ニュース

7月18日の京都縦貫道開通に合わせ関係機関が協働し「京都・若狭・琵琶湖周回ドライブキャンペーン」を実施

普通車5900円からの「京都・福井・滋賀周遊3日間プラン」など

2015年7月1日 発表

この夏「京都・若狭・琵琶湖周回ドライブキャンペーン」を実施する京都・若狭・琵琶湖周回高速道路の活用協議会の面々

 来たる7月18日の14時に京都縦貫自動車道の京丹波わちIC(インターチェンジ)~丹波IC間が開通することで、京都縦貫自動車道、舞鶴若狭自動車道、北陸自動車道、名神高速道路を合わせて、約300kmに渡る琵琶湖周辺の周遊観光ルートが形成される。これを受けて「京都・若狭・琵琶湖周回高速道路の活用協議会」は、7月18日~11月15日に「京都・若狭・琵琶湖周回ドライブキャンペーン」を実施することを発表した。

 「京都・若狭・琵琶湖周回高速道路の活用協議会」は、京都縦貫自動車道が全線開通することにより、名神高速道路及び北陸自動車道と一体となった広域的に周回する約300kmの高速道路の活用を推進する協議会。構成員は、京都府、福井県、滋賀県、国土交通省近畿地方整備局、近畿運輸局、中部運輸局、京都府道路公社、NEXCO西日本(西日本高速道路)、NEXCO中日本(中日本高速道路)の9機関。

 キャンペーンは、周遊割引の「京都縦貫道全通記念周遊ドライブパス」と、それに連動して行なわれる「道の駅モバイルチャレンジラリー」、記念周遊ドライブパス連携の「SA・PAで使えるおトクなクーポン」の提供などが実施される。

京都縦貫自動車道の京丹波わちIC~丹波IC間が開通することで、琵琶湖周辺の周遊観光ルートが形成。「京都縦貫道全通記念周遊ドライブパス」などキャンペーンが実施される

 発表にあたり、京都・若狭・琵琶湖周回高速道路の活用協議会の代表者から挨拶があった。

 まず、国土交通省近畿地方整備局 局長 森昌文氏から挨拶があり、京都府、福井県、滋賀県の3県を周回する300kmの高速道路が繋がること、京都縦貫自動車道としても主要な都市が連絡されることを報告した。「これらの高速道路が完成することで、地域がより元気になっていく方向を目指していくにあたり、どんな知恵が出せるかということをかねてより議論してきました。今回各地域でさまざまなイベントを開催させていただくことができました」と、京都縦貫道全通記念周遊ドライブパスを含めて、各イベントの紹介をした。そして、「国土交通省としても周辺にある道の駅を通じて、地域の観光振興も行なっていきます。一層、地域を活性化させて、元気になってもらうことを支えていけるように、頑張っていきたい」と挨拶した。

 続けて、周辺の各自治体から代表して挨拶と観光イベントの紹介があった。

 京都府 商工労働観光部 観光政策監 平井裕子氏は、京都府北部7都市の魅力を伝える「海の京都博」(7月18日~11月15日開催)を紹介。7月19日に京丹後市夕日ヶ浦で世界最大のウオータープロジェクションショーを開催するほか、さまざまなイベントが予定されている。京都北部は、京都縦貫自動車道の全線開通でアクセスが格段によくなる。

 福井県 観光営業部企画幹 安本幸博氏は、若狭さとうみハイウェイ全線開通1周年を記念して開催される「海湖(うみ)と歴史の若狭路キャンペーン」(7月1日~11月30日開催)を紹介。「御食国(みつけくに)若狭と鯖街道」が日本遺産の第1号に認定され、注目が集まっていることをアピールした。

国土交通省近畿地方整備局 局長 森昌文氏
京都府 商工労働観光部 観光政策監 平井裕子氏
福井県 観光営業部企画幹 安本幸博氏

 滋賀県 観光交流局長 谷口良一氏は、市内と彦根城一帯で開催される「井伊直弼公生誕200年祭」(7月10日~12月23日開催)を紹介。井伊直弼の素顔の魅力を紹介する「いいね! 井伊直弼展」(7月10日~9月27日開催)や、2014年公開映画「石榴坂の仇討」で使われた小道具などを展示する佐和口多聞櫓特別展「一期一会」(9月18日~12月23日開催)といった歴史ファンには魅力的なイベントが多数開催される。もちろん人気のゆるキャラ「ひこにゃん」が彦根城に毎日登場することも付け加えた。

