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広島駅のekieオープンで、広島カープOBの大野豊氏がトークショー

「本来であればね、もうちょっと盛り上がって……」

2017年10月29日 実施

広島駅のekieオープンで、広島カープOBの大野豊氏がトークショー トークショーに参加した元広島カープOB 大野豊氏
トークショーに参加した元広島カープOB 大野豊氏

 中国SC開発は10月29日、JR広島駅の南北自由通路沿いに商業施設ekieをオープンした。ekieは「広島の新しい目抜き通り」というコンセプトのもと同社が開発を進めている商業施設。オープンしたエリアは「ザッカマルシェ」として雑貨やコスメなどを販売している。ekieについては関連記事「雑貨や化粧品などが充実したJR広島駅の商業施設「ekie」内覧会レポート」を参照してほしい。

 この日、オープンを記念してASSE4階のASSEホールで元広島東洋カープOBの大野豊氏を招いてトークショーが行なわれた。

 開演前には司会を務めるカープ女子会のリーダー 住本明日香氏が大野氏のプロフィールを紹介。大野氏は1977年(昭和52年)に広島カープに入団後、22年間カープ一筋で活躍。先発として2度の最優秀防御率、1988年には沢村賞、1999年にはストッパーとして最優秀救援投手を受賞した。引退後には2013年に野球殿堂入りするなど、現在は野球解説者、評論家として活躍している。

 トークショーが始まると大きな拍手とともに大野氏が登場。大野氏は「本来であればね、もうちょっと盛り上がってね、わいわいできるというような日になるはずなんですがね(笑)」と会場の笑いを誘った。

 冒頭、司会の住本氏が、CS短期決戦では残念な結果になってしまったが、今シーズンを振り返ると143試合中、88勝と圧倒的な強さで優勝したことに触れると、大野氏は「そうですね、やっぱり2016年もそうですけれども、強いよいチームになったなという感じがね。レギュラーシーズンの戦い方、そのなかでも何といっても地元のね、真っ赤に染まったスタンド、マツダスタジアムの声援が力になったというのが大きいですよね」と話し、ファンの声援に感謝を示した。

 しかし大野氏は、10月28日から始まったSMBC日本シリーズ2017のラジオ中継の仕事をしたときのことを「本来であれば、そこ(スタンド)が真っ赤に染まってそれを中継できるはずであるのになって思いながらね、あーという気持ちで中継しましたけどね」と吐露し、ファンとともに悔しさを共有する場面もあった。

 住本氏も悔しさは残るが、広島カープがクライマックスシリーズに挑戦できたことや、2連覇という快挙を成し遂げたことを挙げ「大野氏からみたMVPをあげたい選手は?」と質問。チームみんなが勝利に貢献したと話したうえで、ピッチャーは薮田選手の名前を挙げた。「やはり体の強さ、投げるスタミナ、自分でツーシームとかそういうボールを覚えながらのピッチング、非常に自信を持ってバッターに攻めれる、黒田の影響もあったでしょうけどね、そういうピッチャーになりましたよ」と評価した。

 野手では「レギュラーとしてね、1年トータルで考えたらやっぱり丸じゃないかなと思いますね」と丸選手の名前を挙げた。

コーチは一体誰になるのか!? 今後の広島カープにも期待

広島駅のekieオープンで、広島カープOBの大野豊氏がトークショー 司会を務めたカープ女子会のリーダー 住本明日香氏との息もぴったり
司会を務めたカープ女子会のリーダー 住本明日香氏との息もぴったり

 トークショーの中盤はコーチの話題に。広島カープでは、今季限りで石井、河田両コーチの退団が決まっているが「コーチは誰になるんでしょうかね?」という住本氏の問いに「外部から呼ぶことはないとは思いますけどね」と予測した。

 また、明るいニュースとして10月26日に行なわれたドラフト会議についても触れた。住本氏が「広陵高校の中村選手よかったですね」と話すと、大野氏は「カープがね、日本シリーズ出られなくてガクッとしているときにね、ドラフトで中村が取れたというのは大きいですよね。キャッチャーということで肩も強い、足も速いということで、センス、素材というのは非常によい選手。またそういう選手が地元の選手というだけにカープとしてはよかったですよね。」と会場の広島カープファンと喜びを分かち合った。

 しかし司会の住本氏は、カープは左ピッチャーと若い野手が欲しかったという印象を受けたというエピソードを話すと、大野氏は「今回のドラフト会議ではあえて取りにいかなかったのではないか」とコメント。その理由に、今はまだそこまでいっていないが、2軍にいる若い活きのよいピッチャーを育てようとしているからとし、「それがカープの育成方針というか、そういうチームですから。そういう選手をどんどん育てて、その期待に応えるようなね、そういう選手に頑張ってほしいな思う」と今後のチームに期待感を表わした。

広島駅のekieオープンで、広島カープOBの大野豊氏がトークショー 今後のカープについて話す大野氏
今後のカープについて話す大野氏

 終盤では、今後肝になるのではと期待する選手について質問があった。これについては「今シーズンは、2016年最多勝の野村が9勝で終わり、2016年沢村賞の15勝したジョンソンが6勝で終わるなど、予想外のことが多かった」と話し、明確な選手名は述べなかったが、そのなかでも優勝できた理由に「攻撃」と「得点力」を挙げた。

 大野氏は「3年前までは1点が取れなくて負けた試合、さよなら試合、数多く見てきたでしょ。それが2016年、2017年の試合を見ると逆転勝ちが多くなったということは、やっぱり打線が非常に機能してムードを非常に盛り上げたということ。そういう打線にピッチャーは頼りたいんだけど、打たなくても勝てる投手陣も作ってほしいなと思いますね」とした。

 また、近々FA(フリーエージェント)があることに対して、大野氏は不安や怖さがあるとするも、「誰が抜けても大丈夫なチーム作りをしておかなければいけないですね」コメントした。

 その後、大野氏のサイン色紙が当たるじゃんけん大会が行なわれ、勝ち抜いた5名が受け取ったほか、大野氏はさまざまな土産を用意し、ファンを喜ばせていた。最後に「カープは残念ながら日本シリーズ出られませんでしたけど、この先も、これからもカープをしっかり応援してほしいと思います」と話し、終始楽しい雰囲気のなか、トークショーは終了した。

広島駅のekieオープンで、広島カープOBの大野豊氏がトークショー じゃんけん大会は大盛り上がりだった
じゃんけん大会は大盛り上がりだった