【イベントレポート】

【JA2016】JALブースでは月面無人探査を目指す「HAKUTO」への取り組みを紹介

Microsoft HoloLensも体験可能

2016年10月12日~15日 開催

 東京ビッグサイトで10月12日~15日に開催されている「2016年国際航空宇宙展(JA2016:Japan Aerospace 2016)」に出展しているJAL(日本航空)は、ブース前面の目立つところに、民間資本での月面無人探査を目指す「HAKUTO」の紹介コーナーを展示。航空だけでなく宇宙産業との関わりも紹介している。

 HAKUTOは、X PRIZE財団が実施し、Googleがスポンサーとなっている月面無人探査コンテスト「Google Lunar X Prize」に参加しているチーム。Google Lunar X Prizeは民間資本による月面無人探査を競うもので、月面での無人走行、画像転送などの条件を最初にクリアした優勝チームに2000万ドルが贈られるもの。日本から参加している唯一のチームがHAKUTOだ。

 このHAKUTOについて、JALもパートナーとなっており、ブースではローバーのモデルを展示している。JALは資金提供のスポンサーとしてのみならず、例えばボーイング 787型機への機内インターネットサービスのための衛星アンテナ設置で培ったカーボン素材の加工技術など、技術協力の可能性も協議しているという。このHAKUTOのローバーは2017年度にも打ち上げを予定している。

JALブース
月面無人探査を民間資本で目指す「HAKUTO」の取り組みを紹介

 このほか、4月に発表された「Microsoft HoloLens」を使った運航、整備の訓練プログラムを体験できる。運航面では、ボーイング 737-800型機のコックピットを仮想的に再現し、出発までのプロセスを訓練するプログラム。整備面ではボーイング 787-8型機のGE Aviation製エンジンの内部を3次元的に自由に見て、構造を理解できるものとなっている。

 このほか、国際線で運航しているJAL SKY SUITEのビジネスクラスシート体験や、今後導入予定のモデルプレーンも展示されていた。

Microsoft HoloLensを用いた運航、整備のトレーニング体験
Microsoftが「ミックスド・リアリティ」と呼ぶ半透過グラスで、目線で選んだものを手をつまむようにして操作する
ボーイング 777-300ERに使われているJAL SKY SUITEのビジネスクラスシート体験コーナー
ボーイング 787-8型機(右)とJALカラーのMRJ(左)のモデルプレーン
2019年導入予定のエアバス A350型機のモデルプレーン