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熊本出身著名人が多数出席し、支援への感謝とさらなる復興に向けた「応援ありがとう! くまもとフェスタ」開催

復興に向け「心を1つにして、頑張るモン」

2016年8月25日 開催

「応援ありがとう! くまもとフェスタ in 東京・丸の内」

「応援ありがとう! くまもとフェスタ in 東京・丸の内」が、8月25日に東京・丸ビルで開催された。このイベントは、4月に発生した平成28年熊本地震に対し、全国、全世界から集まった支援へ感謝の気持ちを表わすとともに、今後の熊本の復興と発展を応援する目的で開かれたもの。熊本県知事、熊本市長のほか、熊本出身の芸能人ら各界の著名人が駆けつけ、復興への思いを新たにした。

 同フェスタでは、ステージイベントとして熊本公式キャラクターであるくまモンや、熊本城でパフォーマンスを行なっている熊本城おもてなし武将隊のショーなどを実施。熊本の菓子、野菜といった特産品の即売ブースや、熊本への移住相談のブースも設けられていた。さらに、熊本を舞台にした短編映画「うつくしいひと」のチャリティ上映も行なわれた。

会場となった丸ビル1階のマルキューブ
さまざまなステージイベントを実施
数々のくまモングッズを販売
熊本の特産品も購入できる
熊本地震の関連書籍の販売ブース
熊本県への移住相談コーナー
熊本で被災された方々からのメッセージが貼り出されていた

壊れたものを元に戻すだけでなく、創造的な復興へ

熊本商工会議所副会頭 久我彰登氏

 オープニングイベントでは、最初に熊本商工会議所副会頭の久我氏が登壇。同会頭の田川憲生氏からのメッセージを読み上げ、「内閣府の発表によると、熊本県内の直接的な被害総額は最大3兆8000億円、経済活動の停滞による損失額は最大1130億円とされている。100万人を超える宿泊キャンセルがあり、観光においては損失額が350億円を超えるという試算もある。日々の生活と先行きの不安を抱えるなかで、少しずつ日常を取り戻し、再生に向けて前進しているところ。未曾有の災害となった熊本地震は深い傷跡を残したが、その一方で故郷を愛する心と、人と人との絆を強くすることができた」などと述べた。

熊本県知事 蒲島郁夫氏

 熊本県知事の蒲島氏は、「熊本地震で多くのものを失ったが、得たものもある。なんでもない日常がとても大切であると気付き、同じ大きな地震を熊本県民180万人が同時に経験して、県民の間のきずなが深まった。この一体感、連帯感が今後の復興の力になる。熊本城は、3年以内には天守閣を復旧する。壊れたものを元に戻すだけでなく、よりベターな創造的な復興をする。それを通じて、さらなる発展につなげたい」と話した。

熊本市長 大西一史氏

 続いて熊本市長の大西氏は、「地震から4カ月が経ち、くじけそうなときもありながら、1歩ずつ1歩ずつ、熊本の人は元気になり、街中はたくさんの人たちで賑わってきている。被災の爪痕もたくさんあるが、熊本のシンボルである熊本城が元に戻ることが、熊本の人たちの日常が戻ることだと思って頑張っていきたい」と述べた。熊本観光についても「被災地だから行けないんじゃないか、と思うかもしれないが、熊本城は近くまで行くことができる」などと話し、観光客の受け入れ体制も万全であることをアピールした。

財務副大臣 木原 稔氏

 財務副大臣の木原氏も、熊本出身ということでイベントに来賓として招かれた。同氏は「昨日、第二次補正予算案として4139億円を閣議決定させていただいた。9月から始まるであろう臨時国会で成立へ向けてお願いしていく。こういった補正予算などを通じて熊本の1日も早い復興を目指し、勇壮な熊本城の姿を取り戻すまで、政府としてもしっかり応援する、“できることはすべてやる”という安倍総理の方針のもとで、熊本出身者として頑張りたい」と語った。

