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ANAと理化学研究所、人間の目を模した低遅延映像伝送技術を共同開発

2019年7月1日 発表

飛行機内などの閉鎖環境における急病人に対する医療行為

 ANAホールディングスは7月1日、理化学研究所と「ANA AVATARの眼球模倣型撮像システム」に関する共同研究を開始すると発表した。

 ANA AVATARは、あたかも自分自身がその場にいるかのようにロボットを遠隔操作することで、さまざまな課題の解決や新たな体験を提供しようという試み。

 今回の共同研究では、理化学研究所の光量子工学研究センターで培ってきた画像処理技術などを応用し、通信環境がよくない場所でも、視野の中心部は高解像度、周辺は低解像度とすることで、低遅延で映像を伝送できるようにすることを目指す。

 こうした技術が実用化され、ANA AVATARのようなロボットと組み合わせると、飛行機内などの閉鎖環境における急病人に対する医療行為が可能になるほか、自然災害や山岳遭難などが発生した危険な場所でのレスキュー活動や、インフラが未発達な地域での高度な医療の提供、宇宙などの極限環境への人類生存圏開拓といったことが可能になる。

自然災害や山岳遭難などが発生した危険な場所でのレスキュー活動
インフラが未発達な地域での高度な医療の提供