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JAL、北海道登別など西胆振をテーマにした「JAL 新・JAPAN PROJECT」、6月27日発表

7月は北海道の食材を使った機内食が国内線ファーストクラスに

2016年6月27日 発表

JALが北海道の胆振地方や登別と協力して機内食などを刷新

 JAL(日本航空)は6月27日、同社が2015年9月から始めている国内各地の観光需要を促す取り組み「JAL 新・JAPAN PROJECT」において、7月1日から1カ月間、北海道の登別を中心とする西胆振(にしいぶり)エリアをテーマに多数の活動を行なっていくことを発表した(一部キャンペーンは5月からスタート済み)。

 前身のJAPAN PROJECTと新・JAPAN PROJECTで北海道を取り上げるのは、洞爺湖、函館、大雪山、釧路、知床などに続き、今回の西胆振エリアが8回目。国内線ファーストクラスで「祝いの宿 登別グランドホテル」の洋食シェフが監修する機内食を提供し、登別に関わる情報を機内誌や機内ビデオによってアピールするなど、さまざまな媒体露出を通じて地域活性化も含めた取り組みとして展開していく。

ファーストクラスの新機内食は7月上/中/下旬で3種類用意

「JAL 新・JAPAN PROJECT 北海道」で7月1日からスタートする活動の1つは、機内食の変更。羽田~新千歳間、羽田~伊丹間、羽田~福岡間、羽田~那覇間における17時以降発(沖縄便は18時以降到着便)の国内線ファーストクラスで、「祝いの宿 登別グランドホテル」の洋食シェフである村元茂美氏監修の機内食が夕食として提供される。上旬、中旬、下旬でメニューが異なり、いずれも北海道もしくは登別の地元食材をふんだんに用いたこだわりの料理となっている。

機内食について解説する「祝いの宿 登別グランドホテル」の洋食シェフ村元茂美氏
国内線のファーストクラスで夕食として7月から提供される機内食
上旬のメニュー。前菜は「一番登富(とうふ)のカプレーゼ」「王子サーモンのタルタル」「札内ピンチョス」など。メインは「登別産豚フィレ肉のコルドンブルー風 赤ワインソース」など、デザートは「登別牛乳のクレームブリュレ」
中旬のメニュー。前菜は上旬にあったカプレーゼと札内ピンチョスのほかに「道産若鶏胸肉のスチーム」「道産牛すね肉とセロリラブのサラダ」。メインは登別温泉本わさびなどを使ったソースで味わう「サーモンのアンクルート焼」ほか。デザートは「洋なしのタルト」
下旬のメニュー。前菜は同カプレーゼと札内ピンチョスに加え「夏野菜のキッシュ」「帆立のグリル」。メインは「道産若鶏もも肉のタンドリー風」「アスパラ」など。デザートは「グレープフルーツのジュレ」
機内では新十津川にある創業110年の「金滴酒造」が製造した「金滴 純米大吟醸」も味わえる
発表会に出席した北海道胆振総合振興局 局長の本間研一氏がファーストクラスシートで機内食を試食

 機内誌「SKYWARD」では、登別を中心とする西胆振エリアの自然や温泉などを案内。北海道のお菓子「わかさいも」やアイヌ文様刺繍については英文記事として制作し、国際線版のSKYWARDで国外の観光客に向けて発信する。また、JALカード会員誌であり国際線ファーストクラスの機内誌でもある「AGORA」では、登別産の「本わさび漬け」を詳しく紹介する。

 機内ビデオでも、登別とその隣町の白老町の名所・名産、西胆振エリアに残るアイヌ民族の名残やその文化について、お笑い芸人コンビの「パックンマックン」らが体験レポートする内容を放映する。

 9月以降は日英のバイリンガル版が国際線の機内エンタテイメントにも加わる予定だ。さらに、訪日外国人向けの情報サイト「JAL Guide to Japan」でも北海道の観光スポットやグルメなどを紹介していく。

芸人コンビのパックンマックンが旅人として登別の魅力をレポート。映像の場面は「大湯沼川天然足湯」を体験しているところ。場所によって湯温が異なるらしい
人気急上昇中のB級グルメ「閻魔やきそば」。辛さも選べるようだ

 そのほか、「北海道発着路線ご搭乗キャンペーン」と題し、対象の路線に搭乗する際に別途申し込みを行なうことで、1000マイルもしくは「ホテルまほろば」の宿泊券が抽選で当たるキャンペーンや、北海道の特産品をマイルと交換できる特典なども用意する。

北海道胆振総合振興局 局長 本間研一氏

 新・JAPAN PROJECTの記者会見では、北海道胆振総合振興局 局長の本間研一氏が冒頭で挨拶。JALと北海道が都道府県では初めてとなる“包括連携協定”を締結したことに触れたうえで、西胆振地方には登別温泉、洞爺湖、有珠山、工業地帯の室蘭、アイヌ民族博物館などがあることにも言及し、「道内でも主要な観光エリアで、国内外の多くの観光客にご満喫いただける魅力のある地域と考えている」と力強く述べた。

 登別市 市長の小笠原春一氏によると、西胆振の主要都市である登別に2015年は128万人が宿泊し、そのうち約4割の47万人がインバウンドとなっていて、海外からの注目度はかなり高いとのこと。温泉、乗馬、川歩き、海産物、乳製品のほか、B級グルメの「閻魔やきそば」も人気で、「年齢国籍を問わずすべてのお客さまに満足していただける観光地づくりに取り組んでいるところ」と話した。

登別市 市長 小笠原春一氏
「単発で終わるのではなく、息の長い取り組みとして実施していきたい」とし、地域産業の発展に貢献できるよう一緒に盛り上げていきたいと語ったJAL 執行役員 加藤淳氏