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バニラエア、関空(大阪)~奄美大島線を就航

毎日運航、片道4780円から

2017年3月26日 就航

バニラエアは3月26日より関西国際空港(大阪)~奄美大島線を就航した

 バニラエアは3月26日より関西国際空港(大阪)~奄美大島線を就航した。同社としては14番目の路線となり、成田線、函館線と合わせ、関空発着の国内路線としては3番目となる。運航は1日1往復で、機材は180席仕様のエアバス A320型機を使用。

 この奄美大島線と函館線は国内ではバニラエアだけが運航する単独路線であり、従来関空から奄美大島に飛ぶには鹿児島などを経由するのが一般的であった。もちろん低価格なLCCであることも魅力だが、今回関空から直行便が就航したことで、これまで奄美大島より遠い沖縄などに向けられていたリゾート客の獲得にもつながる、地元期待の存在と言えるだろう。

 当日、空港搭乗カウンター前で開催された就航セレモニーには、同社代表取締役社長の五島勝也氏だけでなく、鹿児島県知事の三反園訓氏をはじめとした関西、鹿児島、奄美大島に縁のある地元議員、空港関係者など、数多くの来賓が集まり、この路線に対するそれぞれの期待を語った。

関空~奄美大島線の2017年の夏期運航スケジュール

JW873便:関空(12時25分)発~奄美(14時10分)着、2017年3月26日~4月5日
JW873便:関空(12時15分)発~奄美(14時00分)着、2017年4月6日~6月30日
JW873便:関空(09時50分)発~奄美(11時35分)着、2017年7月1日~7月14日 ※木・土・日曜
JW873便:関空(09時55分)発~奄美(11時40分)着、2017年7月1日~7月14日 ※月・火・水・金曜
JW873便:関空(10時20分)発~奄美(12時05分)着、2017年7月15日~8月31日
JW873便:関空(12時30分)発~奄美(14時15分)着、2017年9月1日~9月14日
JW873便:関空(10時20分)発~奄美(12時05分)着、2017年9月15日~9月19日
JW873便:関空(12時30分)発~奄美(14時15分)着、2017年9月20日~10月28日

奄美大島~関空線の2017年の夏期運航スケジュール

JW874便:奄美(12時25分)発~関空(13時50分)着、2017年3月26日~4月5日
JW874便:奄美(14時40分)発~関空(16時05分)着、2017年4月6日~6月30日
JW874便:奄美(17時05分)発~関空(18時30分)着、2017年7月1日~7月14日
JW874便:奄美(12時45分)発~関空(14時10分)着、2017年7月15日~8月31日
JW874便:奄美(14時55分)発~関空(16時20分)着、2017年9月1日~9月14日
JW874便:奄美(12時45分)発~関空(14時10分)着、2017年9月15日~9月19日
JW874便:奄美(14時55分)発~関空(16時20分)着、2017年9月20日~10月28日

片道運賃:2017年3月26日から10月28日の期間中、20kgの手荷物預け入れまでが無料などのサービスが付いたスタンダード運賃設定のコミコミバニラは6780円から、最安運賃設定のシンプルバニラは4780円から(ピーク時はコミコミバニラ7880円から、シンプルバニラは4780円から)

五島社長や三反園県知事らが関空~奄美大島線への思いを語る

 バニラエア代表取締役社長の五島勝也氏は、「いよいよ本日、関西~奄美大島線が就航することとなりました。奄美大島の属する奄美群島は今月7日には国立公園となり、2018年にはユネスコ世界自然遺産を目指しておられるなど、海、山、森と手付かずの自然と、独特の文化が根付いている大変魅力的なエリアです。ぜひこの路線を利用して奄美に訪れていただき、奄美に癒されていただきたいと思っております。LCCとしてのお求めやすい運賃と安心のサービスをご提供し続けて参りますので、ご愛顧、ご支援をよろしくお願いいたします」と挨拶をした。

