【イベントレポート】
【関空旅博2017】パーフェクトな天候と絶品シーフード! 直行便のある南北カリフォルニア2都市の旅
サンディエゴ観光局とサンフランシスコ観光協会がセミナーを開催
2017年6月6日 00:00
- 2017年5月27日~28日 開催
世界各国から航空会社や政府観光局などが集まり、“世界に一番近い旅の博覧会”をうたう「関空旅博2017」が、5月27日~28日に関西国際空港で開催された。各企業・政府観光局のブースや飲食ブース、ステージイベントが見物だが、隣接するホテル日航関西空港では、旅行者向けの本格的なセミナーも実施していた。
ここでは、「直行便で楽々アクセス! アメリカ西海岸 人気の2都市サンディエゴ&サンフランシスコ」と題して、サンディエゴ観光局とサンフランシスコ観光協会が開催したセミナーの模様を紹介する。
「全米で唯一パーフェクトな天候を持つ街」1年中がベストシーズンのサンディエゴ
登壇したサンディエゴ観光局の松永知恵氏は「これは成田の話ですが」と前置きしつつ、2012年12月から成田~サンディエゴの直行便が就航しているが、アジアからの直行便は現在成田発しかないため、入国審査が日本便のためだけに開かれ、15分くらいで通過できると説明した。あいにく関空からはロサンゼルスを経由するため、入国審査はそれなりに混雑してしまうそうだ。空港から市街までが非常に近く、5~10分程度でダウンタウンに到着できるので、着陸してから1時間以内にホテルにチェックインできることも特徴として挙げた。
「サンディエゴについてもっとも強調したいのは、“全米で唯一パーフェクトな天候を持つ街”といわれる気候」で、平均気温は21℃、晴れの日が多く湿度は低めで、1年中過ごしやすいという。
市内の移動は、サンディエゴが初めてなら「オールドタウン・トロリー」という観光バスがお勧めで、サンディエゴの見どころを2時間で1周して、チケットがあれば乗り降りは自由。30分間隔ほどで運行しており、市内11カ所の観光スポットを効率よく見て回れるという。もっと自由に見て回りたいなら「サンディエゴ・トロリー」という路面電車もあり、これは3路線あるうち、青い電車に乗るとメキシコの国境まで2.5ドルで行ける。
乗り物ついでに紹介されたのは「アムトラック・パシフィック・サーフライナー」。サンディエゴ~ロサンゼルス間は200kmほどあり、クルマだと3時間ほどの道のりだが、海沿いを走るこの電車を使うと、やはり3時間ほどかかってしまうものの絶景を眺めながら旅することができる。往復のどちらか片道だけこの電車を使うのも楽しそうだ。
市街の中心地はダウンタウン・ガスランプクォーターで、初めてならここにホテルを取るのがよい。200以上のレストランがあり、夜に外に出ても危なくないという。ダウンタウンにはアメリカ国家歴史的登録財に指定されたビクトリア様式の建築が残っているほか、野球が好きなら、サンディエゴ・パドレスの本拠地「ペトコパーク」が街のなかにあるので、シーズン中はダウンタウンを拠点にして観光とメジャーリーグを同時に楽しめる。
定番の観光スポットとしては、メキシコ統治時代の街並みが再現され、美味しいメキシコ料理店が多数並んでいる「オールドタウン州立歴史公園」や、2015年に100周年を迎えた大型の都市公園で、美術館や博物館、庭園、動物園などが入っており、サンディエゴ市民の憩いの場になっている「バルボアパーク」、スペイン語で宝石を意味する高級住宅地で、サンディエゴに慣れた人ならこちらで宿を取るとリゾート気分が味わえるという「ラ・ホヤ」が紹介された。
また、ダウンタウンから橋を渡ってすぐのコロナドには創業129周年を迎える「ホテル・デル・コロナド」があり、歴代大統領が宿泊していているほか、マリリン・モンローの映画「お熱いのがお好き」でロケに使われたり、ライマン・フランク・ボームが「オズの魔法使い」の執筆のためにこもったり、ホテルの電気配線をトーマス・エジソンが担当していたりと、数々のエピソードが残っている。建築時に設計図がなかったともいわれており、このホテルだけで1冊の本ができてしまうほど奥深い存在だ。
人気のアトラクションとしては、保護活動にも力を入れており、水族館ながら絶叫系のライドがある「シーワールドカリフォルニア」、横須賀に停泊していたことでも知られる米海軍空母を博物館として再利用した「USSミッドウェイ航空母艦博物館」、世界最大級の動物園「サンディエゴ動物園」、グランピングのできる「サファリパーク」などを紹介。
そのほか、サンディエゴは国境に面しているので、メキシコに入国して、ティファナで観光を楽しんでみては、と提案した。基本的な海外での原則を守っていれば、メキシコでもこの辺りなら危険はないそうだ。
コンパクトに観光スポットが集まる勾配の街、サンフランシスコ
続いて松永氏の話はサンフランシスコに移った。北カリフォルニアに位置するサンフランシスコは、南カリフォルニアのサンディエゴより涼しいのが特徴で、6月半ば~9月半ばに霧が出ることでも知られており、「カリフォルニアだから」と半袖姿で行くと少し寒いかもしれないという。関空からはユナイテッド航空の直行便が出ている。
サンフランシスコ国際空港のユニークな試みとして、「癒やし犬」の存在が紹介された。これは空港利用者をただただ癒すためだけに存在している犬たちで、20頭登録されている。2016年末から子豚も加わったとのこと。この試みは全米の空港に広がっている。
交通手段は、空港内に駅のある電車「BART」を使えば、30分程度で市街に出ることができる。市街に出てからは、サンフランシスコおなじみのケーブルカーには「ぜひ乗ってほしい」としながらも、いつも混んでいるので荷物は少なめにしたほうがよいとアドバイスした。料金は1回7ドルだが、1デイパスも用意されている。レンタサイクルもあり、ゴールデンゲートブリッジを自転車で渡るのもお勧めだそうだ。
ケーブルカーの乗り場があったり、買いものが便利だったりといった理由から、初めての宿泊はユニオンスクエアがよいという。ホテルは数え切れないほどあるが、なかでもセミナー会場にもなっているホテル日航が2017年3月にホテル日航サンフランシスコを新規改装オープンしており、ロケーションもよく日系のホテルなので、初めてのサンフランシスコなら最適だとした。
サンフランシスコのランドマークといえばゴールデンゲートブリッジ。ただ渡って満足してしまうのではなく、ガイドのいるウォーキングツアーに参加したり、半日かけてレンタサイクルとフェリーで回ってみたり、予算によっては水上飛行機ツアーやヘリコプターツアーに参加したりと、いろいろな楽しみ方ができる。
フィッシャーマンズ・ワーフはサンフランシスコ湾に面した観光エリアで、買いものや食事、各種クルーズの起点として人気のスポット。ここへ来たらパンを器にしたクラムチャウダーを忘れずに食べてほしいという。また、映画「ザ・ロック」「アルカトラズからの脱出」などでも知られるアルカトラズ島は、20世紀前半に実際の監獄として使われていた離島で、現在は博物館になっている。
サンフランシスコはグルメの街としても知られており、アメリカのグルメ誌で「全米ベストフードシティ」に選ばれるほどという。実際、アメリカでミシュランガイドがあるのはニューヨークとシカゴ、サンフランシスコだけで、シーフードはもちろん、カリフォルニア料理も美味しいお店が多くあるという。