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ソフトバンクとよしもと、小中学生がPepperにギャグをプログラミングする講習会開催

沖縄国際映画祭の関連イベントで

2017年4月22日~23日 開催

子供向けのPepperプログラミング講習会を開催

 沖縄の春の恒例イベントとなった沖縄国際映画祭。よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属の芸人が集結し、国内外の映画の上映会をメインにさまざまな関連イベントを行なう。上映される映画の出演者も訪れ、華々しく賑わう一大イベントだ。

 9年目を迎えた今年は、「島ぜんぶでおーきな祭」と題し、メイン会場となる那覇をはじめ沖縄本島の南部から北部、また宮古島、石垣島、伊平屋島など離島にも会場を設置。4月20日~23日の4日間にわたり県内各地でさまざまなイベントが開催された。

 今年オープン2周年を迎えた「イオンモール沖縄ライカム」も会場の1つ。同会場では22日~23日、よしもととソフトバンクがタッグを組み、小中学生を対象としたPepperプログラミング講習会を開催した。

 Pepper本体とPCを使って、実際にPepperに言葉や動きをプログラミング。お題は、Pepperとギャグのやりとりをするというもの。発表会ではよしもとの芸人が審査員となり、優秀賞を決定する。

2周年を迎えたイオンモール沖縄ライカム。1階広場や屋上特設ステージほかでさまざまなイベントが開催された

 事前に参加者を募集し、2日間で30名が参加した。参加者は2~3人でチームを組み、5チームに分かれて作業をする。兄弟や友達同士で参加している子が多いが、1人で参加している子も。なかには石垣島から来た子もいた。1人で参加している子同士で初対面チームが組まれたが、彼らはすぐに打ち解けていたようだった。

よしもとロボット研究所のスタッフが講習を担当。各チームを回って助け舟を出してくれる

 Pepperのプログラミングは、あらかじめ用意されたパーツ(モジュール)を組み合わせることで、パズル感覚で行なえる。まず最初に自己紹介をさせてみることになり、入力した文字をPepperがしゃべると子供たちは大喜びだった。声の高さを変えたり、しゃべるスピードを変えたりといった設定も簡単に行なえる。プログラミングには難しい言語などを用いないので、子供たちも抵抗なく取り組んでいた。

Pepperのプログラミングは、「基本ボックス」と呼ばれるパーツを組み合わせて行なう
しゃべらせたい言葉を入力していく

 操作に慣れてきたら、いよいよ発表に向けてのプログラミングを行なっていく。まずチーム名を決めて入力。子供たちが「僕たちは」と言うと、Pepperが「チーム○○です」と続けるようにプログラミングするのだ。

 続いて、今回のお題であるギャグを言わせるプログラミングを行なう。後半の発表会には、コロコロチキチキペッパーズ(コロチキ)の2人とくまだまさしさんがゲスト出演することになっていることから、コロチキ・ナダルさんのギャグである「やっべーぞ」をPepperに言わせることに。子供たちは、その言葉を導く前フリを考えるのだ。

 言葉のやり取りだけでなく、動作なども組み合わせてPepperをプログラムしていく。ワークシートにチーム名やギャグ、そのときの動作などを書き込み、そのとおりにプログラムを整理するという流れだ。

しゃべらせたい言葉や動作をワークシートに書き込み、そのとおりにプログラミングする
初対面の2人も作業を通じてすっかり仲よしに
Pepperが思いどおりに動いてくれてうれしそう

 16時30分に講習会が終了。1時間後の17時30分から特設ステージで発表会が行なわれた。ゲストのコロチキとくまだまさしさんが登場し、続いて子供たちが1チームずつ呼ばれ、プログラミングしたとおりにPepperに話しかける。

 周りの騒音のせいか、なかなかPepperがしゃべらないといったアクシデントもあったが、最終的には全5チームがそれぞれプログラミングしたギャグを披露した。優秀賞は、「チーム・ダブルイー」。また、くまだまさし賞が「チーム兄弟」に贈られた。

優秀賞を獲得した「チーム・ダブルイー」。「やっべーぞ」のときのポーズが面白かったのが高評価だった
最後はみんなで記念写真

 ソフトバンクは、小中学校向けにPepperと周辺機器を3年間無償で貸し出す社会貢献プログラムを行なっており、現在、全国で17自治体の公立小中学校282校に約2000台のPepperが導入されている。沖縄の小中学校にはまだ貸し出されていないが、今回の講習会も社会貢献プログラムの一環で、同社は今後もこのような機会を増やしていきたいとしている。