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「ジェットスターで行く くまもと応援親子ツアー」台風で延期された見学を行なった2日目
成田山新勝寺や空港内ランプコントロールタワーを見学
2016年8月25日 16:49
- 2016年8月22日~23日 実施
ジェットスターグループ、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント、NAA(成田国際空港株式会社)による課外学習ツアー「ジェットスターで行く くまもと応援親子ツアー」の2日目(最終日)。台風9号の影響により出発時刻に大幅な遅れが生じ、1日目は宿泊先のホテルに直行となったが、一転して2日目の内容の充実度は高く、参加者も大満足し帰路についた。そんな2日目の模様をレポートする。
2日目のスタートは和菓子の老舗でお菓子づくり体験
ツアー2日目は、成田市内をめぐるコースからスタート。朝9時には、宿泊先となった成田ビューホテルのロビーに参加者が集合し、ほどなく出発。目指す最初の見学ポイントは「なごみの米屋」という1899年(明治32年)創業の老舗和菓子店。ツアー参加者には、ここで和菓子づくりを体験してもらうという内容が用意されていた。
「なごみの米屋」に一行が到着すると、成田市観光キャラクターの「うなりくん」がお出迎え。参加者との記念写真に応じた。
その後、一行は身支度を整え、お菓子教室に入室。“練り切り”という種類の餡を使った「朝顔」という夏向けの和菓子づくりにチャレンジした。3色の餡が混じり合い、繊細なグラデーションから朝顔のつぼみの形に変化していく様子が、自分の手の中で見られるということもあり、職人の見本を見ていた一行からは、感嘆の声があがっていた。
完成した“作品”は、販売用と同じ化粧箱に収められ、熊本で待つ家族へのお土産となった。ちなみに、この和菓子づくり体験は季節に合わせた内容に随時変更されるので、時候を感じながらお菓子づくりを楽しめる。全国から希望者が訪れる予約困難の体験メニューとなっているとのこと。
表参道〜成田山新勝寺
和菓子づくりの次は成田山新勝寺を参拝するコース。通り道である表参道では自由時間が与えられ、新勝寺の総門前に辿り着くまでの間、立ち並ぶ店舗でショッピングを楽しんだ。10時45分には、参加者が総門前の駐車場に集合し、ボランティアガイドの案内で大本堂までの道のりを進んでいく。
16万5000m2と、広大な敷地面積を誇る成田山だが、見学コースに設定されていた総門から大本堂までは、ほんの一部。「今日は短い時間ですが、またゆっくりとジェットスターを利用して遊びに来てくださいね」とガイドから挨拶があり、内部の見学がスタートした。
仁王門では、成田山の門を守る密迹金剛、那羅延金剛の二尊、裏仏といわれている広目天、多聞天の二天の説明を受けた。さらに大本堂前の三重塔、香閣での煙が身体の痛い場所によい、といった成田山のご利益も学習し、大本堂へ進んだ。
ツアー参加者一行が大本堂で合掌したあと、「お賽銭の音に何か感じませんでしたか? 実は硬貨が落ちていく場所は2.5mも下にありますので、落ちるまで時間がかかるんです」と成田山トリビアも飛び出した。
成田空港へ向かう前に若松本店で昼食
成田山新勝寺を見学したあとは、総門の前の前にある旅館「若松本店」(千葉県成田市本町355)で昼食の時間となった。当初の予定では、初日の夕方に成田山の見学を予定していたため、若松本店はコースに入っていなかったが、急遽こちらが設定された。
朝から駆け足気味で見学を続けてきた一行が、ようやくホッとできるタイミング。山菜と地元のコシヒカリをつかった炊き込みごはんを中心として提供されたランチメニューは、特に大人の舌を唸らせており、そのせいか親同士がリラックスして談笑していたのが印象的だった。まだ通常どおりとはいかず、不便を強いられている熊本での生活を一瞬でも忘れることができていたのかもしれない。
成田空港に移動しランプコントロールタワー内を見学
食事が終わり、一行は最終見学地である成田空港へバス移動。主に着陸機をスポットまで誘導するランプコントロールタワーの役割を学習していくところからスタート。
ランプコントロールタワーへは、空港管理ビルの正面入口から入場し、エレベーターで13階まで昇る。このフロアは社員の研修用に使用されており、16階の業務フロアと同様の通信機材が並んでいる。隣にそびえ立つ管制塔を背にして、空港の全体を見渡せるシチュエーションは、なかなか体験できるものではない。
ツアーの最終見学ポイント「空港消防西分遣所」
ランプコントロールタワーの見学が終了した次の目的地である空港消防西分遣所は、第1ターミナル側A滑走路の外側にある。HRETや化学消防車といった特殊車両が配備されており、4000mを誇るA滑走路で火災が発生しても3分以内に駆けつけて消火活動を開始することが可能だ。
ここでは、制服や防護服の着用体験や、HRETの機内の火災に対応するノズルの見学や、各種消防車の放水デモンストレーションが行なわれた。
すべての見学を終了し第3ターミナルへ移動
すべての見学プログラムが終了し、一行は帰路につくため第3ターミナルへと向かう。チェックインカウンター前に集合したあと、ジェットスターのスタッフより熊本行きGK615便のチケットを受け取る。保安検査場を通過したツアー参加者は、国内線出発ゲートラウンジに移動。搭乗時刻まで思い思いに過ごしていた。
場内アナウンスで告知された16時10分に予定どおり搭乗開始。一行はジェットスタースタッフの見送りに促され機内へ進んだ。
熊本行きのGK615便は、往路でも搭乗した特別塗装機“ハッピージェット”で、ツアー参加者たちは、熊本空港に帰りつくまでツアーが続いていることを実感することができた。
今回のツアーは、平成28年熊本地震の震源からも近いエリア在住の小学校高学年が対象となった。通常であれば、まだ夏休みの期間中だったが、地震の影響により始業式を早める学校がほとんどで、まさにこのツアー出発日が始業式、であることを参加者から教えてもらい、ジェットスター関係者も想定していない状況だった。しかし、参加者の多くがまたとないチャンスということで全組が参加し貴重な体験を得ることができた。
ツアー開始時は、飛行機に興味のなかった子供も、ランプコントロールタワーを見学する頃には、離発着する航空機のカラーやマークに興味を示すほどになっており、また空港に従事する職種の多さも、子供たちそれぞれの興味をひく結果となった。
兄弟のいる家庭からの参加者も多かったが、親子1名ずつという条件に「逆に、普段じっくり接する時間がもてていなかったので、とてもよい機会になった」と語る保護者も多くいた。
今回のツアーは、将来、エアライン関連の仕事に憧れる子供が出てくるほど充実した内容だったといえる。悪天候により予定変更されたハードスケジュールも、強烈な夏休みの思い出として、記憶に残ることは間違いない。