週末駅弁
「但馬牛めし」
兵庫県産黒毛和牛“但馬牛”を使った牛めし弁当
2017年2月24日 11:00
神戸の美味しい物としてまず最初に思い浮かべるのが「神戸牛」ではないでしょうか。日本三大和牛の一つとして知られている神戸牛は、きめの細かい霜降り肉で、非常に柔らかい口当たりとコク深い味わいで、世界的に人気のあるブランド牛です。神戸牛の素牛は、但馬牛と呼ばれる兵庫県産の黒毛和牛ですが、その但馬牛のお肉を贅沢に使った駅弁が、「但馬牛めし」です。
但馬牛めしには、すき焼き風の醤油風味に炊き上げられたご飯の上に、こちらもすき焼き風の味付けで煮込まれた但馬牛がこれでもかと盛り付けられています。蓋を開けると、てんこ盛りにされた美味しそうな但馬牛のお肉が目に飛び込んできて、肉好きならこの時点でテンションが一気に盛り上がります。
もちろん味も申し分ありません。弁当のお肉は歯ごたえがかなり堅いものも少なくないですが、但馬牛めしのお肉は驚くほどに柔らかいですし、嫌な臭みも一切なく、コク深い黒毛和牛の味わいが口いっぱいに広がります。また、脂身の甘さも特徴的です。すき焼き風の甘い醤油味との相性も抜群で、どんどん箸が進みます。日本人なら誰でも好きな味付けですが、その奥に潜む深い味わいは、さすが但馬牛といったところでしょう。
付け合わせには、ゴボウ、ニンジン、シシトウ、糸コンニャクの煮物と卵焼きが添えられています。ゴボウ、ニンジン、シシトウ、糸コンニャクはお肉と同じすき焼き風の醤油風味で煮込まれています。ゴボウとニンジンは柔らかく仕上げられていますが、それぞれの風味もしっかり残っています。お肉とはもちろん、ご飯とも相性抜群です。糸コンニャクにも但馬牛の旨みがしみ込んでいますので、そのまま食べてもとても美味しいです。そして卵焼きはふわふわ食感で、一般的な卵焼きとはやや異なる味わいですが、甘みが強めでこちらもとても美味しいです。上に“但馬牛”の焼き印が押されている点もおもしろいです。
牛めし弁当としては比較的シンプルな内容ですが、お肉に但馬牛が使われていることで、一段も二段も上質な駅弁に仕上がっていると感じます。臭みが一切なく、甘くコク深い但馬牛の美味しさは、クセになると言ってもよいかもしれません。神戸にはお肉を使った駅弁がたくさん売られていますが、そのなかでも特にお勧めできる逸品です。
「但馬牛めし」
価格:1200円
販売駅:新神戸駅、神戸駅など
購入場所:淡路屋 神戸駅店
購入日:2017年2月15日