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3月29日に就航したPeachの福岡~成田線 初便に乗ってみた
関東近郊の北へ南へと、どんどん旅行しやすくなったと実感
(2015/3/30 16:36)
- 2015年3月29日就航
Peach Aviationは3月29日より福岡~成田(東京)線、新千歳(札幌)~成田線の2路線を就航した。福岡在住の記者が福岡空港での就航セレモニーの様子と福岡空港発の初便(MM524便)の機内をレポートする。
記者が福岡空港のPeach Aviation チェックインカウンターがある第1ターミナルに到着したのは10時30分。福岡~成田線と福岡~関空線のチェックインが重なっていたため、カウンターのチェックイン機には列ができていた。また地元テレビ局など報道陣もつめかけており、地元からの注目度の高さも伺え、国内外の観光客を迎え入れる福岡の重要度を改めて感じた。なお、初便となるMM524便のチェックインは10時50分に開始されたが、機材の到着の遅れがアナウンスされていた。
就航セレモニーの前にPeach Aviation 福岡空港所長 加治屋健氏にインタビューをしてみたところ「福岡は海外からのアクセスが多い重要な拠点です。私は福岡に来て3年『よか人がら』『よか食べもん』『よか観光資源』に感動しています。今回の福岡~成田線を使えば、成田空港から都心や関東近隣に片道1000円前後からアクセスできますので、福岡から気軽に首都圏に行く担い手になれればと思います」と語ってくれた。
そこにPeach AviationのA320が到着。「遅れはなくオンタイムでは?」と思ったが、見えたのは関空便に使用している機材だった。その直後に搭乗するMM524便が入れ替わりでボーディングブリッジへ入ってきて、出発の準備とともにようやく就航セレモニーがスタート。なお、到着ロビーでも就航記念ノベルティの配布が行われた。
就航セレモニーは、加治屋健氏と3名のPeach AviationのCA(客室乗務員)が登場。福岡空港第1ターミナルのAゲート前で行われた。一般の客が見守るなか、挨拶に立った加治屋健氏は「この魅力ある街に、もっと観光客を増やしたい」と展望を語った。
セレモニーのあとに、お待ちかねの搭乗。記者はひと足先にチケットのバーコードをかざしてゲートを通過。加治屋健氏と3名のPeach AviationのCAが並び、同社の初便では恒例の乗客をハイタッチでお見送りする様子を見守った。乗客たちはノリノリでハイタッチする人もいれば、突然のことにビックリしたりのか、恥ずかしそうに下を向いて歩き去る人もいた。なお、就航記念ノベルティの配布も併せて行なわれた。記者もノリノリでハイタッチし、スタッフからの「いってらっしゃ~い」の掛け声をもらいつつ13番搭乗口からMM524便に乗り込んだ。
記者は一番最後に搭乗したので、すぐさまドアが閉じられた。いよいよA320-200のトーイングが開始され、地上走行ののち滑走路に到着。時刻は12時50分。少々の沈黙のあと、加速がはじまり12時55分に離陸した。この便は事前予約だけで満席。さらに福岡に到着した下りの初便と、成田~新千歳間の上下初便も満員御礼ということで、Peach Aviationにとって幸先のよいスタートとなった。離陸時の福岡は汗ばむほどの陽気で、離陸時の機体も安定していたが、天候の悪化が予報されている、関東に近づくにつれて揺れがわずかに大きくなってきた。成田空港周辺は夕方から雨の予報であったが、到着時はすでに雨がパラついていた。
機内サービスは、特に初便らしいものはなかったが、熱心なPeach Aviationのファンがシートベルト着用サインが消灯しているあいだを見計らって、記念写真撮影に興じていた。ファンのひとりに話を伺ったところ、このような初便には高確率で搭乗しているとのことで、早朝より関西~福岡便に乗り福岡に到着。さらに、この福岡~成田便に乗ってから、成田から新千歳に向かう初便に搭乗する予定とのこと。しかし、MM524便の機材到着の遅れによる影響で、新千歳に向かう初便には乗れなかったようだ。それでも、仲間と「間に合わなかったね」と深刻な表情ひとつなく語り合っており、LCCの特性を熟知しているファンの鑑といえよう。ほかにも多くの乗客がカメラを回していたのが印象的だった。14時23分に予定よりも10分遅れて成田空港に無事着陸。機内アナウンスから、初便搭乗の感謝と大阪の企業らしく「ホンマ、おーきに」とファンなら知っているフレーズで最後を締めた。
成田から東京都内や有名アトラクション施設への移動のハードルは確実に下がっており、今回搭乗してみて関東近郊の北へ南へと、どんどん旅行しやすくなったと実感した。