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シンガポール政府観光局、観光大使に俳優・斎藤工さんを起用

新ブランドスローガンは「Passion Made Possible」

2017年8月25日 発表

シンガポール政府観光局が観光大使と新ブランドスローガンを発表

 シンガポール政府観光局は8月25日、新ブランドスローガンを発表するとともに、観光大使に俳優・斎藤工さんを起用したことを明らかにした。この日、都内のホテルで記者会見を開き、新ブランドスローガンの狙いを説明、斎藤工さんを招いてトークセッションを行なった。

 新しいブランドスローガンは「Passion Made Possible」で、あらゆる“情熱”を持った取り組みが“可能性”を推進する原動力になる、という意図が込められている。

シンガポール政府観光局 長官 ライオネル・ヨウ氏

 会見で登壇したシンガポール政府観光局 長官のライオネル・ヨウ氏は、「従来の考え方ではキャッチーなフレーズや形容詞を並べるだけだった」として、新たなブランドスローガンには「シンガポール国民としての心のよりどころを反映したい」という。

 シンガポールが独立したばかりのころ、「将来が見通せない不安定な状況を打破するため、一致団結して努力を重ねた先駆者がいる」と先人たちを讃えて、こうしたシンガポール国民、さらにはシンガポールを訪れる人の情熱がさまざまなことを現実にする、と新ブランドスローガンの狙いを説明した。

シンガポールを「情熱と可能性が現実になる場所」と位置付けていく
Singapore - Where Passion is Made Possible(Japanese)
シンガポール政府観光局 長官 ライオネル・ヨウ氏とシンガポール政府観光局 会長 チャーリー・マー氏が新ブランドスローガンのロゴを披露した
シンガポール政府観光局 日本支局 マネージャー 吉田明子氏

 続いて登壇したシンガポール政府観光局 日本支局 マネージャーの吉田明子氏は、「先ほどのビデオは、シンガポールの街の景色を通じて、シンガポールの精神や姿勢、個性を表わしたもの」と説明。登場するのは50名以上のさまざまな職種の人々で、14歳の聴衆オペラの歌い手、同じく14歳の世界最速インドアスカイダイバー、野生生物の専門家などがおり、「それぞれが“Passion Made Possible”のストーリーを持っている」と述べて、情熱と可能性がキーワードになっていることを強調した。

 また、今後の観光誘致には「新ブランドスローガンによって、シンガポールと消費者個人を強く結びつける」「新ブランドスローガンのストーリーを消費者に語る」という2つのテーマがあると前置きして、シンガポールに旅行をしていないときでもシンガポールを思い浮かべてもらえるようになることが大事だと展望を述べた。

旅行者それぞれが情熱を傾けるものをカテゴリー分けして、属性ごとにアピールしていく
シンガポール政府観光局 北アジア局長 マーカス・タン氏

 シンガポール政府観光局 北アジア局長のマーカス・タン氏は、観光大使の選定にあたり、「現代は著名人が世の中の文化や消費、流行などに強い影響力を持つ」としつつ、「我々の観光大使はシンガポールと無関係ではない」と斎藤工さんを紹介した。

 斎藤工さんが世に出るきっかけとなったのは、18歳のころにシンガポール生まれの写真家レスリー・キーさんとの出会い・撮影があったゆえとのことで、20年来の友人でもあるレスリー・キーさんも登壇し、2人のトークセッションが行なわれた。

斎藤工さんが世に出るきっかけとなった撮影には、シンガポール生まれの写真家レスリー・キーさんとの出会いがあった
斎藤工さんが登壇

 レスリー・キーさんが写真家として活動しはじめた駆け出しの1年目、ある撮影現場に知人が当時18歳の斎藤工さんを連れてきたのが2人の出会いで、「すごく顔がキレイでキラキラしてた」とキーさんが思い出を語ると、斎藤さんも当時のことは「場所もよく覚えている」と応え、「レスリーはとても情熱的で視野が広くて、日本国内で仕事をしようとしていた僕に、もっと広い視野を持つように刺激を与え続けてくれている」と敬意を表わした。

 あなたにとっての情熱とは、と問われた斎藤さんは「映画を人に届けることが最大の原動力になっている」と語り、演じることや制作することだけでなく、観賞する環境のない子供たちに場を提供することまで、すべてが情熱の源だと述べた。

 また、シンガポール人の映画監督エリック・クー氏の「Ramen Teh」(2018年公開予定)で斎藤さんは主演を務めており、その縁で監督にキーさんを引き合わせたり、映画撮影の合間にシンガポールで斎藤さんとキーさんのフォトセッションが行なわれ、観光大使になった斎藤さんのオフィシャルフォトグラファーをキーさんが務めたりと、斎藤さんとシンガポールの縁が伝わるエピソードを披露した。

斎藤工さん、レスリー・キーさんによるトークセッション
2018年2月に向けて写真集を作っていることを空かした