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ゴーガ、観光情報アプリ「めぐるっと」正式サービス発表会。綾瀬市でロケ地巡りをスムーズに
2019年5月21日 07:30
- 2019年5月18日 実施
神奈川県綾瀬市は、ゴーガが開発する観光情報提供アプリ「めぐるっと」に観光情報の提供を開始した。
同アプリは、観光事業者が一般旅行者にスポット情報やクーポン配布、スタンプラリーなどのコンテンツを提供できるサービスで、リコーのクラウドサービス「THETA 360.biz」と連携し、現地にいるかのように360度を見渡せるコンテンツ（静止画およびYouTube動画）を配信できる。
「めぐるっと」は2月から実証実験として、小笠原村観光局と連携して父島と母島の情報を提供していたが、今回、初めて正式サービスとして綾瀬市との連携を開始した。
綾瀬市は2014年より官民一体組織「綾瀬ロケーションサービス」による撮影誘致の実績を積み重ねてきた。これに伴って、近年はテレビドラマや映画などのロケ地をめぐる「聖地巡礼」を目的に同市を訪れる旅行者が増加しており、市内には映画のロケ地に使われたことを紹介する看板がさまざまな場所に設置されている。こうした状況のなか、観光情報を効率よく提供することを目的に「めぐるっと」での情報提供を開始した。
「めぐるっと」では、映画やテレビドラマのロケ地となったスポットを中心に、地元の名産品などを味わえる飲食店の情報も収録する。また、ロケ地を巡礼するモデルコースも用意している。
「めぐるっと」の地図上では、ショッピングやグルメなどスポットの種別により異なるアイコンが使用されているため、どのようなスポットが街中のどこにあるのかを把握しやすい。特にロケ地の看板が設置されているスポットについては、アイコンをカチンコ（映画の撮影に使う小道具）のデザインにしているため、ロケ地の場所を一目で確認できる。
アイコンをタップするとスポットの詳細情報や営業データなどを確認できるほか、綾瀬市役所や光綾公園など、いくつかのスポットでは「めぐるっと」ならではの360度映像が収録されている。詳細情報の住所をタップすると標準マップアプリが起動するので、マップアプリのナビゲーション機能も利用できる。
さらに、小笠原の実証実験ではクーポンが使える店がなかったが、今回は飲食店やショップで割引きとなったり、プレゼントがもらえたりするクーポンが初めて用意された。このほか、スポットを巡りながら遊べるスタンプラリーも開催される予定だ。
サービス開始日の5月18日、綾瀬市の光綾公園にて開催された第5回光・食・文化の祭典「Ayase Base Side Festival」では、「めぐるっと」の開発元であるゴーガによる記者発表会が開催された。
記者発表会においてゴーガの佐々木暁子氏は、「クーポンやスタンプラリーなど、小笠原の実証実験では使えなかった機能が今回の綾瀬市では使用可能となるので、これが『めぐるっと』の機能をフルに活用する最初の事例になります」と語った。
このほか、小笠原での実証実験時から進化した点としては、アプリが多言語対応となった点も挙げられる。現在のところ英語や中国語、韓国語など8か国語に対応しており、スマートフォンの言語設定に連動して自動で言語が切り替わる仕様になっている。また、iOS版では地図のズームイン/アウト時に縮尺が表示されるようになり、距離感を掴みやすくなった。さらに、一覧リストでは観光客にお勧めのスポットを推奨するマークも表示されるようになっている。
記者発表会が行なわれた「Ayase Base Side Festival」は綾瀬市で毎年行なわれているイベントで、今年も多数の人が訪れていた。今回は同イベントに「めぐるっと」も参加し、会場ではアプリを紹介するチラシが配布された。
「これを機会に、まずは地元の人たちから『めぐるっと』を使っていただければと思います。地元の人はすでに市内の観光スポットをよくご存じだと思いますので、そこからフィードバックをいただき、さらにサービスをブラッシュアップしていきたいと考えています」と佐々木氏は今後の展望を語った。
記者発表会後に、実際に「めぐるっと」を使いながら市内の観光スポットをいくつか巡ってみたところ、ロケ地の看板を効率よく巡るためのツールとして、とても便利だと思った。史跡やグルメ情報も収録されているので、ロケ地を見に行ったついでに周囲のスポットを調べてみると、思わぬ発見がある。特に、綾瀬市を初めて訪れる土地勘のない旅行者には、地図を見ながらアイコンをタップしていくだけで、市内の全容をおおまかに把握できるだろう。今後はスタンプラリーの開始や、さらなる情報の充実が期待される。