 衆議院議員/自由民主党鹿児島県第一選挙区支部長 保岡興治氏は、「私は自民党というよりは奄美振興特別委員会の委員長と言っていただいたほうがよいかと思いますが、奄美は3月に国立公園指定となり、来年はNHK大河ドラマの「せごどん」など、この2、3年は鹿児島県としても大きな風が吹くと考えております。この路線が奄美、鹿児島の素晴らしい活力になるものと期待しております」と述べた。

 衆議院議員/自由民主党鹿児島県第二選挙区支部長 金子万寿夫氏は「私は奄美大島の出身者として、今日のこの路線の初就航を歓迎致します。すでに4月の予約が90%を超えているとのことで、これは1カ月で5000名近い方が関西から奄美に訪れていただけるということになります。このバニラエアでお越しいただいた方が、奄美にもう一度来たい、住みたい、人生を送りたいと思っていただけるよう、島づくりに努めて参りたいと思います」と意気込みを語った。

バニラ・エア株式会社 代表取締役社長 五島勝也氏
衆議院議員/自由民主党鹿児島県第一選挙区支部長 保岡興治氏
衆議院議員/自由民主党鹿児島県第二選挙区支部長 金子万寿夫氏

 衆議院議員/公明党衆議院小選挙区兵庫第8総支部長 中野洋昌氏は「私は兵庫の尼崎が選挙区でございますが、この地域は奄美出身の方が大変多く、つながりが濃い地域となっております。関西に住まわれる奄美出身者の集う会である関西奄美会はこの4月で創立100周年を迎えます。この100周年に合わせるように就航となるこのLCCをきっかけとして、さらにつながりを発展させて参りたいと決意しております」と語った。

 次に鹿児島県知事 三反園訓氏は「この路線の就航を鹿児島県民を代表しまして御礼申し上げます。先日の成田便就航以来、すでにバニラエア効果が表われており、楽天の予約では鹿児島が第3位、とくに奄美大島、喜界島、徳之島の方面は従来の4.8倍となっております。奄美大島は一度来ていただければその素晴らしさが分かっていただける場所ですので、我々としても皆さまをお迎えする体制を整備して参ります。バニラエアさまには今後は関西、成田だけでなく、ほかの空港からもどしどし鹿児島、奄美大島への路線を就航していただきたいと考えております」コメントした。

 また、奄美群島広域事務組合管理者 奄美市長 朝山毅氏は「本日は大願成就の日でございます。このような便を就航していただけましたのも、ANAグループ、バニラエア、関係省庁の皆さまのおかげです。また、鹿児島県の皆さまの強力な進言もあったかと思います。本当にありがとうございます」と挨拶を締めくくった。

衆議院議員/公明党衆議院小選挙区兵庫第8総支部長 中野洋昌氏
鹿児島県知事 三反園訓氏
奄美群島広域事務組合管理者 奄美市長 朝山毅氏

関空~奄美大島線の初便をバニラエアスタッフがお見送り

 関西から奄美大島への初便となるJW873便は、セレモニー直後の12時25分発。搭乗口前ではバニラエアの五島社長や副社長の山室美緒子氏らがハイタッチで搭乗客を見送った。当日はあいにくの雨の予報であったが、フライトまで降ることはなく、安定した出発となった。

 セレモニー前に行なわれた五島社長へのインタビューでは、成田、関西とも予約は好調で、成田便の就航以来、首都圏からの需要は倍になったと言われ、現地ではホテルやレンタカーにも大きな効果が出ているとのことだ。沖縄本島などとは違い、観光地としてはまだまだ手付かずの部分もある奄美大島だが、それが魅力とも言える。ユネスコ世界遺産登録も目指しているだけに、自然保護と観光客の増加のバランスをうまく活かした、これからの奄美大島の発展に期待したい。

バニラ・エア株式会社 取締役 副社長の山室美緒子氏は、奄美伝統の大島紬姿でお見送り
初便搭乗者には、奄美大島名物のピーナッツ黒糖や初便搭乗証明書などが入った記念品セットが手渡された
飛行機に向かって手を振るバニラエアのスタッフ
横断幕を持って初便をお見送り
当日はあいにくの雨の予報であったが、フライトまで降ることはなく、安定した出発となった