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アリタリア航空70年の歴史を紐解く歴代CA制服ファッションショー。多くのイタリア人デザイナーが名を連ねる華やかなデザイン
2017年11月17日 12:00
- 2017年11月14日 開催
アリタリア-イタリア航空は11月14日、イタリアでの初就航から70周年を迎えたことを記念して、イタリア大使館でレセプションを開催した。その席上、歴代のCA(客室乗務員)の制服12着を披露するファッションショーを行なった。
同社の設立は1947年。トリノ~ローマ~カターニアの国内線をフィアット G12型機でスタートしたという。その3年後に初めてCAを採用し、ダグラス DC-4型機に乗務した。制服のデザイナーはSorelle Fontana。
1960年、アリタリアは初のジェット機を購入。1962年には日本路線を開設し、日本人CAが着物を着用してサービスを行なうなどしていたという。デザイナーはDelia Biagiotti。
1966年、イタリア映画「愛は限りなく(Dio, come ti amo)」の主題歌が大ヒット。作中では、アリタリア機に搭乗できず離ればなれになった恋人のために機長がスポットへ引き返すという「定時性を重視する現代では考えられない展開」だった。同年新調した制服のデザイナーはTita Rossi。
1969年、アリタリアはヨーロッパの航空会社で初めてすべての機材をジェット機へ置き換えると、カラーリングも変更し、尾翼には赤と緑の三角マークをあしらった。当時のCAの制服はMila Schonがデザイン。
1970年にはジャンボ(ボーイング 747型機)を導入。アリタリアは日本路線にもジャンボを投入し、アンカレッジ経由で日本とローマを往復した。1972年に更新したCAの制服は、引き続きMila Schonがデザインを担当。
1973年11月2日、シベリア上空を通過するルートによって飛行時間を7時間短縮。翌年、Alberto Fabianiによる新しい制服を導入する。
アリタリアは1970年代に3回制服を変更しているが、その最後の1976年には、Fiorenza Marzottoが手掛けた赤いスーツに切り換えた。
1980年にはサルデニア島(サルデーニャ島)にパイロット養成学校を設立。制服デザインはFiorenza Marzottoが続投、アリタリアカラーの緑のジャケットに紺のスカートという組み合わせだった。
1989年に同社初の女性パイロットが誕生。初フライトはローマ~ジェノバ線。現在もパイロットとして勤務しているという。1986年に新調した制服はRenato Balestraが手掛け、胸元や袖にストライプをあしらった。
1991年、3発式ジェットのマクドネル・ダグラス MD-11型機を導入。ブエノスアイレスや香港へネットワークを拡大した。制服デザインはGiorgio Armani。
1998年、ローマ法王ヨハネ・パウロ2世が世界で孤立するキューバのフィデル・カストロを訪問。このときに限らず、ローマ法王の渡航のほとんどはアリタリアが行なっているという。制服はMondrianによるもの。
2015年にはエティハド航空が株式の49%を取得し、新体制へ移行。機材の塗装やロゴデザインも刷新し、胴体下部に大きなロゴやパールホワイトのラインを施した。2016年5月には現行の制服を公開。いくつかバリエーションがあるが、色は赤と緑、ワンピースタイプやジャケット+スカートタイプなどが存在する。