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JAL、「新・JAPAN PROJECT」9月の特集は通算4回目の秋田。秋田犬が表紙の機内誌も

国際線機内誌やOnTrip JALで英語版コンテンツを用意

2017年8月30日 実施

JALは「新・JAPAN PROJECT」で9月に秋田を取り上げる

 JAL(日本航空)は、日本各地の自治体と連携して地域の魅力を国内外に発信する「新・JAPAN PROJECT」を実施しており、シリーズ第2弾は7月から9月にかけて東北を特集。9月は秋田を取り上げる。これに先立ち、8月30日に秋田市内で記者会見を行なった。

秋田県知事 佐竹敬久氏

 会見に臨んだ秋田県知事の佐竹敬久氏は、このプロジェクトで秋田県を取り上げてもらうのは3年連続4回目で、「秋の観光シーズンを迎えるこの時期にキャンペーンを展開してもらえることは大変ありがたい」として、今回は世界的にも認知度の高い「秋田犬(あきたいぬ)」を前面に出してプロモーションを展開することで、「秋田犬っこ列車」などの観光資源との相乗効果も見込めると期待を述べた。

日本航空株式会社 執行役員 東日本地区支配人 柏(かしわぎ)頼之氏

 JAL 執行役員 東日本地区支配人の柏(かしわぎ)頼之氏は、新・JAPAN PROJECTを「地域と一緒に地域の元気を作っていくもの」として、「2011年10月、2015年9月、2016年12月に引き続いて今回が4回目で、また秋田を応援できることをうれしく思う」と挨拶。

 具体的な施策としては、秋田県のフレンチレストラン「RESTAURANT RECETTE(レストランルセット)」が監修したメニューを国内線ファーストクラスの機内食として提供すること、機内誌「SKYWARD」で“秋田といえば秋田犬”を定着させるために秋田犬の特集を掲載、特に国際線で配布するものでは秋田犬が表紙を飾るなど、大きく取り上げるという。

 国内線の機内ビデオでは、お笑い芸人コンビ「パックンマックン」がその土地の見どころとグルメなどを紹介する番組「パックンマックンのなるほど日本! 旅サーチ」で、横手市の食と歴史、美郷町の湧水群など、主に県南地域の魅力を紹介する(所要時間が80分以上の上り便)。10月からは、同番組の英語版を国際線の機内ビデオチャンネルに追加する。

 また、Webマガジン「OnTrip JAL」のなかで農家での民泊に焦点を当てた企画「週末ふるさとTrip」で仙北市を特集、豊富な動画コンテンツでニンニクの収穫や縄ない、みそたんぽ作りなどを通じて秋田の魅力を伝える。農家への民泊は「グリーンツーリズム」として海外からの旅行者にも注目されており、週末ふるさとTripとしては初めて英語ページも用意したという。

 柏氏は「秋田県は著名なテーマパークなどがあるわけではないが、一度来てもらえばその素晴らしさが分かる。そのためにも、我々は“秋田を訪れる気になる”ような施策を展開しなければならない」と本プロジェクトの意義を強調した。

佐竹知事と柏氏が機内ビデオを鑑賞
機内誌「SKYWARD」の国内線版、国際線版

 続いて、機内食を監修したワイズキッチン RESTAURANT RECETTE(レストランルセット)代表取締役の野口かおり氏がメニューを解説した。会見会場にもなった「レストラン ルセット」は秋田で地場の食材にこだわってきた野口氏が集大成として開いたレストランとのことで、今回のメニューの制作に当たって協力を得た生産者への感謝が語られた。

 特に野口氏のこだわりが垣間見られたメニューは、前菜として提供するレストラン ルセット特製のパテ、秋田が国内一の出荷量を誇る枝豆のポタージュ、文化庁の日本遺産に認定された「北前船」がかつて運んでいたおぼろ昆布を使った鯛のミルフィーユ、「秋田は発酵文化」と説明したあまえこ(甘酒)を使ったムースなど。

株式会社ワイズキッチン RESTAURANT RECETTE(レストランルセット)代表取締役 野口かおり氏

国内線ファーストクラスで提供する機内食

9月上旬(1日~10日)

アペタイザー:
・「レストラン ルセット特製」比内地鶏と秋田牛のパテ
・秋田産枝豆の冷たいポタージュ
・おぼろ昆布と鯛のミルフィーユ
・伝統野菜関口なすのマリネ
・秋田産もみじたまごのムース
メイン:
・若鶏とあきたこまちのファルシ、ブロッコリー、キャロット
・秋田産舞茸とシメジのソテー、秋田産クレソン
・プチパン、バター
デザート:
・鳥海ジャージー牛乳のパンナコッタ、秋田産メロンピューレ

上旬(1日~10日)提供の機内食
アペタイザー
メイン
デザート

9月中旬(11日~20日)

アペタイザー:
・「レストラン ルセット特製」比内地鶏とシュリンプのエスニックパテ
・秋田産枝豆の冷たいポタージュ
・おぼろ昆布と鯛のミルフィーユ
・あきたこまちとぎばさのリゾット・ロール
・秋田産もみじたまごのムース
メイン:
・レストラン ルセット オリジナルのハンバーグ、ブロッコリー、キャロット
・秋田産舞茸と椎茸のソテー、秋田産クレソン
・プチパン、バター
デザート:
・桃のムース、北限の桃のコンポート

中旬(11日~20日)提供の機内食
アペタイザー
メイン
デザート

9月下旬(21日~30日)

アペタイザー:
・「レストラン ルセット特製」比内地鶏と秋田牛のパテ
・秋田産枝豆の冷たいポタージュ
・おぼろ昆布と鯛のミルフィーユ
・大館とんぶりとチーズのプティシュー
・秋田産もみじたまごのムース
メイン:
・真鯛のパネソテーしょっつる風味 トマトソース、ブロッコリー
・カサレッチェパスタの椎茸のクリームソース
・プチパン、バター
デザート:
・あまえこ(甘酒)のムース、秋田産リンゴのコンポート

下旬(21日~30日)提供の機内食
アペタイザー
メイン
デザート

 メニューの紹介後には、佐竹知事が上旬提供の機内食の試食を行なった。佐竹知事は特に「比内地鶏と秋田牛のパテ」が気に入った様子で、「普通はもっとすりつぶされているが、あえて粗めにしたことで具材が感じられて美味しい」と絶賛。

具材の食感がよいとパテを褒める佐竹知事

 なお、会見で語られた以外にも「新・JAPAN PROJECT 秋田」では、国内線ファーストクラスで秋田 新政酒造の日本酒「新政 瑠璃(ラピスラズリ)生もと純米」を提供するほか、秋田発着路線に対象運賃で搭乗した際に抽選でボーナスマイルを付与するキャンペーンを実施する。

 さらに、マイルで交換できる「とっておきの逸品」に「スモーク比内地鶏とブレーマソーセージセット」や「特別栽培米 秋田県産あきたこまち」などの秋田の特産品を用意したり、JALのダイナミックパッケージで横手市・美郷町に宿泊する割引プランなどを用意したりしている。詳しくは新・JAPAN PROJECT 秋田のWebサイトを参照のこと。