KDDIとJR東日本、VR体験イベント実施。5Gを使って上野にいながら宮城・南三陸さんさん商店街でショッピング

1月25日～27日の3日間、上野駅で「南三陸さんさん商店街へ瞬間移動。au 5Gで現地体感イベント」実施中

　KDDIは、JR東日本（東日本旅客鉄道）協力のもと、JR上野駅構内でauの次世代移動通信システム5GとVRを組み合わせた「南三陸さんさん商店街へ瞬間移動。au 5Gで現地体感イベント」を1月25日から27日の3日間実施している。

　このイベントは、JR東日本の地域再発見プロジェクトの一環として開催している「宮城産直市」に合わせて実施するもの。特設会場では実際にVRゴーグルを装着し、5Gを使って宮城県の南三陸さんさん商店街に設置した4K解像度の360度カメラから送られる映像を見ながら、店の人とリアルタイムで会話をするといった、疑似ショッピングを体験できる。

　会場は中央改札外グランドコンコースで、体験時間は1人15分程度。実際に購入することはできないが、VR体験後には同会場で開催中の「宮城産直市」で使用できる500円分のクーポンをプレゼントしている。

上野駅中央改札外グランドコンコースにある「南三陸さんさん商店街へ瞬間移動。au 5Gで現地体感イベント」コーナー

南三陸さんさん商店街へ瞬間移動。au 5Gで現地体感イベント

開催場所：上野駅中央改札外グランドコンコース
開催期間：2018年1月25日～27日
開催時間：13時～16時（初日は14時45分から）
Webサイト：南三陸さんさん商店街

KDDI株式会社 モバイル技術本部 シニアディレクター 松永彰氏

　モデルによるVR体験の前に行なわれた記者会見では、KDDI モバイル技術本部 シニアディレクターの松永彰氏がイベントを行なうことになった経緯や、5Gについて説明。松永氏は「5Gを使った実証実験は多数行なっているが、一般のお客さまを対象にして5Gの世界観を体験してもらうのは今回が初めてのこと」と語った。

　イベントでは、5Gの特徴である「高速・大容量通信」や「ネットワークの低遅延性」を活かして、遠隔地との双方向のコミュニケーションを実現しているが、松永氏は「このイベントをとおして、5Gはすごいなと思ってもらえることに期待している」と述べた。

　5Gは2020年の商用化を目指しているが、今後、鉄道に関しては「（走っている電車や駅の構内など）本当の鉄道の環境において、5Gが鉄道にどんな価値を生み出すことができるか、またどんなサービスを提供できるのかなどが大きな課題になる」と話し挨拶を終了した。

モバイルネットワークは10年ごとに新しくなっている

5Gの特徴は「高速・大容量」「低遅延」「多接続」

5Gによって描く「未来のライフデザイン」、5Gは今後、社会に対する影響力が高くなると期待される

2020年に5Gの商用化を目指す。今後もパートナーとの実証も進めながら高度化を推奨していく

今回のイベント内容の説明

南三陸さんさん商店街には飲食店や鮮魚店など28店舗の店がある。南三陸さんさん商店街の名前は、2017年3月3日に開業したことに由来する

東日本旅客鉄道株式会社 IT・Suica事業本部 課長 高島昭治氏

　また、JR東日本 IT・Suica事業本部 課長の高島昭治氏は、イベントの実施について「これを機会に現地の魅力を感じてもらって、多くの人に現地まで足を運んでもらいたい」と期待感を表わすとともに、5Gについて「高速大容量通信」と「ネットワークの低遅延性」という機能に大変注目していると言及。「鉄道会社としても、駅や電車のなかでお客さまが快適に5Gを使う環境整備や、グループ会社も含め鉄道サービスの高度化を考えていく必要がある」と今後の可能性についても語った。

　モデルによるVR体験では、乱れや遅延などもなくスムーズな映像が映し出されていた。

宮城産直市