敏彦市長は、宮古島市で新型コロナウイルスは発症していないが、県内の発症の推移から本市で発症しない保証がないとし、緊急事態宣言発令期間中には「島外からの宮古島への旅行等については、極力自粛又は延期してください」と要請。そして、「新型コロナウイルス感染症が終息し、気兼ねなく旅行等ができるようになった際には、島を挙げて大歓迎いたします」としている。
多良間村の伊良皆光夫村長は、村内の高齢化率、狭いコミュニティであることから伝染性疾患が流行しやすい、村内が医師1名、看護師1名という限られた体制であることなど多良間島における事情を提示。「島内へウイルスを持ち込ませないことが、最大最前の対応」とし、「当面、4月21日まで島外からの観光客来島自粛を村の方針として強く要請する」と発表している。
また、東京都内においても、小笠原村観光協会、小笠原母島観光協会、小笠原村商工会、小笠原ホエールウォッチング協会が連名で来島自粛を要請するメッセージを発表。小笠原村では現在感染の疑いのある人は確認されていないものの、村に感染を確定できる体制がないために疑いのある人に対する処置にも制限があり、救急患者の本土への搬送も困難を極める状況であるとし、来島の自粛を呼びかけている。
メッセージでは、来島を検討していた人にお詫びするとともに、「安全にご来島いただける時期になりました際には、全てのご来島者様にご満足していただけるよう誠心誠意おもてなしする所存でございます」と記している。