JALふるさとアンバサダー/応援隊に聞く地域愛

宮城・塩竃(しおがま)のブランドマグロ「三陸塩竃ひがしもの」を知っていますか? JALの客室乗務員も絶賛する美味しさの条件とは

JALふるさとアンバサダーに地域の取り組みを聞いた。回答者はJALふるさとアンバサダー 東北支社の渡邊恭子さん

 全国各地に拠点を持つJALは、地域活性化の取り組みを継続的に実施してきており(現在は「JALふるさとプロジェクト」)、2020年8月には社内公募で選ばれた客室乗務員が現地に移住して、それぞれの地域での取り組みを推進する「JALふるさとアンバサダー」を発足しているほか、同12月には乗務しながら地域活性化に携わる「JALふるさと応援隊」を任命している。故郷や縁のある地域に対して、客室乗務員として培ってきた知見を活かした商品開発や地域課題の解決などを展開する狙いがある。

 今回お話を聞いたのは、東北支社で「三陸塩竃ひがしもの」の認知度向上などに携わるJALふるさとアンバサダーの渡邊恭子さん。

――取り組みについて教えてください。

 日本航空では、宮城県塩竃市の「三陸塩竃ひがしもの」の認知度向上や産地に訪れるきっかけづくりを目指した取り組みを実施しています。「三陸塩竃ひがしもの」とは、初秋から冬にかけて三陸東沖で水揚げされた生のメバチマグロのうち、「鮮度」「色つや」「脂のり」「うまみ」などの一定の条件を満たしたものだけが認定されるブランドマグロです。

――この取り組みにはどのように関わっているのでしょうか。

 9月14日に行なわれた「三陸塩竃ひがしもの」の販売開始式・および出発式では、水揚げやセリの見学、鏡割りや試食会に参加し、現場でひがしものの魅力を学ぶ機会をいただきました。

 また、これまで冷凍保存を施さない条件を満たすため、県内や首都圏を中心に流通していた「三陸塩竃ひがしもの」でしたが、販路拡大のため初めてJALが航空輸送を行ない、遠地に運ぶことができました。新鮮なネタをいち早く輸送可能となり、福岡空港の飲食店で10月19日より2週間、マグロ握り、中トロ炙り、鉄火丼などを提供しました。

ひがしものの販売開始式・出発式に参加したときの様子。初めてマグロを並べましたが意外と重く一苦労でした

――今後の展開・展望について教えてください。

 このたびの取り組みは、宮城県塩竃市の「三陸塩竃ひがしもの」を国内、海外に流通させ、その美味しさを広く伝えたいという想いにJALが共感したことから始まりました。特に販売始式では、塩竃市立第二中学校の学生さんによる大漁旗のお披露目や「三陸塩竃ひがしもの」の関係者による鏡割りも行なわれ、塩竈の地域が一丸となってひがしものの出発を祝いました。

 今後も地域の方々の想いを胸に、仙台空港から就航している伊丹空港や海外にも「三陸塩竃ひがしもの」の味を届けていきたいと考えています。

――旅行者に向けてメッセージをお願いします。

 宮城県塩竃市では9月から12月にかけて、「三陸塩竃ひがしもの」を多くの飲食店で提供しています。「三陸塩竃ひがしもの」は上品な脂のりとメバチマグロのあっさり感のバランスが絶妙で、いくら食べても飽きが来ないマグロです。人口あたりの寿司店の数が日本一とも言われている寿司の激戦区“塩竃市”に、ぜひお越しいただき、宮城県が誇る「三陸塩竃ひがしもの」を味わっていただければ幸いです。

塩竈みなと祭の際に神輿を乗せる御座船(ござぶね)の1つ、「鳳凰丸」です