【イベントレポート】ツーリズムEXPOジャパン2016

ツーリズムEXPOジャパン2016開幕初日、東京・日本橋で日本全国の名産品を販売

「JAPAN“Smile”Bridge」で披露する祭の裏側も間近で見学

2016年9月22日~25日 開催

 ツーリズムEXPOジャパン2016の初日となる9月22日、「JAPAN NIGHT」の舞台となる東京・日本橋では、日本各地の名産品を販売する「日本橋 賑わい広場」や、彫刻屋台や竿燈を組み上げていく「伝統芸能広場」が開催された。

「日本橋 賑わい広場」は、日本全国のアンテナショップや日本橋店舗が、ご当地の名産品を販売するブースを設置。江戸桜通りで開催され、中央通りの室町2丁目交差点を挟んでAエリア、Bエリアと2つのエリアで展開する。9月22日は祝日だったが、開始直後はあいにく小雨でそれほど人通りも多くなく、ブースの出展者からは心配する声も聞こえた。しかし、雨がやんでくると次第に人が増えてにぎわいを見せていった。

鹿児島県 長島大陸ブリうま食堂
大きなブリが載った「ブリでか弁当」や長島特産芋焼酎「島美人」を販売
鹿児島県・かごしま遊楽館
鹿児島に伝わる素朴な郷土菓子「げたんは」や、安納芋の「安納紅」などが人気だった
沖縄県・銀座わしたショップ本店
ちんすこうやサーターアンダギーなどが並ぶ。お勧めは「紅いもタルト」とのこと
大分県・坐来大分
「海のパリ煎餅」は、いりこ、ちりめん、海老の各風味がそろう。「ざびえる」という菓子が人気
熊本県・天草宝島物産公社(藤川レモン園)
新鮮な天草グリーンレモンや、天草産レモンを使った「塩レモン」を販売
佐賀県・嬉野茶業青年会
試飲もしていた「うれしの茶」。大きな茶箱がから茶筒に山盛りでの販売もしていた
奈良県・奈良まほろば館
ジビエの炭火焼きを展開。ひね鶏や猪肉、あまご(サツキマス)などを焼いていた
Tokyo Good Manners Project
東京をより魅力的な都市にすることを目標にしたプロジェクト。映像やパネルなどを展示していた
山梨県・富士の国 やまなし館
おなじみ「信玄餅」や桃、ぶどうの名産品、馬肉ステーキや「とりもつ煮」などを販売
長崎県・日本橋長崎館
菓子類を中心に販売。一番人気は「カステラ」の切り落としとのこと
山口県・天草宝島物産公社
蕨粉を主原料とした外郎や、完熟夏みかんの皮を使った菓子「夏みかん菓子かおり」を販売
島根県・にほんばし島根館
「蜂蜜フライせんべい」や、いちご・ブルーベリー・いちじくジャムが入ったどら焼きが一押し
三重県・三重テラス
観光大使の柴犬まるの紹介、「シェル・レーヌ」やバームクーヘンなどの焼き菓子を並べていた
富山県・日本橋とやま館
白とろろ・黒とろろなどをバックした「幸のこわけ」がお勧め商品とのこと

「日本橋 賑わい広場」Bエリア

日本橋料理飲食業組合
揚げたてのメンチカツを販売
アサヒビール
ビールのほか、うなぎのくりから焼きを販売。注文を受けてから1本ずつ焼いていく
福島県・日本橋ふくしま館MIDETTE
さまざまな名産品が並ぶ。一番のお勧めは、採れたてのマスカットや桃などのフルーツ
秋田県・秋田美彩館
比内地鶏スープやきりたんぽなど秋田の名産がずらり。一番人気は「まち子姉さんのごま餅」
秋田県保存会
秋田犬たちが、来場者を出迎え、常に人だかりができていた
宮城県・宮城ふるさとプラザ(コ・コ・みやぎ)
牛タンや地酒などの名産品と並び、一番人気だったのは「ずんだだんご」
岩手県・岩手三陸キスケヤ
「焼きホタテ」「イカ焼き」など、新鮮な海の幸をその場で焼いて提供。行列ができていた
岩手県・いわて銀河プラザ
南部煎餅などの菓子類、盛岡の麺などを販売。岩手銘菓「かもめの玉子」が一番人気とのこと
青森県・あおもり北彩館
やはり一番のお勧めは「リンゴ」。ほかにも新鮮なニンニクや長芋などを販売
榮太樓總本舗
日本橋に本店を構える和菓子の老舗。一押しは「手づくり最中」。年配の女性に大人気だった
にんべん日本橋本店
すぐ隣が本社のにんべん。「薫る味だし(かつお・こんぶ)」が一番人気だという

伝統芸能広場

 東京日本橋タワーの一角では「伝統芸能広場」と称して、夜に開催されるパレード「JAPAN“Smile”Bridge」で披露される鹿沼彫刻屋台や秋田竿燈を組み上げていく様子が披露された。同時に「江戸火消し」の纏振り(まといふり)や梯乗り(はしごのり)のパフォーマンスも予定されていたが、雨天のため中止となった。

鹿沼秋まつり「鹿沼彫刻屋台」

 ユネスコ無形文化遺産登録申請中の「鹿沼今宮神社祭の屋台行事」。毎年10月の第2土・日曜日に開催される。主役は「動く陽明門」と呼ばれる彫刻屋台で、鹿沼市にある27台の彫刻屋台のうち、14台が江戸時代に作られたもの。

 夜のパレードに参加するのは、下田町彫刻屋台。1862年に制作された白木造彫刻屋台で、最も背が高く最も土台が低いため、彫刻面が多い屋台。雨の中の組み立て作業となった。

「伝統芸能広場」となった東京日本橋タワーの広場。時折小雨が降るあいにくの空模様
作業がなかなか始められず、雨が小降りになるタイミングを待っている
彫刻はそれぞれ部分に分かれ、大きな箱に厳重に梱包されて保管、移動するようだ
雨よけのため、屋台をビニールシートで覆う
組み立てを開始。箱を開けて彫刻を一つずつ取り出していく
屋台彫刻に使われる木は、トチ、イチョウ、ヤナギなど。一つ一つが精巧な彫刻だ
雨の中、慎重に彫刻を運ぶ
彫刻の部品が組み合わさり、徐々に彫刻屋台ができ上がっていく
ほぼ完成した彫刻屋台。近づくと荘厳な佇まいが見るものを圧倒させる
太鼓など囃子の楽器が付けられ、お囃子も準備ができた
夕方になってくると雨もやみ、ビニールシートが取り払われる
パレードに向けて準備が完了した

秋田竿燈まつり

 竿燈まつりは真夏の病魔から邪気を祓う、ねぶり流し行事として宝暦年間には原型があったという。竿燈は人の手で、竹を縄で縛るだけで作られていく。雨天のため広場から離れ、屋根のある場所で準備が進められた。

雨から逃れ、屋根のある場所に移動しての作業となった
竹と縄だけで組み上げていく
提灯を吊るす前、組み上がった竿燈を一時置いておく
パレード直前、着替えを済ませて、提灯を付ける作業
提灯を取り付け、竿を上げると一斉に提灯が膨らむ
作業スピードはとても速く、どんどん竿燈ができ上がっていく
近くで見ると、提灯の一つ一つは大きい
ほぼ作業が終わり、夜のパレードの出番を待つ