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エイチ・アイ・エス、東京 表参道に猿田彦珈琲と旅行関連の書店を併設したコンセプトショップ「旅と本と珈琲と」
(2015/10/8 21:53)
- 2015年10月6日オープン
- 営業時間:11時00分~19時00分
- 東京都渋谷区神宮前4-3-3 バルビゾン7番館
エイチ・アイ・エスは、東京 表参道に「まだ見ぬ理想の旅と、出会える場」をテーマとした旅行商品のコンセプトショップ「H.I.S.旅と本と珈琲と」(東京都渋谷区神宮前4-3-3 バルビゾン7番館)をオープンした。1階はスペシャルティコーヒーを提供する「猿田彦珈琲」のフロア。地下1階に書店「旅に出る理由 byH.I.S.」を配し、ブックディレクター幅允孝(はばよしたか)氏がセレクトした“旅の妄想が広がる”書籍が約1500冊ラインアップ。地下2階から地上2階までのフロアにはエイチ・アイ・エスの4つの専門セクションの窓口があり、まさに旅と本と珈琲と共にくつろげる新しい形のコンセプトショップとなった。10月6日のグランドオープンに際しセレモニーが行われたのでリポートする。
オープニングセレモニーの冒頭で、エイチ・アイ・エス代表取締役社長の平林朗氏が挨拶し「訪日外国人のインバウンドが増えるなか、日本人が海外旅行に出かけるアウトバウンドはマイナス成長。海外に出かけたくなるような情緒溢れる店を目指したい。猿田彦珈琲さんや幅さんの大きな協力を得て、海外旅行者数を増やすモチベーションを高める店づくりをしていく」と力強く語った。
続いて、エイチ・アイ・エス 関東販売事業部エリアリーダーの白川一城氏がスクリーンを使って事業概要とコンセプトを説明した。ひと昔前のウェブのない時代には情報が店舗にあったが、今では旅行商品の購入も自宅からウェブで完結してしまう。そこでお客さんに訪ねてもらえる代理店のありかたを追求し「リアル」にこだわり、コミュニケーションや居心地の良い空間、活字だから伝わる情緒感など新たな出会いを創出をする。「見知らぬ旅との出会い」を切り口に「きっかけの創出」「情報の創出」「旅体験の創出」という3点を提供すると語った。
続けて「これまでは旅行を購入する意欲のある人が店舗に来ていた。ここでは旅行に関心がない方や、いつか旅行にいってみたいという潜在意識のある人も入店できるように、そのきっかけを圧倒的なクオリティーを誇る猿田珈琲で演出する」と語った。「旅の扉blend」というオリジナルコーヒーを販売し、毎月ごとに限定のコーヒーも提供するという。
さらに白川氏は「情報の創出」という点では、これまでの主役のパンフレットだけでなく、いろいろな切り口で置かれている約1500冊の本を手に取ることにより「お客様のイメージが膨らみ、思いもよらない理想の旅が見つかる」と語り、「旅を愛する人の部屋」をイメージした家具や本棚が並ぶあたたかい空間で、ゆったりと情報を得られるとアピールし「お客様の妄想や理想をカタチにした旅体験の創出ができる」と強調。世界各国15都市以上を巡った厳選された9名のコンシェルジュが“旅の妄想”を具現化する手助けをするとのこと。
続いて、エイチ・アイ・エスのカウンター窓口について紹介。地下1階の「H.I.S.」カウンターのほか、4つの専門セクションに分かれている。地下2階にリゾートウェディング専門の「Avanti&Oasis(アヴァンティ&オアシス)」、中2階には、記念旅行やハネムーン、ご褒美などで贅沢な旅を楽しむ人向けの「QUALITA(クオリタ)」と、ビジネス・ファーストクラスの上質な旅を提案する「CLASS ONE(クラスワン)」、2階には“フツウの旅に飽きた方”に勧める絶景秘境や自然、世界遺産などを案内する「Nature World(ネイチャーワールド)」を配しており、まだ旅への関心が低い人から、旅慣れた上級者までライフスタイルやシーンに見合った専門カウンターを設けているのも特徴だと語った。
続いて、猿田彦珈琲 代表取締役の大塚朝之氏と幅允孝氏が祝辞を述べた。大塚氏は「コーヒーは衣食住に必要かといわれればわからないが、旅も本もコーヒーも、人は感動体験をしたくて求めているものではないか。エイチ・アイ・エスさんが旅の入り口を開いているので、コーヒーと共に感動体験の入口になれれば」とコメントをした。
新国立美術館の選書などにも関わったBACH代表 ブックディレクター 幅允孝氏は、ブックコーナーのコンセプトを説明し「地域別に分けた本棚は、よくあるガイドブックと地図、旅エッセイストの本などではなく、写真集や小説、絵本などもあり、書店ではバラバラに置いてあるものを再編集して丁寧に設置している。旅する動機やモチベーションのカテゴリーに分けた本棚は『海外で結婚式』『女の旅路』などがあり、旅を夢見る喜びを誘発したい。“旅に出たいがどこへ行こう?”という方にも楽しんでもらえる出会いがある」と述べた。
さらに「実際に旅先に訪れたスタッフが書いた紹介ポップもあり、手応えのある口コミを伝えられるのもリアル店舗のよさ」とブックショップの魅力を語った。書籍は店内でゆったりと閲覧できるだけでなく購入することもできる。
コンセプト説明の後、平林社長、幅氏、大塚氏が並びテープカットで華やかに「旅と本と珈琲と」がオープンした。オープン前から店舗の前には人が並び、オープンと同時に一斉に店内へ足を運んだ。オープン記念に限定商品の「旅の扉Blend」(Sサイズ370円~)の試飲も行なわれ店内は賑わった。
「美味しいコーヒーを飲みたくて入ってみたら、エイチ・アイ・エスでびっくりした」という女性客はカウンター前に置かれていた旅行パンフレットを手にしていた。白河氏がコンセプト説明の中で述べたように「旅行業界の未来、リアル店舗の未来を描く存在」として、間口を広くした新しいカタチで理想の旅行を提案していく店舗となりそうだ。