【イベントレポート】ツーリズムEXPOジャパン2016
三菱製紙、地図と連動して観光情報などを表示するアプリを展示
機内やホテルなどで便利な、顔を保湿できる「マイドーム」なども
2016年9月24日 14:44
- 2016年9月22日~25日 開催
9月22日に開幕した「ツーリズムEXPOジャパン2016」の三菱製紙のブースでは、パンフレットや案内板などに記載されている地図をカメラで読み取り、AR(仮想現実)技術を活用して、読み取った地図上にさまざまな観光情報を表示するアプリ「アイクォート トラベル」をデモ展示した。
ブースでは、岩手県の地図を利用したデモが行なわれていた。スマートフォンでアプリを起動し、壁に掛けられている岩手県の地図をカメラで読み取らせると、カメラで捉えている地図上に岩手県内の主な観光地を示すアイコンを表示。アイコンをタップするとその観光地の詳細情報が、写真や動画、360度全天周画像などを駆使して表示される。そのほか各地のグルメ情報、観光地へのお勧めルートなども表示されるようになっていた。
カメラでとらえた地図を画像認識によって判別するという仕組みを採用しているため、地図に個別の識別情報などを記載する必要がない。そして、地図上に情報を表示するため、情報の見やすさや分かりやすさを特徴としているという。地図の形をきちんと認識するために、特定地域だけを抜き取ったような、コントラストがはっきりとした地図である必要はあるそうだが、一般的な地図を読み取らせるだけで活用でき、応用範囲も広い。また、多言語表示に対応するため、訪日外国人観光客への対応も容易となっている。
三菱製紙は紙を扱う企業だが、紙とITを結び付ける新たなサービスとして、このアプリを開発したという。現在は、まだ実際の導入例はないとのことだが、すでにさまざまな自治体と協議中とのことで、近い将来にはこのアプリを使ったサービスの提供を目指しているとのことだ。
ほかにはホテルや飛行機の機内での就寝時、移動中などに頭にかぶって顔の保湿や保温ができる「マイドーム」シリーズや、ナイロン素材を利用した小型軽量のハンズフリー救護担架「イージーレスキュー・バディプロ」などの製品も展示していた。
イージーレスキュー・バディプロは、イスラエルの企業のイージーレスキューが開発したもので、三菱製紙は国内正規総販売店となっている。約1kgと軽量かつコンパクトに収納でき、一般的な担架と異なり担架の担ぎ手も両手を塞ぐことなく安全性に優れることから、すでに日本山岳救助機構合同会社や自衛隊などにも導入実績があるという。
直接紙に関係する製品ではないが、東日本大震災で工場が被災したことを受け、社会貢献につながる事業を展開したいということで扱っているという。会社などに常備する救護用品のひとつとして最適だろう。