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ルフトハンザ、すべての長距離路線にモバイル心電図計設置。CAが測定して地上で診断

2019年6月17日 発表

ルフトハンザ ドイツ航空がすべての長距離路線機材にモバイル心電図計を設置

 ルフトハンザ ドイツ航空は6月17日、すべての長距離路線機材にモバイル心電図システムを搭載したことを発表した。

 同社はニュースリリースにおいて“飛行機内における医療的な事象の一般的な原因は心血管疾患である”としており、急病人発生時に心臓病の専門知識を持たないCA(客室乗務員)でも、乗客の心電図を記録して測定結果を地上の医療ホットラインに機内インターネットシステムを通じて送信できるようになる。

 そうして得られた安静時心電図の結果を地上で判定し、飛行機を緊急着陸すべきかなどのパイロットの判断を支援する。また、アプリには“専門家モード”も用意されており、乗客に医師がいた場合は、心臓の活動を監視することもできる。

 搭載されるモバイル心電図計は独Personal MedSystemsの「CardioSecur」で、CAが機内で利用するiPad miniとアプリ、接続する心電図ケーブルと4つの電極で構成。体に貼り付ける電極は4つだが、12誘導心電図の計測が可能という。これまで心疾患に対応する医療機器としてAED(除細動器)を搭載してきたが、心電図計により詳細な情報を医療チームに提供できるようになる。