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「エロマンガ先生」と「俺の妹がこんなに可愛いわけがない。」の“痛飛行機”を県営名古屋空港で公開
イー・フライトアカデミーが実施。6月5日に岡南飛行場~佐賀空港をラストフライト
2017年6月5日 00:00
- 2017年6月3日 実施
パイロットや航空管制官など、航空業界志望者向けに通信教育を行なうイー・フライトアカデミー(佐賀県佐賀市)は、機体に美少女イラストをラッピングした“痛飛行機”によるキャラバンフライトを行なっている。
キャラバンフライトはすでに、5月22日から東海、西日本エリア、九州で実施。5月27日には佐賀空港での第1回一般公開も実現している。そして今回のキャラバンフライトは6月2日~6月5日に実施されてきており、この期間が終了すると、“痛飛行機”のラッピングは剥がされることになる。
キャラバンフライト日程
6月2日:
・佐賀空港 09時00分発
・北九州空港 09時30分着、10時30分発
・県営名古屋空港 12時30分着
6月3日:
・県営名古屋空港で一般公開
6月4日:
・県営名古屋空港 09時30分発
・八尾空港 10時00分着
・八尾空港 12時00分発、13時00分着
・八尾空港 14時30分発
・高松空港 15時00分着、15時30分発
・岡南飛行場 16時00分着
6月5日:
・岡南飛行場 11時00分発
・佐賀空港 12時30分着
今回のキャラバンフライトのハイライトが、6月3日に愛知県営名古屋空港内 セコ・インターナショナルの格納庫内で行なわれた一般公開だ。この第2回の、そして最後となる公開の様子を取材した。
この“痛飛行機”は船場太氏が代表を務めるイー・フライトアカデミーと、原作 伏見つかさ、イラスト かんざきひろ のライトノベル「エロマンガ先生」(アニプレックス、KADOKAWA、アスキー・メディアワークス)がコラボレーションしたもの。
機体はパイパー製の6人乗り小型単発機、PA-46型「マリブ」で、機体の左舷に「エロマンガ先生」、右舷に「俺の妹がこんなに可愛いわけがない。」のキャラクターのステッカーが貼られている。キャラクターのデータはアニプレックス提供で、デザインやキャラクターの配置までが公認された“公式痛飛行機”だ。
ステッカーは、数々の痛車を世に送り出している、のらいも工房(神奈川県川崎市)の手によるもので、対候性になどにも優れ、単なる飾りではなく実際に飛行できる機体として仕上がった。
そもそも“痛飛行機”の構想は、船場太氏が航空機使用事業会社の社員だったころに考えついていたもので、社内で提案したこともあったという。しかし「全員から否定されました」という。そして今回は「エロマンガ先生」側がコラボ先を募集していたため、それに乗っかった形で実現した。
船場氏は「今まで小型航空機の業界を知らなかった若年層にも身近に感じてもらえればいいなとの思いもあって、製作に踏み切りました。でも、私たちが想定していないほどに大きな話になっちゃいましたね」と苦笑する。
“痛飛行機”が完成すると、ネットを中心に航空ファンのみならず、原作ファンやアニメファンの間でも話題になった。もちろん「どうしても見てみたいけど佐賀は遠い」といった意見も多く、また「エロマンガ先生」をもっと知ってもらいたいという関係者の思いもあり、キャラバンフライト、そして一般公開が実現したのだ。
一般公開は10時から実施。しかし開場前にはファンらがセコ・インターナショナル前に列をなしていた。受付、物販、交通整理などの会場スタッフは、イー・フライトアカデミーがネットで募集したボランティア。募集は順調だったようだ。
来場者は、中部圏はもとより、遠く関東や関西から来た人もいた。愛知県知多市からやってきたという女性(16歳)は「『エロマンガ先生』は見ていませんが、間近で見るとキャラクターの大きさやバランスもよいなと感じました。小さい飛行機だけど思ったより大きくかっこよく感じました」と話していた。
また、大阪府河内長野市から来たという男性(20歳)は「“空飛ぶたぬき”さん(船場氏のTwitterのアカウント名)に会うためにやってきました。格納庫に入っている小型機を間近で見学する機会も少ないので、今日は貴重な経験ができました。飛行機はSNSやニコ生を見るよりも大きく感じますね」と話していた。紗霧の大ファンだという女の子も来場しており、船場氏のはからいで主翼に座って記念撮影をさせてもらうシーンも見られた。
今回の一般公開の目玉企画の一つが、アニメ「エロマンガ先生」のヒロインである和泉紗霧役を演じる声優、藤田茜さんのサイン色紙。来場者のなかから抽選で3名に当たるというもので、抽選はキャラバンフライト終了後に行なわれる。アニメファンにとってはたまらない企画だ。
また、物販ではイー・フライトアカデミーのオリジナルグッズが販売されたほか、船場氏との会話やサインなども気軽に求めることができ、とくに航空ファンらは“雲の上”の存在である船場氏との交流を楽しんでいた。
一般公開は16時終了の予定を変更して、16時30分までとなった。最後に、船場氏に「今回の一般公開に点数をつけるとしたら?」と聞くと、「来場してくださった方が、『楽しかった!』と言ってくれれば、このイベントは100点満点ですよ!」と破顔した。
前述のように、ステッカーは今回のキャラバンフライト終了後に剥がされ、機体は元の塗装に戻る。最後のフライトは6月5日 岡南飛行場11時00分発~佐賀空港12時30分着を残すのみだ。
「エロマンガ先生」イラスト/かんざきひろ(C)2016 伏見つかさ/KADOKAWA アスキー・メディアワークス/EMP
「俺の妹がこんなに可愛いわけがない。」(C)伏見つかさ/アスキー・メディアワークス/OIP2