ニュース
エヴァ初号機やMark.06、8号機がラッピングバスに! 小田急と藤田観光の「箱根史上最大規模エヴァンゲリオン化」イベントに行ってみた
「エヴァンゲリオン×箱根2020 MEET EVANGELION IN HAKONE」
2020年1月14日 15:16
- 2020年1月10日~6月30日 開催
小田急箱根ホールディングスと藤田観光は、アニメーション作品「エヴァンゲリオン」と神奈川県西部にある観光地「箱根町」のコラボレーション企画「エヴァンゲリオン×箱根2020 MEET EVANGELION IN HAKONE」を1月10日から6月30日までの期間で開催している。
このイベントは6月27日に予定されている「シン・エヴァンゲリオン劇場版」の公開を記念したもので、作品に登場する人型兵器「エヴァンゲリオン」をイメージしたラッピングバスの運行や、箱根周遊に便利な割引周遊券「箱根フリーパス」のイベント限定版の発行などを行なう。また、新宿から箱根湯本を結ぶ小田急電鉄の特急ロマンスカーVSE(50000形)も「Romancecar VSE feat.EVA」として運行する。
さらに箱根現地では、劇中に出てくる箱根各所を巡るスタンプタリーやイベントグッズ販売を行なうと同時に、箱根ロープウェイの芦ノ湖側の駅である桃源台駅(第3新東京駅と呼称)構内に「特務機関NERV(ネルフ)」本部をイメージしたラッピングを施す。温泉レジャー施設の箱根小涌園ユネッサンでは、エヴァンゲリオンの世界感を表現したコラボレーション温泉の提供と、コラボレーションフードの販売などを行なう。
もう1つ特別企画として「エヴァンゲリオン×箱根 2020 高橋洋子スペシャルライブショー on 芦ノ湖~ヤシマ作戦~」が3月28日と5月23日に開催予定。このイベントでは、テレビアニメ「新世紀エヴァンゲリオン」のテーマソングを歌った高橋洋子さんのライブショーが芦ノ湖名物の「箱根海賊船」をステージにして行なわれる。同時に、劇中の「ヤシマ作戦」を模した花火と光を駆使した特別演出もあるとのこと。このイベントの詳細は後日発表される。
このように「エヴァンゲリオン×箱根2020 MEET EVANGELION IN HAKONE」は東京~箱根エリアという広い地域をまたぐ大イベントになっている。
開始日を翌日に控えた1月9日、小田急ホールディングスが「エヴァンゲリオン×箱根2020 MEET EVANGELION IN HAKONE」の実施内容を公開する報道向けイベントを現地で行なったので、ここではその模様を紹介していく。
エヴァデザインのラッピングバス7台が集結!
箱根ロープウェイの桃源台駅では、「エヴァンゲリオン×箱根2020 MEET EVANGELION IN HAKONE」のために用意したラッピングバスの展示を行なった。ラッピングバスは小田急箱根高速バスが2台、箱根登山バスが5台の計7台あるが、通常運行時はそれぞれが別の路線を走るので、全車が集まるのは今回のみとのこと。ラッピングバスは桃源台駅を訪れた観光客の方も入れる駐車場に並べられたため、多くの方がカメラを向けて、7台ものエヴァンゲリオンラッピングバスが並ぶ光景を撮影していた。
箱根小涌園ユネッサンに赤く染まった露天風呂
藤田観光が運営する箱根小涌園ユネッサンでは、館内のエヴァンゲリオンイメージ装飾や「セカンドインパクトの湯」と名付けられた露天風呂(3月30日までの開催、以降はL.C.L.の湯を計画中)を展開している。
イベント開始式典には小田急箱根HDの五十嵐社長らが登壇
桃源台駅の構内ホールでは、イベント開始に先立ち式典を実施した。最初に登壇したのは、小田急箱根ホールディングス 取締役社長の五十嵐秀氏。
「特務機関NERV」のロゴが入った演台に立った五十嵐氏は、「昨年(2019年)の台風により、小田急箱根グループの箱根登山鉄道は大きな土砂崩れにあい、橋梁や線路が失われるという事態になりました。そのため現在は箱根湯本から強羅の間で運転を見合わせておりますが、全力を挙げて復旧に当たり、秋の運転再開を目指しているところです。
自然災害の爪痕が残る箱根ではありますが、この地はエヴァンゲリオンの聖地ともうかがっておりますので、ぜひとも大勢の方々にお越しいただき、エヴァンゲリオンの世界を堪能していていただくとともに、自然豊かな箱根、そして歴史のある温泉、さまざまなグルメといったものを楽しんでいただければ幸いに思います」と語った。
物語の舞台になった箱根町から、町長の山口昇士氏が演台に立った。山口氏は「10年ほど前から“エヴァで町おこし”という考えではなく、作品とタイアップした町作りを推進しています。町や観光協会が、作品に登場する箱根のシーンを周遊できる地図を配布したり、町の公用車に芦ノ湖をバックにした綾波レイをラッピングしたり、初号機や印象的なシーンで使われた風景を配したデザインを原付のナンバープレートに取り入れるなどしてきました。
最新の取り組みとしては、仙石原地域で建て替え工事をしている時山公園の公衆トイレのデザインもエヴァンゲリオンとのコラボレーションしたものになっています。エヴァンゲリオンは、世界中で人気のあるアニメーション作品です。それだけに現在の観光における1つの柱でありつつ、アニメツーリズムのよい例ではないかと思っております。こうしたお力を借りて、昨年の台風により元気が落ち込んでいた箱根町がもとの姿に戻ることを信じています」と述べた。
エヴァ関連の商品化などに関わる版権元であるグラウンドワークス 代表取締役の神村靖宏氏は、「エヴァンゲリオンは最初のテレビシリーズから今年で25年を迎えます。そして6月27日にはシリーズ最終版の『シン・エヴァンゲリオン劇場版』が公開となります。このように、2020年という区切りのよい年がエヴァンゲリオンにとってもまとめとなる年になるのですが、そこに今回のような大きなイベントで作品を取り上げていただくことは本当にありがたいことだと思っております。
箱根とエヴァンゲリオンのコラボレーションは、作品に登場した場所を回る観光地図『エヴァンゲリオン補完マップ』を2009年に観光協会さんと一緒に配布したのが最初ですが、これをきっかけに私自身、箱根を訪れることが増え、この10年で50回ほど来ていると思います。そして来るたびにあちこち回りますが、箱根は本当によい場所だなと毎回感じます。山があって平地があって、そして湖があるという地形はとても絵になるものであります。
作品にはススキの原っぱにエヴァンゲリオンが立っているというようなビジュアルとしておもしろいものもありました。そんな表現ができる風景が箱根という地形にあると思います。でも、その箱根は台風でとても大きな被害を受けてしまいました。そのなかでも関係者の方々は一生懸命復旧を進めていると聞いています。そんな力を後押しするため、観光客の方々には箱根に注目していただきたいと思っていますし、エヴァンゲリオンがそのきっかけの1つになれればと思います」と語った。
©カラー