映画監督、タレント、スポーツ選手らのメッセージ

 イベントには各界の著名人も招かれた。それぞれのコメントは以下のとおり。

熊本を舞台にした短編映画作品「うつくしいひと」を製作し、熊本出身でもある行定勲監督
行定勲監督

 2015年の10月に撮影した、「うつくしいひと」という熊本の映画を携えて、全国でチャリティ上映をさせていただいています。映画の力がどれくらいのものかは分からないですけれども、映画を通して熊本のことを知っていただき、映画を見終わったあとはみんな口々に「熊本に行きたい」と言ってくださる。その言葉が僕は一番うれしく受け止めている。「うつくしいひと」の続編も考えており、復興する熊本を映し出して全国にアピールしていきたい。

両親が熊本県出身であるエスパー伊東さん
エスパー伊東さん

 両親が熊本県なんですが、実は数年しかいなかったもので、そんなに熊本県のことが詳しいわけじゃないですが、なので、まあそういうことです。地震も、なんか、私の地元であったみたいですが、一家全員関東に出てきちゃったもので、でも、まあ心が痛みます。まあそういうことで、復興をお祈りいたします。

家族が熊本市に住んでいる井手らっきょさん
井手らっきょさん

 走ることと脱ぐことは誰にも負けません、井手らっきょでございます。今日は絶対脱ぐなと言われました。地震のときにケータイのアラームが鳴って、これには本当にびっくりした。家族は熊本市東区に住んでいるんですけども、無事だった。1分おきにケータイのアラームが鳴ってハラハラドキドキしていた。地震の爪痕はまだ残っているけれども、街が賑やかになったという話を聞いてほっとしている。熊本人の魅力は元気なこと、笑顔が似合うこと、負けないぞという気持ちを持っていること。我々も熊本のみんなが笑顔になれるように協力していきたいと思っています。

熊本市出身で、茨城ゴールデンゴールズに所属する野球選手、片岡安祐美さん
片岡安祐美さん

 地震があった際はテレビのニュースを見て目を疑いました。まさか自分の地元がこんなことになるなんて、と思い、いてもたってもいられず、2度目の地震の翌朝からクルマを飛ばして実家に帰りました。自分の家族があんなにテンパっている姿を初めて見ました。いつもカッコいい、どーんと構えているお父さんのあんなにこわばった表情は今でも忘れられません。みんなが心配していただき、ご支援いただきまして、本当にありがとうございました。

熊本城おもてなし武将隊 加藤肥後守清正
熊本城おもてなし武将隊 加藤肥後守清正

 紹介つかまつった熊本城おもてなし武将隊 加藤肥後守清正である。皆の衆、こんにちは! この度、未曾有の大地震を受けた熊本のみならず、九州各地が被災いたした。無論、我が居城熊本城の瓦、石垣が崩れ落ちた。されど、すぐさま全国世界各地の者たちが支援の手を差し伸べてくれ、かようにして復興の道を歩むことができておる。我らにできる恩返しは、熊本の現状と、熊本の元気を発信し、より多くの者たちに知ってもらうこと。この度、かような場に参戦できたこと、心よりうれしく思う次第である。我々熊本城おもてなし武将隊一同、これからも熊本の復興に向けて携わって参りたいと思う故、何卒よろしくお願いいたす。以上。

熊本県出身の気象予報士 平井信行さん
気象予報士 平井信行さん

 僕は八代市出身で、日奈久温泉がそばにある。地震は日奈久断層が動いて起こったんですけども、その風評被害を日奈久温泉も受けている。でも(温泉は)まったく問題ありません、普通に営業しております。ぜひとも熊本にいらっしゃって、熊本城を見て、阿蘇を見て、日奈久温泉にも寄って楽しんでいっていただきたいと思います。

熊本県営業部長兼しあわせ部長 くまモン

 全国のみなさんからたくさんの応援をいただきまして、ベリーベリーサンクマ! 心を1つにして、頑張るモン。

熊本県出身の女優 宮崎美子さんも参加してフォトセッション