 最後に京都府知事 山田啓二氏が、「7月18日、我々が40年近く待ちに待った京都縦貫道が全線開通に至ります。これによって京都には背骨ができ、京都北部と京都市地域を結ぶシッカリとした道が出来上がります。京都のためだけではなく、新しい循環型の高速道が出来ることになります。これは今までにない大きな力になると思います。若狭と鯖街道が日本遺産になりましたが、この京都縦貫道は舞鶴若狭道の全線開通とあいまって、まさに「平成の鯖街道」が出来上がったと言えるでしょう。その魅力はとても大きなものです。同時に、周遊ルートにより、中部圏との活動がとても密接になってきます。京都、大阪、神戸という大都市からだけでなく、中京圏からの人の動きが期待できる一大観光周遊ルートとして期待されます。それにあたって今回、NEXCOの皆様が割引に関して、大変なご理解を示して頂けたことに関して、お礼を申し上げたい。これにより、たくさんの人に夏休みはぜひお出かけ頂くことを期待したいと思います。福井、滋賀、京都にとって新しい時代の物流や人の流れの利便性を実感できるものと確信しています」と、結びの挨拶をした。

滋賀県 観光交流局長 谷口良一氏
京都府知事 山田啓二氏
NEXCO西日本 関西支社長 村尾光弘氏

 NEXCO西日本 関西支社長 村尾光弘氏からは、ETC利用者を対象とした割引の具体的な説明があった。

 周遊割引の「京都縦貫道全通記念周遊ドライブパス」は、交通が集中する盆休みにあたる8月7日~8月16日を除く、7月18日~11月15日に実施される。「京都・福井・滋賀周遊3日間プラン」は連続する最大3日間で普通車5900円(軽自動車等4900円)、「京都周遊2日間プラン」は連続する最大2日間で普通車4000円(軽自動車等3200円)で、周遊エリア内を定額で利用できる。

 利用にはETCを使っていることと、Webから事前の申し込みが必要。注意点として、割引適用回数は、実施期間中、各プランごとに同一のETCカードにつき3回までの制限があること(申し込み回数の制限はないので注意。あくまでも利用回数の制限。3回以降は通常料金の請求)、周遊エリア外は別途請求される点だ。詳細は申し込みページを参照して頂きたい。

 なお、2014年に行なった同様の「舞鶴若狭道全線開通記念ドライブプラン」では、6153件の利用があり、おおよそ4~5回乗り降りの利用があった。今回開通する区間が未開通だったことや、交通が集中しがちな瀬田東~大山崎のJCT(ジャンクション)間が周遊プランから外れていたことなどがあり、やや利用が伸びなかったのではないかと報告があった。今回の「京都・福井・滋賀周遊3日間プラン」では、2014年に対象ではなかった区間もすべて含まれており、多くの利用が期待される。

「京都・福井・滋賀周遊3日間プラン」の対象区間
「京都周遊2日間プラン」の対象区間

 同時に実施される「道の駅モバイルチャレンジラリー」は、京都縦貫道全通記念周遊ドライブパスに申し込みすると参加できるキャンペーン(期間も同じく7月18日~11月15日)。

 京都府、滋賀県、福井県の、指定する道の駅に貼られたキャンペーンステッカーを見つけ、ステッカーにあるバーコードをスマートフォンなどで読み取って、キーワード画面にアクセス。キーワードは“●”で伏せ字になるなど問題形式になっているので、キーワードを3つ完成させて応募する。プレゼントへの応募は、京都縦貫道全通記念周遊ドライブパスの申し込み完了時に送信されるメールに記載のURLから行なえる。

 また、「SA・PAで使えるおトクなクーポン」は、京都縦貫道全通記念周遊ドライブパス申し込み受付完了メールに記載されているURLから、クーポンを印刷し利用する。大津SA(上下線)での買い物または食事で、1080円ごとに100円の割引となるクーポンを5枚進呈。桂川PA、草津PA、菩提寺PA、黒丸PA(すべて上下線とも)のスナックコーナーで食事をすると、モテナスコーヒーが無料となるクーポンを1枚進呈(クーポン1枚につき最大4名まで)。

 ほか、フルーツ狩りやラフティング、遊覧船、資料館などといった観光施設の優待割引クーポンも提供される。

 今年の夏から秋にかけての行楽には、お得に楽しめる京都・福井・滋賀周遊をプランニングしてみてはいかがだろう。イベントは多数実施されるので、下記に掲載した各サイトをチェックしてみて欲しい。

会場に展示された京都府の「海の京都博」パネル
「海の京都博」では京都北部で多数のイベントが開催される
会場に展示された「海湖(うみ)と歴史の若狭路キャンペーン」に関連した福井県のパネル
会場に展示された「井伊直弼公生誕200年祭」に関連した滋賀県のパネル

村上俊一